「ハイレゾ」

記事一覧

ラディウスがハイレゾ再生対応イヤフォン「HP-NHR21」「HP-NHR11」発売

ラディウスがハイレゾ再生対応イヤフォン「HP-NHR21」「HP-NHR11」発売

 パソコン関連機器のラディウス(RADIUS)は、同社初のイヤフォンHP-NHR21、HP-NHR11を、5月下旬に発売する。高域特性40kHzを確保した設計でハイレゾ再生対応を謳う。価格はオープン、希望小売価格はHP-NHR21が14,000円前後、HP-NHR11が10,000円前後となっている。  2機種ともにφ13?ダイナミックドライバーを採用。またボイスコイルからの漏れ磁束をマグネットの反発力で抑えて磁束密度を高める構造で、高感度とドライバーの駆動能力をアップ。また、低音域を強化するバスポートをもち、振動板の動作も最適化しており、「クリアで歯切れの良い」サウンドと豊かな低音を得ているという。 イヤーピースは位置を2段階で調節できるようになっていて、より耳に確実にフィットして装着が可能。また、このイヤーピースも耳の奥のほうでフィットするような設計として、音もれが少なく低音までしっかりと再生される、安定した快適な装着性を得ているとしている。 HP-NHR21とHP-NHR11は、それぞれ音を最適にチューニングを行い、上位モデルのNHR21はφ2.0?ナイロンケーブルとなる。主な仕様 ※HP-NHR21/HP-NHR11●型式:ダイナミック型●ドライバー:φ13.0mm●出力音圧レベル:103±3dB (@ 1KHz/100mV input)/102±3dB (@ 1KHz/100mV input)●再生周波数帯域: 5Hz〜40,000Hz●最大入力: 5mW●インピーダンス:17Ω±15%/25Ω±15%●質量:約18g(ケーブル含む)■リンクラディウスwebサイト・告知ページ  http://www.radius.co.jp/Portals/0/neseries/hp-nhr.html-

