(Jタウンネットより)
「ありがとう、北海道で愛されて半世紀」――。このキャッチコピーがパッケージに踊る乳酸菌飲料、「ソフトカツゲン」をご存じだろうか。雪印メグミルクが北海道限定で販売しているもので、道民なら「誰でも一度は飲んだことがある」といえるほど、地元で愛されている飲料だ。

この「ソフトカツゲン」、そのルーツは何と第2次世界大戦までさかのぼる。当時中国に駐屯していた陸軍に向けて開発された、「活素」という北海道の牛乳を使った栄養飲料がその前身にあたるもの。戦後の1956年に、今ではお馴染みの「カツゲン」という名前で発売され、またたく間に道民の人気を得たという。1979年に味わいを薄くさっぱりとしたものに変更、それに伴って商品名も現在の「ソフトカツゲン」に改称となった。
過去には、関西・関東方面でそれぞれ一度ずつ発売されたが、どちらも早々と販売が中止されている。そういう意味でも、やはりカツゲンは「道民のソウルドリンク」といえるかもしれない。
「カツゲン」って一体どんな味?
ところで、筆者は生まれも育ちも関東の人間。なので、カツゲンを飲んだことがなく(見たことすらない)、なかなか味の想像がつかない。その味を全国的な乳酸菌飲料「ヤクルト」や「マミー」と比較する人も多いようだ。
しかし、味覚にはやっぱり個人差があるもので、ネットでは「ヤクルトをやわらかくしたような飲み物です」「全然ヤクルトなんかに似てないよ」「ビックルに近いな」など、様々な意見が飛び交っていた。これはやはり、実際に飲んでみないとその味は分からないようだ。
ということで、筆者は都内でカツゲンが入手できる、北海道どさんこプラザ(東京都千代田区有楽町)に向かった。

平日の昼間にもかかわらず、店内は大盛況。人ごみをかき分けるようにして、目的の乳製品コーナーに向かうと――、そこには大量のカツゲンが。

「お、本当にあった!」
と、思わず声が出そうになった。飾られていたポップ広告によると、店内の乳製品でカツゲンは人気NO.2だという。
新商品だというライチ味も一緒に購入し、計2本のカツゲンを手に入れた筆者は急ぎ足で編集部へと戻った。

「カツゲン」を飲んでみた
今回購入したのは、内容量500ミリリットルのサイズだ。そのほか、180ミリの小型サイズと1リットルサイズがあるという。かつてはビン容器が主流だったそうだが、現在はすべて紙パックタイプになっている。それでは、実際に飲んでみよう。

第一印象は、「飲みやすい」だった。甘いのは確かなのだが、フルーティな風味もあってさっぱりとした味わいがある。乳酸菌飲料にありがちな後に残る感じも少なく、すっきりとした喉ごしだ。はじめ、500ミリリットルは少し多いかもしれないと思ったが、これならグビグビいけそうだ。

プレーンタイプに続いて、ライチ味も飲んでみる。

口に含むとライチの香りが鼻に抜けるような感覚。プレーンタイプより、さらにさっぱりとした味わいだ。乳酸菌飲料が苦手、という方でもこれなら大丈夫かもしれない。

ピルクルを飲んでいた編集部員を発見!
ちょうど、編集部に同じ乳酸菌飲料の「ピルクル」を飲んでいる若手社員が。これはいいタイミングと、「ソフトカツゲン」と飲み比べてもらった。
「どちらかというと、ピルクルよりもカツゲンの方がさっぱりとして飲みやすい印象ですね。でもヤクルトともまた違う味だし……。まぁとにかく、おいしいことは確かです」
とのことだ。折角なので、他の編集部員にもおすそわけし、味の感想を聞いてみた。
「フルーツ牛乳みたい」
「お風呂上がりに飲みたい!」
「リンゴジュースとヤクルトを混ぜたような味かな」
「ライチ味の方は、ちゃんとライチの香りがします」
味の感想はいろいろだが、とりあえず全員から「おいしい」との声が聞こえた。北海道民が愛してやまない「ソフトカツゲン」、他県の人もぜひ1度試してみては。