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アクアパワーで癒やされたい! 秋の夜長に始めてみたいアクアリウム

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水槽の中を美しい熱帯魚が泳ぎ回り、水草がゆらゆらと揺れている……そんな癒しの空間を演出してくれるアクアリウム。秋の夜長にぴったりな優雅な趣味として興味はあっても、「難しそう」「手間がかかりそう」と、なかなか手を出せずにいる人もいるのではないでしょうか。

そこでat home VOXでは、アクアリウムの世界をちょっと覗いてみるべく、都内で有数の規模を誇る「パウパウアクアガーデン」新宿店を訪問。ショップスタッフの中野さんに、アクアリウムのいろはを教えてもらいました! そこには熱帯魚の飼育にとどまらない、奥深いアクアリウムワールドが広がっていました……

店内にはさまざまな種類の水槽、魚、水草、魚の餌などがずらりと揃います。

店内にはさまざまな種類の水槽、魚、水草、魚の餌などがずらりと揃います。

■アクアリウムを始める準備をしよう!

ゼロの状態からアクアリウムを始めるには、まず何をすればいいのでしょうか?

中野さん「まずは水槽の用意ですね。ベーシックな水槽に必要なのは水槽本体・フィルター(ろ過器)、ろ過材です。あとは、空気ポンプ水草を育てるためのライト、温度変化に弱い熱帯魚のためのヒーター、クーラーなど、目的や必要に応じて機材をプラスしていきます。最近だと、水槽、フィルター、ライトなどがセットになったスターターセットもありますから、初めての方はこちらをチェックしてみるのがおすすめです」

初心者にうれしいスターターセットも。小さいものだと5000円前後からあります。

初心者にうれしいスターターセットも。小さいものだと5000円前後からあります。

初心者におすすめの魚や水草は何でしょうか。

中野さん「熱帯魚だとカージナルテトラがおすすめです。テトラの仲間は小さくておとなしいものが多いので他の魚との相性も良く、飼育しやすいからです。水草だとミクロソリウム、アヌビアス、カボンバなどが育てやすい種類。学名がそのまま呼び名になっているので、ちょっと覚えにくいかもしれませんが……」

キラキラと光るカージナルテトラは10匹1512円〜。

キラキラと光るカージナルテトラ。お値段は10匹で980円(税込)より。

鮮やかな緑色が美しいミクロソリウム。水槽に沈めるだけの、便利な流木付で1980円。

鮮やかな緑色が美しいミクロソリウム。水槽に沈めるだけの、便利な流木付で1980円。

■水槽のセッティング

これで機材、魚、水草が揃いました。次は水槽のセッティングを始めましょう。

中野さん「最初に水槽を設置する場所を決めます。大きな机や、水槽専用のキャビネットなど土台が安定しているところに置きましょう。水や砂利を入れると、小さな水槽でも結構重たくなってしまうので、カラーボックスの上など不安定な場所は避けてください」

置き場だけでなく、日当たりも重要なポイントです。

中野さん「直射日光があたらない場所、温度変化が少ない暗がりが望ましいです。日光があたるとコケが繁殖しすぎてしまったり、水温の変化が大きくなって魚にダメージを与えてしまいます。砂利を敷いたら水を入れるのですが、必ずカルキ抜きをした水を使用してください。そこに水草と魚を入れれば、水槽のセッティングは完了です」

直射日光が当たらなくて、温度変化が少ない場所といえば寝室を連想しますが、フィルターやポンプの動く音がするので、あまりおすすめはできないそう。

カルキ抜きをはじめ、サンゴの栄養剤や、バクテリアなどさまざまな商品がズラリ。こだわりだすとキリがなさそうです…!