個性溢れるNonesuch Records〜そのサウンドの魅力 ◎文・和田博巳

個性溢れるNonesuch Records〜そのサウンドの魅力 ◎文・和田博巳

個性溢れるNonesuch Records〜そのサウンドの魅力◎文・和田博巳 Nonesuch Records(以下ノンサッチ)はエレクトラ・レコードを起こしたジャック・ホルツマンによって、1964年にエレクトラの子会社として設立された。現在ノンサッチが紹介する音楽ジャンルはポピュラーミュージックを中心としているが、そのポピュラーミュージックも、ロックやカントリー、ジャズやワールドミュージックに加えて、ひと言でこうとはカテゴライズし難いアーティストも多く、かつたいそう趣味性が高い音楽や趣味の良いミュージシャン、グループを揃えるところがこのレーベルの大きな魅力だ。 ノンサッチのサウンドの特徴は、ポップス系の作品が多いレーベルにはめずらしく、コンプ・リミッターを多用しないナチュラルな録音が多いことである。したがっていずれのアルバムもハイレゾで聴くにふさわしい、ニュアンス豊かなハイファイサウンドになっている。ダイナミックスや音場感といった要素と共に、ヴォーカルや楽器の質感にもこだわって聴けば、さまざまなオーディオ的、音楽的魅力が横溢していることが分かると思う。 現時点でe-onkyo musicを通して我が国でリリースされるのは、別掲リストにある13タイトルだが、この中から代表的な、あるいはぜひ注目して欲しい作品を紹介しよう。(次ページへ続く)-超絶技巧のフラット・マンドリン、クリス・シーリー 最初は今が旬な超絶技巧のフラット・マンドリン奏者、クリス・シーリーの関連アルバムを3タイトル。マンドリン奏者と言うと、皆さん一気に引いてしまうだろうか。でもそれはあまりにもったいない。クリス・シーリーの音楽は掛け値無しに素晴らしく、聴いて絶対にソンはありません、いやぜひ聴いていただきたい。『The Phosphorescent Blues』  まずはクリスを中心に結成されたアメリカーナ/ブルーグラス・バンド、パンチ・ブラザーズの『The Phosphorescent Blues』から。パンチ・ブラザーズの最高傑作と言える本作は、プログレッシヴでオルタナなブルーグラス・バンドがTボーン・バーネットのプロデュースを得て、完熟のバンドサウンドへと成長を遂げた記念碑的アルバム。これならバンジョーとマンドリンとフィドルが入ったご機嫌なロックバンドと紹介しても大丈夫だし、録音もこれ以上ないハイファイサウンド。『Bass & Mandolin』 そのクリス・シーリーが若き天才コントラバス奏者のエドガー・メイヤーと作ったデュオ・アルバムが『Bass & Mandolin』。二人ともヨーヨー・マとコラボレートした『ゴート・ロデオ・セッション』他数度の共演経験があり、その見事に息の合ったデュオは、繊細にして伸びやか、アコースティック楽器のソノリティを最大限に生かしきった見事な演奏となっている。さらにもう一枚、クリスのソロでヴァイオリニストにとっては難曲とされるバッハの楽曲をマンドリンでプレイした、『Bach: Sonatas and Partitas, Vol.1』。これほど躍動的で美しく、楽しいバッハもそうは無いと思う。ぜひ一聴されたい。『Bach: Sonatas and Partitas, Vol.1』(次ページへ続く)-熱いジャズ・サックスを濃密なハイレゾサウンドで堪能 続いてはジャズのアルバムで、サックス奏者ジョシュア・レッドマン関連の3タイトルを紹介する。『Walking Shadows』 『Walking Shadows』はプロデュースとピアノにブラッド・メルドーを迎え、ストリングス・オーケストラをバックにジャズのスタンダードのみならず、ロックのカバーも含めたバラード演奏をじっくりと聴かせる。妖艶と言いたくなるほど滑らかで艶やかなテナーサックスの音色にうっとりさせられるが、おなじみビートルズの『レット・イット・ビー』では、途中からだんだんテンションが上がっていって、熱いジョシュア・レッドマンに変貌してゆくさまが聴きどころだ。バックのリズム隊も負けず劣らずいいプレイを展開。『Trios Live』 もう1作『Trios Live』は、ピアノレス・トリオ編成にて、ニューヨーク「ジャズ・スタンダード」とワシントンDC「ブルース・アレイ」の2カ所のジャズクラブで行われたライヴを収録、ジョシュアのテナーとソプラノ・サックスを心ゆくまで堪能できるアルバムとなっている。収録は2009年と2013年で、ドラムスのグレゴリー・ハッチンソンは両ステージ共通だが、ベースはマット・ベンソンとルーベン・ロジャースの2人に分かれる。聴きどころはトリオの緊密で躍動感溢れる演奏だが、もうひとつハイレゾならではと感心するのが、ジャズクラブ特有の濃密な空気感と観客の発する熱気だ。ビル・エヴァンス『ワルツ・フォー・デビー』のように終始客がざわついているということはないが、それでも質の良いジャズファンは、絶妙のタイミングで歓声を発し手拍子をする。まさに自分がジャズクラブに居ると言う気分が味わえる最高のライヴアルバムだ。『City Folk』 もう1枚はジョシュアがアーロン・パークス(ピアノ)、マット・ペンマン(ベース)、エリック・ハーランド(ドラムス)と組むスーパーユニット、ジェイムス・ファームの『City Folk』。眼の前にジョシュアがガッと仁王立ちでテーサックスを大ブロウ。こちらはもう狂喜乱舞だ。ベースもブルブルと空気を震わせて、震えた空気がこちらの足裏を震わせるのが分かるほど録音はリアルだ。(次ページへ続く)-まだまだ聴き逃したくない個性的な作品が目白押し『Kin (<―>)』 パット・メセニー・ユニティー・グループ『Kin (← →)』は、鉄壁の従来メンバーに加えて、新たにジュリオ・カルマッシが参加。彼はピアノ、キーボード、木管&金管楽器、チェロ、ヴァイブ、ヴォーカルと、およそ何でもこなす驚異のマルチ・インストルメントゥル奏者。と言うわけでサウンドはグッと厚みを増し、ダイナミックな演奏を千変万化の色彩感で彩る。これこそハイレゾで聴かなくてはと、本気でそう思わせるとてつもなく緻密で濃密なサウンドだ。 他にもロックファンにはおなじみのウィルコのアルバムが4タイトル。さらにNYのフォークシーンの誕生を活写した映画『Inside Llewyn Davis』のオリジナルサウンドトラック。さらにはレディオヘッドのギタリスト、ジョニー・グリーンウッドの参加にビックリの、ミニマル・ミュージックの先駆者、スティーヴ・ライヒの最新作『Radio Rewrite』など、ぜひ聴いていただきたい。 演奏内容もサウンドクォリティも極上のノンサッチ、ぜひとも聴き逃すこと無きよう。『Radio Rewrite』●配信中のNonesuch Records作品一覧『The Phosphorescent Blues』 Punch Brothershttp://www.e-onkyo.com/music/album/wnr075597952674/『Bass & Mandolin』Edger Meyer、Chris Thile /http://www.e-onkyo.com/music/album/wnr075597953800/『Bach: Sonatas and Partitas, Vol.1』Chris Thile http://www.e-onkyo.com/music/album/wnr58607/『Radio Rewrite』Steve Reich http://www.e-onkyo.com/music/album/wnr075597953336/『Trios Live』Joshua Redman http://www.e-onkyo.com/music/album/wnr956153/『Walking Shadows』Joshua Redman http://www.e-onkyo.com/music/album/wnr58508/『City Folk』James Farm / http://www.e-onkyo.com/music/album/wnr075597953534/『Inside Llewyn Davis: Original Soundtrack Recording』http://www.e-onkyo.com/music/album/wnr075597957518/『Kin (← →)』Pat Metheny Unity Group http://www.e-onkyo.com/music/album/wnr58072/『Being There』Wilco http://www.e-onkyo.com/music/album/wnr58331/『Wilco [the album]』Wilcohttp://www.e-onkyo.com/music/album/wnr58300/『Sky Blue Sky』Wilco http://www.e-onkyo.com/music/album/wnr58317/『A.M.』Wilco http://www.e-onkyo.com/music/album/wnr58348/-

