
物件探しで重視するポイント、妥協するポイントは人それぞれです。とはいえ、「物件探しの選択肢を広げる「妥協ポイント」、プロが教えます!」で紹介したように、不動産のプロが教えるポイントを踏まえれば、効率的な物件探しができます。
それでは、そのプロたちは、もし自分が物件を探すとしたら何を重視するのでしょうか? at home VOXでは、アットホームの不動産情報ネットワークに加盟する不動産店のみなさんに、賃貸物件探しで「絶対にはずせないこだわり」を聞いてみました!
Q.もし今から自分で「賃貸物件」を探して住むことになったら、不動産のプロとして絶対はずせないこだわりは何ですか?(複数回答あり)
順位 | こだわり | 投票数 |
---|---|---|
1位 | 広いこと | 560 |
2位 | 日当たり・風通しが良いこと | 452 |
3位 | 環境の良さ | 388 |
4位 | 好きな街 | 305 |
5位 | 内装のセンスが良いこと | 277 |
6位 | 駅近 | 239 |
7位 | プライバシーの度合い(見合いや音など) | 207 |
8位 | 外観のデザイン | 201 |
9位 | 管理会社・大家さんが信頼できること | 199 |
10位 | 設備が最新 | 194 |
11位 | 収納スペースが広いこと | 180 |
11位 | 近隣住民の様子 | 180 |
13位 | 相場や条件に対して家賃がお得なこと | 160 |
14位 | 築年数が浅いこと | 157 |
15位 | キッチンが広い・充実していること | 89 |
16位 | 契約する不動産会社 | 88 |
17位 | 窓から見える景色 | 84 |
18位 | お風呂が広いこと | 83 |
18位 | 土地の形状や地盤 | 83 |
20位 | 物件を施工した会社 | 45 |
その他 | 48 |
まず1位は「広いこと」。アットホームが2013年に一般の方を対象に実施したアンケートでは、部屋探しの際に家賃以外で重視したこととして「間取り・広さ」は、学生で3位、社会人で1位にランクインしています。やはりプロも同じく、広さにはこだわりがあるのですね。さらに、こんなコメントも寄せられています。
「広く、綺麗、安いが基本です」
「予算にもよりますが、十分な広さの物件を探します。寝室、リビング、個室(書斎)はそれぞれ欲しい。キッチンについては、きちんと調理できる程度の設備は欲しいところ」
「狭いところを割り切って借りるのだったら良いが、生活しているうちに物が増えてくると部屋が狭くなるのでなるべく余裕のある部屋を最初から選んだほうが良い」
内見では十分な広さに感じたものの、家具を置いたら思ったより狭かった! という経験のある人は多いのでは? やはりプロの言うように、広さには余裕をもって選んだほうが良さそうですね。
続いて、2位は「日当たり・風通しが良いこと」、3位は「環境の良さ」でした。
「日当たりが良く、風通しが良ければ湿気が起きにくいので、重要な要素と考えます」
「コンビニ、銀行、スーパー、駅などが徒歩圏内にあるか」
「人通りがあまり有り過ぎても騒がしいし、かと言って治安の事を考えるとある程度の賑わいも必要で、環境面や住み易さを考慮したい」
「陽当りや環境の良さなど自分の努力でどうにもならない部分にこだわった方が良い」
「自分の努力でどうにもならない部分にこだわる」……。まさにその通り。内装や設備は自分で工夫をすれば改善の余地がありますからね。
「日当たりの良さ」については、過去の記事「プロが薦める、住まい探しで“本気(マジ)で”見るべきポイントは?」でご紹介したとおり、物件を内見するときにじっくり見るべきポイントでも1位でしたから、よほど重視していることがうかがえます。
4位には「好きな街」がランクイン。
「住み慣れた街であること」
「好きな街というか、今までに住んだことのない場所に行ってみたいので、自分の興味のある街や全く行ったことのない土地を選びます」
住み慣れた街、住んだことのない新しい街、どちらが好きかは人それぞれですが、いずれにしても物件を選ぶときにはその街全体を見なくてはいけないということですね。
さらに、5位の「内装のセンスの良さ」や9位の「外観のデザイン」などは、プロとして言わずもがな。毎日物件を見ていれば目も肥えてきますから、よりステキなものを選びたくなります。
そのほか、具体的な条件やコメントが注目なのは、例えば6位の「駅近」。
「通勤通学は毎日のことなので、駅近は必須」
「乗り換えなし、乗車時間15分、徒歩5分」
「駅近でも、あまり近すぎると人通りや電車の音も気になるので、少し離れた駅近」
「駅から離れる場合は敷地内駐車場」
一般の方々も重視するポイントですが、プロとなるとさらに細かくこだわっていることがわかります。
また9位の「管理会社・大家さんが信頼できること」では、こんな意見も。
「どんな条件であれ、大家さんや管理会社がきちんとしていてくれれば、たいていのことは対応してもらえるし、そういう方々が周りにいれば、入居している方もきちんとした方が見込まれるから。(ご近所及び入居者間トラブルを避けるため)」
「管理会社とのトラブルでお部屋を探す方も増えてきたので、やはり信用できる管理会社を探したい」
「管理会社や大家の人間性等は重要。ビジネスであるものの、お金が全てに優先する大家では信頼関係は築けない」
「建物の価値は管理状況によって大きく変わると思うので重視したい」
こればかりは素人には判断が難しいところ……。もし不安を感じたら、契約する前に不動産店スタッフに確認しておきたいですね。
11位の「近隣住民の様子」では、こんな意見もありました。
「わが町、京都は、とにかくコミュニティがしっかりしているのでご近所抜きには物件探しはありえないと考えます」
地域によっては、何はなくとも優先すべきポイントがある場合も。これも地域密着の不動産店だからこそ押さえているポイントといえます。
不動産店を訪れた際には、もっとさまざまなプロの意見を聞いてみてくださいね。今までわからなかった物件の特徴が見えてくるかもしれませんよ?
イラスト:タテノカズヒロ
<アンケート調査概要>
対象/全国のアットホーム加盟・利用不動産店約51,000店のうち 675店
調査方法/インターネットリサーチ
調査時期/2014年9月
※アンケート内容の転載にあたりましては、「at home VOX 調べ」もしくは「アットホームボックス調べ」という表記をお使いください。