街のコト

由緒正しい城下町で昭和の横丁へ紛れ込む(松本市/ナワテ横丁)

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(ライター:村上 健)

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信州を代表する城下町・松本は、歴史好きにとって散策が楽しいまちです。

五重の天守が北アルプスの山並みに映える松本城だけでなく、城の守りを固めるために道路をずらして交差させたり、鍵の手やT字路にした城下の名残が今も残っているからです。

そんな城下町風情をスケッチしようと、中心部を流れる女鳥羽川沿いを物色しながら歩きます。中町通りで味のある蔵造りの商店を描き、橋を渡って民芸品店が立ち並ぶ縄手通りへ。地元では縁結びで人気の四柱神社近くで見つけたのが、城下町ならぬ昭和の空気漂う「ナワテ横丁」です。

看板には「ファミリーパブ」と不思議な和製英語。矛盾を気にしない商魂が素敵です。そういえば、昭和の時代は「ファミリーカー」や「ニューファミリー」が流行語でした。ついでにファミレス1号店は昭和45年、東京・国立の「すかいらーく」で、今やファミレスは全国に1万店以上。しかしファミパは初耳です。

女鳥羽川の南側、中町通りには蔵造りの店が点在する

女鳥羽川の南側、中町通りには蔵造りの店が点在する

由緒ある通りもいいけれど、何でもありの昭和の空気にはつい引き寄せられますねえ。

地図10月号

村上 健 Ken Murakami
編集者の仕事の傍ら、各地の風景を描く。著書に『昭和に出合える鉄道スケッチ散歩』『怪しい駅 懐かしい駅』がある。

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月刊不動産流通2016年10月号掲載

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