カルキ抜きをはじめ、サンゴの栄養剤やバクテリアなど、さまざまな商品がズラリ。こだわりだすとキリがなさそうです。

■アクアリウムの注意事項

【新しい魚を水槽に入れるときは魚と水を馴染ませながら】
新しく買ってきた魚をそのまま水槽に入れると、魚がショック死してしまうことがあります。まずは、魚が入っている袋をそのまま水槽に入れて、水温を合わせます。その後、袋に切れ目を入れて水質を馴染ませて、魚が自分で袋から出ていくのを待ちましょう。

【水は一度に全部入れ替えない】
掃除の際に水槽の水を全部入れ替えたり、魚を水槽から別の容器に移してしまうと、ストレスの原因になります。水の入れ替えは週に1回、水槽の1/3程度の量の水を入れ替える程度に。コケが繁殖しすぎたときは、そっと水槽の側面を拭き取りましょう。コケ対策としては「タンクメイト」という、コケを食べてくれるエビやカイなどを入れるのも効果的だとか。

【魚の生態に合ったエサやりを】
エサのやり過ぎは水が汚れる原因になります。1日1〜2回と回数を決めて、魚が食べきれる分だけあげるようにします。最初のうちはどのくらい食べるのか量を把握するために、少しずつあげていくのがポイント。

【必ず事前に魚の特徴を把握してから飼育】
熱帯魚は非常にデリケートな生きもの。特徴や生態をよく調べず気軽に飼おうとすると、病気になったり、すぐに死んでしまったりという事態につながってしまいます。

【かまいすぎず、優しく見守ろう】
かわいいからといって魚にかまいすぎないことが大切です。頻繁に水槽を掃除したり、水槽内のレイアウトちょくちょく変えたりといったことは、魚にとっては大きなストレスにもなりかねません。水槽をセットアップしたら、優しく見守ってあげましょう。

初心者が気になるのが、アクアリウムを維持するためのランニングコスト。60㎝ほどの水槽だと、エサ代や電気代をあわせてひと月あたり平均1000円くらいが目安です。もちろん、水槽の規模が大きくなればコストも上がるので、バランスが大切。

■アクアリウムの達人は「水草」にこだわる?

熱帯魚を育てるだけがアクアリウムの楽しみではありません!

中野さん「魚や水草の相性を調べて、いろいろな組み合わせを試したり、育てるのが難しい種類に挑戦してみたりと、アクアリウムの楽しみ方は無限にあります。そして、ある程度経験を積むと魅力に気づくのが「水草」の世界です。砂利のかわりに土を敷き、そこに水草を根付かせて、水槽の中に美しい風景を作る人もいるんですよ」

園芸や盆栽のようにアクアリウムを楽しむ方法もあるのですね!

土に水草を植え込んだアクアリウム。今はまだ植えたてですが、水草が育てば美しい緑の絨毯のようになるそう。

土に水草を植え込んだアクアリウム。今はまだ植えたてですが、水草が育てば美しい緑の絨毯になるそう。

中野さん「また、海水で色鮮やかなサンゴを育ててみるのも華やかでおすすめです。経験を積めば、水槽の中に自然に近い環境を再現することも不可能ではありません。アクアリウムの達人の中には、放っておいてもコケは生えないし、水も汚れない。そんな水槽を作り上げてしまう人もいるんですよ」

こんなきれいな熱帯魚が家にいたら…と楽しい妄想がとまりません。(スターダストレッドディスカス/2980円)

こんなきれいな熱帯魚が家にいたら…と楽しい妄想がとまりません。(スターダストレッドディスカス 2980円)

美しすぎるサンゴ水槽にうっとり。

美しすぎるサンゴ水槽にうっとり。

アクアリウムの世界を知ると、魚や水槽を見る目が変わりますね。水族館なども、今までとはちょっと違う視点で楽しめるのではないでしょうか。神奈川県藤沢市の新江ノ島水族館では、11月30日までの特別企画として「ナイトアクアリウム」が開催されています。闇と魚のコラボレーション、さぞかし幻想的な世界が楽しめそうです!

水槽は魚や水草たちの「住まい」。暮らしやすいおうちを作ってあげよう、という気持ちがあれば、きっと素敵なアクアリウムが作れるはず!

取材協力:パウパウアクアガーデン 新宿店
所在地:東京都新宿区新宿5丁目17−5 ラウンドクロス新宿5丁目 B1F
電話:03-5155-8080
営業時間:平日13:00~21:00、土日祝日11:00~20:00(年中無休)
http://www.paupau.co.jp/

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