7月1日に日本でもサービス開始となったApple Musicをはじめ、日本上陸間近といわれている音楽配信サービスSpotify、国内でも新たにAWA、LINEMUSICなど、定額制音楽聴き放題サービスが続々と登場し、注目されている。そんな中、今年の3月に会員数300万人を突破した国内既存の音楽サービスであるNTTドコモの「dヒッツ」は、どんな戦略でこれらの新サービスを迎え撃つのだろうか。 dヒッツの最大の特長は、楽曲を「プログラム」として聴く“ラジオ型”と、聴きたい楽曲を選んで楽曲単位で聴く“オンデマンド型”の両方が楽しめることだ。 また、注目したいのは「myヒッツ」。これは最新のJ-POPをはじめとする洋楽邦楽合わせて200万曲の中から毎月10曲ずつ好きな曲が保存できる機能だ。例えば3ヶ月目なら30曲が保存可能となる。だから、ラジオ機能によって、知らない曲と出会ったらmyヒッツに保存して自由に何回でも聴くことができるのだ。 週1回は必ず更新されるプログラムには、パーソナライズレコメンド機能が追加された。視聴履歴をもとに生成される「日替わり!おまかせ再生」プログラムや、よく再生された楽曲群から分析された嗜好情報をもとにした「もしかしたら好きかも?」プログラムで、自分だけに最適化された音楽体験が広がった。また、この時期には見逃せない、各地域で開催される夏フェスに向けた予習プログラムなど、タイムリーなトピックも随時提供してくれる。 このように、オンデマンド型=曲を検索してピンポイントで聴くことができるのはもちろん、dヒッツがレコメンドしてくれる「ラジオ型プラスmyヒッツ」のハイブリッドがdヒッツの特徴だ。つまり、コアな音楽好きだけではなくライトな音楽ユーザーも幅広く色々なシチュエーションで音楽を楽しめるはずなのだ。 また、歌詞表示機能は意外と重宝する人も多いのではないだろうか。流れている楽曲の歌っている部分に合わせて色が変わるので、視覚的に楽しいだけでなく、カラオケの練習がしたい人にとってはかなり助かる機能だろう。 これだけの充実度で定額500円という、他社と比較したコスパの良さも会員数が伸びている理由だろう。迫りくる新進気鋭の音楽サービスたちに対し、dヒッツはより日本の音楽ファンに合った親しみやすいサービスとして、独自路線をさらに突き進んでほしいものだ。