FiiOがデジタルプレーヤーX3の第2世代モデル DSDなどのハイレゾ再生に対応

FiiOがデジタルプレーヤーX3の第2世代モデル DSDなどのハイレゾ再生に対応

 オヤイデ電気は、輸入取り扱いのFiiO(フィーオ 中国)のデジタルミュージックプレーヤー「X3 2nd generation」を、5月15日(金)に発売する。昨年発売のX1の操作画面のインターフェースや上位モデルX5の機能なども継承した中核モデルで予想価格は34,000円前後(税抜)。なお、専用レザーケースLC-FX3221(2,000円前後・税抜)も同時に発売される。 DACチップにはシーラスロジックのCS3498を使い、DSD5.6MHzをはじめWAVやFLAC、AIFFなどの192kHz/24bit、そしてもちろんMP3などの圧縮ファイルまで幅広く対応。また出力にはTI社製の定番、OPA1642をローパスフィルターと出力部に配したり、44.1kHz系と48kHz系を分けたデュアルクロックとして高精度化し、高品位な再生を狙う。 メモリーは内蔵しておらず、最大128GBまでのmicroSDカードが使えるカードスロットを備えている。ファイル管理も簡単で、USBケーブルで本体をパソコンに接続すると外部メモリーとして認識されるのでフォルダーでドラッグ&ドロップするだけだ。また、USB DACとしても使え、iTunes内の音楽ファイルなどを本機のDACを通して、聴くこともできる。 ヘッドフォン出力は16Ω負荷で224mW、300Ωで24mWを確保。2,600mhのリチウムイオンバッテリーを内蔵し、約3時間の充電で約12時間の再生が楽しめる。サイズは57.7W×96.7H×16.1Dmm、重量135g。■リンクオヤイデ電気webサイト・製品ページ  http://www.oyaide.com/fiio/x3_ii.html-

