中国のインターネット通販大手の京東(じんどん)集団は6月1日、中国の消費者に日本製品を販売する専用サイト「日本館」をオープンした。日本企業に呼び掛け、およそ300社、3万点の商品数でスタートし、年内には1000社以上の出店を目指す。 東京都内で同日開かれたサイトの開設記念式典には、日本企業の関係者300人余りが訪れ、巨大な中国市場への関心の高さをうかがわせた。あいさつした京東集団グループ企業、京東商城の沈皓瑜・最高経営責任者(CEO)は「日本製品は中国で大変人気がある。多くの日本企業と緊密な関係を築き、良質な日本製品を中国に輸入したい」と抱負を述べた。 中国の海外との電子商取引の市場規模は年々拡大し、990億ドル(約12兆円、2014年)に達しているという。日本を訪れる中国人のいわゆる「爆買い」に見られるように、家電や化粧品など日本ブランドに対する中国側の需要は旺盛。沈CEOは式典後の取材で「これからはわざわざ日本に行かなくても、中国で良質な日本製品が手に入るようになるだろう」と自信を示した。「日本館」に出店した日本企業は、購入者の年齢など購買データを活用でき、中国市場のマーケティングも可能という。 京東集団は、直販モデルでは中国で最大手のインターネット通販企業。商品を保管する倉庫の規模も業界最大で、中国に7つの物流センターと143の倉庫(43都市)を設置。中国全土をカバーする直営の物流体制を築いている。同社のサービスを繰り返し利用するアクティブユーザーは1億人以上。今回の「日本館」に先行して、今年2月に「フランス館」、3月に「韓国館」もオープンしている。動画:インターネット取引で“爆買い” 中国人向けの日本製品通販サイトオープンhttps://www.youtube.com/watch?v=X9TWtQ4yakU
