五月女 寛さん「古家礼讃」 「築65年木造2階建て9部屋」。こんなチラシを不動産屋さんの掲示板で見つけ、「9部屋ってどんな屋敷だろう?」と、はやる気持ちを抑え興味津々で見に行くと、目の前には元下宿屋の古家があった。昔ながらの家並みが残る豊島区雑司が谷の中にあっても、「古色蒼然の木塀に杉板張り」というひと際年季の入った構え。格子の引き戸を開けて室内に進むと中央に階段。それを囲むように襖で仕切られた小さな畳部屋が田の字に並ぶ。 家のコト at home VOX