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足指を曲げて治す! ベストセラー本に学ぶ腰痛・O脚・X脚の改善方法!

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腰痛の画像

今や日本人の4人に1人、約2800万人もの人が悩まされているという腰痛。もはや現代病ともいえる症状ですが、「病院に行く時間がなかなかとれない」「いろいろやったけど効果が出ない」など、人によって抱える事情はさまざま。なかなか快方に向かわないという声も少なくないようです。

そんな人たちに今回オススメしたいのが、「足指」を曲げる腰痛改善メソッドです。昨年発売された書籍『足指をまげるだけで腰痛は治る!』の著者である、スポーツジャーナリストの石井紘人さんに話を聞きました。

■腰痛の原因は、かかと始点の歩き方や内股歩き

石井さん「腰痛の最も大きな原因になっているのは、歩くときの姿勢の悪さです。たとえば、かかとが先に地面に着く歩き方をしていたり、内股歩きになっていたり。心当たりはありませんか?」

姿勢の悪さがどう腰痛につながるのでしょうか?

石井さん「背骨を支え、かつ地面を蹴ったときに生じる反動を和らげる『仙腸関節』という関節が骨盤にあります。姿勢が悪い人はこの『仙腸関節』のクッション機能が働かなくなり、体が地面から受ける反動が、そのまま腰の痛みになってしまうのです

つまり、かかとから着地すると、地面から受ける反動が直に腰に伝わってしまい、強い痛みにつながる、というわけです。

石井さん『内旋』とは『大腿骨がねじれた』状態を医学的に言い表した言葉です。これはつまり、脚が内向きにねじれて内股の状態になっているということ。腰が痛いという人の多くが、『内旋』に陥っているのです」

内股歩きになっていると大腿骨がねじれ、それだけで「仙腸関節」が機能しなくなります。また、女性に多いO脚やX脚も、内旋が原因で引き起こされることがあります。

この「かかと歩き」や「内旋」による腰痛の改善メソッドが、足指をしっかり地面に着けて歩くためのトレーニングです。

石井さん「現代人の多くが、『浮き指』という『足指が地面に着かない歩き方』をしていると言われています。足指が地面に着いていないと、体が地面から受ける反動を、足の裏で分散することができません。足指をしっかり使えるようになれば、反動を吸収できることに加えて、地面に強い力で踏ん張って立つことになるので、脚が内向きにねじれてしまうのを防ぐ効果も得られるのです」

足指トレーニングによって脚の状態を改善すれば、腰痛に加えてO脚やX脚も解消できるでしょう!

■足指トレーニングにチャレンジ!

足指を使えるようになる方法は、非常にシンプルです。手をグーパーさせるのと同じように、足指をグーパーさせます。普段から足指を上手に使えていない人には少々難しいかもしれないので、無理せず時間をかけてやってみましょう。

【足指グーパー】
難易度:簡単

1.足指を曲げる

床に座り、5本の足指を足の裏に向かって曲げます。これ以上曲がらないところまでしっかりと。

床に座り、5本の足指を足の裏に向かって曲げます。これ以上曲がらないところまでしっかりと。

2.足指を開く

5本の足指を上に向かってしっかり開きます。反対側の足でも同じ動作を行いましょう。

5本の足指を上に向かってしっかり開きます。反対側の足でも同じ動作を行いましょう。

達成のポイントは、親指と人差し指だけでなく、5本の足指すべてがしっかり開閉できるようになること。うまくできない人は、つま先を手でつかんで曲げるのも有効です。

普段から足指を使えていない人は、うまくグーパーできないこともあります。そういう場合は、手で足指のつけ根をつかんで、足の裏に向かって曲げます。つけ根の骨が浮き上がって見えるまで曲げましょう。

普段から足指を使えていない人は、うまくグーパーできないこともあります。そういう場合は、手で足指のつけ根をつかんで、足の裏に向かって曲げます。つけ根の骨が浮き上がって見えるまで曲げましょう。

