まもなく迎える梅雨……  気を付けたい“食卓菌”とは?

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(OVO オーヴォより)

西日本では続々と梅雨入りが宣言され、蒸し暑く感じる日も徐々に増えてきた。そんな季節には、さまざまな菌が繁殖しやすくなるのはご存知のとおり。では、漂白する頻度が1週間に1回の台ふきんで食卓を拭いた場合、食卓に潜む菌、いわゆる“食卓菌”はどの程度いるのだろうか。答えはなんと、10cm四方当たりに100万個以上! ちょっと衝撃的な数字だ。きれいにしているつもりが、かえって菌を広げてしまっていることがトレンド総研(東京)と衛生微生物研究センター(東京)の実験で判明した。

トレンド総研が20〜40代の主婦500人を対象としたアンケートでも、82%の人が「台ふきんにおける菌の存在が気になる」と回答していて、その心配が的中した形だ。濡らして使う台ふきんは、その都度、煮沸消毒をしたり、天日干しで乾かしたりしない限り、菌増殖の温床になる可能性がある。台ふきんを使っている家庭は84%に及ぶから、多くの家庭で注意が必要だということになる。台ふきんで拭いている場所を聞いたところ、1位は88%で「食卓」。2位は70%で「食卓の上の食べこぼし」だった。さっと拭けて便利ではあるが、きちんと除菌していない台ふきんでは逆効果になってしまう。アンケートでは、「台ふきんではなく、毎回使い捨てで、ティッシュにアルコールを付けて拭いている」(神奈川県・43歳)や「台ふきんは不衛生な気がして使いたくない」(兵庫県・25歳)といった意見もあった。

では、“食卓菌”対策にベストな方法は何だろう? カビなどの専門家である衛生微生物研究センターの李憲俊(り・のりとし)所長に聞いてみた。「台ふきんで拭く頻度とは関係なく、台ふきんを利用することがあるすべての家庭で“食卓菌”のリスクがある。梅雨から夏にかけてのこれからの季節には、特に注意が必要だと言えるでしょう。小さい子どもは、食卓を手でたたいたり、食卓の上にこぼしたものを口にしたりすることもあり、食卓菌を口にしてしまうケースも多いため、除菌対策がより大切になります。食べこぼしなどの汚れを拭きとり、水気をしっかり取った後で、きちんと除菌すると良いでしょう。実験では、アルコール除菌後には付着していた食卓菌がほぼ死滅しました」と李所長は話す。

やはりキーワードは“アルコール除菌”のよう。拭き取りタイプなど便利な除菌グッズがたくさんあるから、憂鬱になりやすい梅雨の時期も、より手軽で確実な食卓菌対策を行いたいものだ。

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