UNAMASレーベルがジャズトランペット原朋直の新作をハイレゾでリリース

UNAMASレーベルがジャズトランペット原朋直の新作をハイレゾでリリース

 レコーディングエンジニア/プロデューサーのミック沢口氏が主宰する、ハイレゾに特化したUNAMASレーベルから、ジャズトランペット原口朋直が率いるカルテットによる『Color AS it is』をリリース。4月24日から、音楽配信サイトのe-onkyo music、HQM STOREを通じて配信を開始した。 アルバムはカルテットの4人による全編オリジナルの10曲をスタジオ収録。“原朋直Tp モデル”として発売されたヤマハのトランペットYTR8335CHによる、「より空間性を生かした演奏」で、「少ない音数でも見事な存在感を表す原朋直の魅力」が余すことなく描かれている。 カルテットは、クラシックへも参加する幅広い活動や映画やテレビのテーマミュージックの演奏、あるいは洗足学園音楽大学教授としても活動する原田朋直(tp)をはじめ、ジャズギターの新鋭、朝田拓馬(Gt)と同じく若手のベーシストとして嘱望される池尻洋史(Ba)、そしてバークリー音楽大学を優秀な成績で卒業後、日本で精力的に活動するドラマーのDennis Frehse(Dr)という、オリジナルメンバーによる構成。『Color As It Is』原 朋直 カルテット, 原 朋直, 朝田拓馬, 池尻洋史, Dennis FrehseUNAMASWAVまたはFLAC 192kHz/24bithttp://www.e-onkyo.com/music/album/unahq1018/http://www01.hqm-store.com/store/item_new.php?album_no=UNAHQ-1018■リンクUNAMASレーベル・作品ページ http://unamas-label-jp.net/?p=1637-

アイアン・メイデンのハイレゾ音源 e-onkyo musicから配信開始

アイアン・メイデンのハイレゾ音源 e-onkyo musicから配信開始

 ハイレゾ音源配信サイトe-onkyo musicは、ヘビーメタルの始祖ともいうべき英国のビッググループ、アイアン・メイデンの19作品を、4月27日(月)より配信開始した。形式はFLAC・96kHz/24bit/または44.1kHz/24bit、価格が2,571円または2,880円で、アルバム販売のみ)。 バンドの創設者のひとり、スティーヴ・ハリスも積極的に関わったというリマスタリングは、すべてオリジナルマスターを使用し、スティーヴは「ハイレゾ配信は、アーティストが意図してきたサウンドにより近い音をリスナーが体験できる非常に素晴らしい方法だ。〜〜俺達が成し遂げてきたサウンドに限りなく近く、そして正確な“音”を、ようやくファンに届けられることが可能となったんだ」とのコメントを残している。今回、配信された作品は以下のとおり。『Iron Maiden/Iron Maiden』96kHz/24bit flac(アルバム販売のみ 2,571 (税込))http://www.e-onkyo.com/music/album/wnr825646129263/『Killers/Iron Maiden』96kHz/24bit flac(アルバム販売のみ 2,571 (税込))http://www.e-onkyo.com/music/album/wnr825646129256/『The Number Of The Beast/Iron Maiden』96kHz/24bit flac(アルバム販売のみ 2,571 (税込))http://www.e-onkyo.com/music/album/wnr825646129232/『Piece Of Mind/Iron Maiden』96kHz/24bit flac(アルバム販売のみ 2,571 (税込))http://www.e-onkyo.com/music/album/wnr825646129201/『Powerslave/Iron Maiden』96kHz/24bit flac(アルバム販売のみ 2,571 (税込))http://www.e-onkyo.com/music/album/wnr825646129195/『Live After Death/Iron Maiden』44.1kHz/24bit flac(アルバム販売のみ 2,880 (税込))http://www.e-onkyo.com/music/album/wnr825646129188/『Somewhere In Time/Iron Maiden』96kHz/24bit flac(アルバム販売のみ 2,571(税込))http://www.e-onkyo.com/music/album/wnr825646129171/『Seventh Son Of A Seventh Son/Iron Maiden』44.1kHz/24bit flac(アルバム販売のみ 2,571(税込))http://www.e-onkyo.com/music/album/wnr825646129164/『No Prayer For The Dying/Iron Maiden』44.1kHz/24bit flac(アルバム販売のみ 2,571(税込))http://www.e-onkyo.com/music/album/wnr825646129157/『Fear Of The Dark/Iron Maiden』44.1kHz/24bit flac(アルバム販売のみ 2,571(税込))http://www.e-onkyo.com/music/album/wnr825646128358/『The X Factor/Iron Maiden』44.1kHz/24bit flac(アルバム販売のみ 2,571(税込))http://www.e-onkyo.com/music/album/wnr825646128341/『Virtual XI/Iron Maiden』44.1kHz/24bit flac(アルバム販売のみ 2,571(税込))http://www.e-onkyo.com/music/album/wnr825646128334/『Brave New World/Iron Maiden』44.1kHz/24bit flac(アルバム販売のみ 2,571(税込))http://www.e-onkyo.com/music/album/wnr825646128327/『Dance Of Death/Iron Maiden』44.1kHz/24bit flac(アルバム販売のみ 2,571(税込))http://www.e-onkyo.com/music/album/wnr825646128303/『A Matter Of Life And Death/Iron Maiden』96kHz/24bit flac(アルバム販売のみ 2,571(税込))http://www.e-onkyo.com/music/album/wnr825646128280/『The Final Frontier/Iron Maiden』48kHz/24bit flac(アルバム販売のみ 2,571(税込))http://www.e-onkyo.com/music/album/wnr825646128273/『Rock In Rio (Live)/Iron Maiden』96kHz/24bit flac(アルバム販売のみ 2,880(税込))http://www.e-onkyo.com/music/album/wnr825646128273/『Somewhere Back In Time (The Best Of 1980-1989)/Iron Maiden』44.1kHz/24bit flac(アルバム販売のみ 2,571(税込))http://www.e-onkyo.com/music/album/wnr825646128242/『From Fear To Eternity (The Best Of 1990-2010)/Iron Maiden』44.1kHz/24bit flac(アルバム販売のみ 2,880(税込))http://www.e-onkyo.com/music/album/wnr825646128235/ -