【足指でペットボトルを持ち上げる】
難易度:普通

1.水を入れたペットボトルにロープを結び、足指で挟む

まず、250mlの水を入れたペットボトルにロープを結びつけます。床に立ち、ロープの結び目から10~15cmくらいの場所を、足の親指と人差し指で挟みます(ロープをつかみにくい場合は写真のように結び目を作る)。

まず、250mlの水を入れたペットボトルにロープを結びつけます。床に立ち、ロープの結び目から10~15cmくらいの場所を、足の親指と人差し指で挟みます(ロープをつかみにくい場合は写真のように結び目を作る)。

2.ペットボトルを垂直に持ち上げる

ペットボトルを結んだロープを垂直に持ち上げます。足首の力は抜いて、太ももの力で持ち上げるように。反対の足でも同じ動作を行いましょう。

ペットボトルを結んだロープを垂直に持ち上げます。足首の力は抜いて、太ももの力で持ち上げるように。反対の足でも同じ動作を行いましょう。

このとき、つま先が上に反ってしまうと足指にかかる負荷が減るので、トレーニング効果が減少してしまいます。足首はピンと伸ばしましょう。

水の量を倍にして(500ml)、両足ともペットボトルを持ち上げられるようになればクリアーです!

【足指で床に立つ】
難易度:難しい

1.かかとを床から上げる

両足を肩幅まで開いて、イスの背などに手をかけて立ち、かかとを上げます。

両足を肩幅まで開いて、イスの背などに手をかけて立ち、かかとを上げます。

2.片方の足指を折り曲げる

片方の足指を折りまげて、第1関節から先が床に接するようにして立ちます。

片方の足指を折りまげて、第1関節から先が床に接するようにして立ちます。

3.足指だけで床に立つ

反対の足でも2と同じ動作を行います。腕は伸ばして、体をピンと張った状態に。痛いと感じたら無理をせず、いったんかかとを下ろしましょう。

反対の足でも2と同じ動作を行います。腕は伸ばして、体をピンと張った状態に。痛いと感じたら無理をせず、いったんかかとを下ろしましょう。

足指の裏側ではなく、表側の第1関節から先がしっかり床に接するようにして立ちます。体重をかけたとき、体が倒れないように力を込めましょう。

足を後ろから見た写真。足指をグッと折り曲げます。

足を後ろから見た写真。足指をグッと折り曲げます。

達成のポイントは、3の動作がスムーズにできるようになること。力がいるので、できない人はまず片足だけで立てることを目指して、徐々に両足にチャレンジしていきましょう。

■体育座りをしたとき、ひざは胸に付きますか?

足指をしっかり使えていないと、腰痛だけでなく外反母趾(がいはんぼし)や扁平足(へんぺいそく)にもなってしまいます。またO脚の人は捻挫、X脚の人は靱帯を切る可能性が高くなります。

「今は腰痛ではないから大丈夫!」という人も、油断は禁物です。簡単な方法で、自分が腰痛予備軍かどうかがわかります。

石井さん「手軽なのは『体育座り』です。体育座りをしたとき、ひざが胸にピタッと付かない人は、『仙腸関節』が機能していない証拠です。また普段の生活で、靴下を履くときに脚を内側や外側に曲げたりして履いていませんか? この動作も、『内旋』を助長してしまうので気をつけるべきです」

サッカー元日本代表の久保竜彦さんをはじめ、腰痛に悩まされていた数々のプロアスリートを再起させた足指トレーニング。誰でも手軽にできるので、時間を見つけてコツコツ実践してみてください!

監修:石井紘人
スポーツジャーナリスト。日本サッカー協会C級ライセンス、三級審判員としても活動する。著書に『足指をまげるだけで腰痛は治る!』『ロダンのポーズで肩と首の痛みが治る!』(ぴあ)など。
https://twitter.com/fbrj_jp

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