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4年間で海外事業の執行役員になれる!? 株式会社どんが仕掛ける経営リーダー育成プログラム「リアル経済大学」とは

4年間で海外事業の執行役員になれる!? 株式会社どんが仕掛ける経営リーダー育成プログラム「リアル経済大学」とは

 「ステーキのどん」「フォルクス」「しゃぶしゃぶどん亭」「ドン・イタリアーノ」の4業態を展開している株式会社どんでは、刻々と変化する外食産業に飛躍できる経営リーダーを育てるため、とあるチャレンジをしている。それが、昨年から始まった無料通信制教育プログラム「リアル経済大学」だ。 10年以上かかるといわれている経営層の人材育成を、受講料無料、レポート提出による通信教育、株式会社どんの経営幹部による課題添削で行う。そして4年間のプログラム卒業者は海外事業執行役員として採用するという異例の内容となっている。 レポートの中身や受講生に求めることなど、詳しいプログラムの内容を株式会社どん 経営企画室 室長の玉井修二氏にお話を伺った。――「リアル経済大学」ができた背景を教えてください。玉井「社長の長岡(代表取締役 長岡祐樹氏)には、10年後自身が引退した時に会社に残る人材を育成したいという想いがあります。もちろん、過去も現在も人材育成を重視していますが、現状の教育手法では経営層育成に10年以上を要しています。従来の手法では長岡が引退する時に間に合わず、また、時代の流れや消費者のニーズ、外部環境変化のスピードに対応するためにも、経営視点から必要スキルに特化した、4年間でより実践的な人材を育成する手法として「リアル経済大学」を開設する事になりました。従来の育成手法を超越したものなので、当社としても大きな挑戦です。また、プログラムの卒業資格を与えられた最大5名には株式会社どん、もしくはグループ企業の海外事業企画の執行役員になれる権利が与えられますが、中にはプログラムで作った事業計画をもとに起業する人も出てくるかもしれません。まだ卒業生はいないのですが、会社としてはこのプログラムをきっかけに外食産業へ巣立って行く人のバックアップをする、そうやって業界全体に貢献したいという想いもあります。」――カリキュラムを具体的に教えてください。玉井「3か月ごとに課題のレポートを提出してもらいます。昨年の第1回は“砂漠の真ん中に飲食店を作りなさい”という課題でした。」2年目以降は、財務諸表読解力やマーケティング等を修得してもらいます。3ヶ月毎の課題レポートに加え、セミナーへの派遣、年度選考も実施する予定です。――それはとても難しそうな課題ですね。玉井「受講者の自由な発想をもって事業を考えてもらいます。ただ、当然そこには実現のため、投資家を説得するための筋道やストーリーが必要です。我々はそこを明確にさせるために、徐々にフィードバックをします。答えを教えるのではなく、その発想を論理立てるためにはどう進めていけばいいのか“考える”事への導線を引いてあげます。」――経営陣の皆さんが自身の経験でもって、無料でレポートを添削してくれるとはすごいことだと思います。玉井「プログラムでは想像(創造)力、突破力、課題解決力を柱としています。例えば、日本食が海外で流行っているから日本食のお店を作る、としても砂漠で日本食を流行らせるくらいの根拠がなければいけない。砂漠を緑化して街を作る、としたら砂漠で飲食店をやる意味がなくなってしまう。アイディアの想像(創造)とそれを具現化するための論理立て、また砂漠という一見リスクがある条件の中で物事を解決する力を育てていきます。」――自分の頭で考え抜いて提出するので、毎回大変そうですね。レポートが提出できなければどうなるのでしょうか。玉井「未提出の場合はもちろん、提出期限遅れについても、残念ながら退学して頂きます。しかし、再挑戦のシステムがあり、例えば2年目の途中で落第になっても、次の年に応募し2年目のカリキュラムから始める事が可能です。大学の留年と同じですね。ダメでももう一度チャレンジする。チャレンジする前から諦めて成功しないということは経営の根幹部分と同じではないでしょうか。」――その人に意欲があれば、バックアップしてくれるのですね。最後に、今年の2期生の募集が4月15日に始まりましたが、応募者に期待していることはありますか。玉井「やりたいことの実現のためにチャレンジしたい人、食を通じて社会貢献をしたい人ですね。チャレンジした先に何があるのか?目的や目標を持ち、使命感に燃えている方は是非参加してください。応募条件は、年齢が18〜29歳という事のみです。若さゆえにできる自由かつ柔軟な発想で取り組んで欲しいと思います。店長、営業部長を経て今、経営に携わる立場になった私のように、従来の考え方だと経営というのは年齢やポストが上がらないとできませんでした。しかし今はすぐにできるチャンスがある。これは今だからこそ、すごくありがたみがわかりますね。固定概念を捨て、枠で捉えずに普通じゃない事、不可能なことをどんなアイディアで可能になっていくのか、チャレンジしていただきたいです。」 このプログラムが、本気で経営を学び、海外で躍進したい人にとってはとても大きなチャンスであることがわかった。数年後に卒業する受講生たちの今後の活躍にも期待したい。2期生の募集は5月31日(日)まで。 https://www.youtube.com/watch?v=XW1oaToP4Fw&app=desktop 【関連リンク】リアル経済大学 http://real-univ.com/index.html株式会社どん http://www.steak-don.co.jp/