ソニーがハイレゾ・ウォークマンとヘッドフォンにアーティストLiSAとのコラボモデル 今夏に発売へ

ソニーがハイレゾ・ウォークマンとヘッドフォンにアーティストLiSAとのコラボモデル 今夏に発売へ

 ソニーは、先にmoraからハイレゾ音源を配信開始した女性アーティストLiSA(関連記事:http://www.pc-audio-fan.com/news/music-soft/20150423_73297/)とコラボレーションしたハイレゾ対応ウォークマンとステレオヘッドフォンを、今夏、ソニーストアを通じて発売すると発表した。

【2015年3月】〜毎月更新〜厳選!ハイレゾ10本勝負 ◎文・麻倉怜士

【2015年3月】〜毎月更新〜厳選!ハイレゾ10本勝負 ◎文・麻倉怜士

特薦?Cantate DominoOscar's Motet ChoirAlf Linder, Torsten Nilsson,Marianne Mellnas2xHD-Naxose-onkyo music(WAV/FLAC・192kHz/24bit DSF2.8MHz ¥3,000  DSF5.6MHz 3,500) 「カンターテドミノ」ほど、オーディオファイルに愛されているリファレンス音源もないだろう。1976年のアナログ録音だが、合唱の混変調歪みが最小で、音の体積がひじょうに大きく、ストックホルムのオスカル教会(Oscarskyrkan)の豊潤な音場が実にリニアリティ高く収録されている。アナログ、CD、SACD、そしてハイレゾとメディアと方式は変われども、永遠のハイクオリティ・ベストセラーである。 今回のハイレゾ・カンターテドミノは、カナダFidelio Musiqueレーベルのグループレーベル2xHDがアナログマスターからDSD制作したもの。その5.6MHzDSDを聴く。オルガン和音の偉容、ソプラノの深さと神々しさと、音場に漂うオルガンアルペジオのぶ厚い空気感、コーラスの厚みと透明感とヌケのシャープさ……と、まさに5.6MHzならではの成果だ。アナログマスターとDSDとの相性の良さが、わかる。中央より少し左にオルガン、少し右にソプラノが、比較的奥に位置し、そこから、手前と高さ方向に向かい、音が放射している軌跡が見えるようだ。コーラスの重層感と濁りのなさ、そして音の粒子の緻密な詰まり方はさすがの名録音だ。(次ページへ続く)-特薦?Schumann: The Symphonies Robin Ticciati,Scottish Chamber OrchestraLinnRecords(WAV/ALAC・192kHz/24bit  96kHz/24bit $24.00) ロビン・ティチアーティは1983年生まれ。イギリスの期待の若手指揮者だ。すでにコンセルトヘボウ管、ロンドン響、スカラ座、メトロポリタン歌劇場……などに客演。首席客員指揮者を務めるハンベルグ交響楽団とのドボルザーク「新世界」がCDでの最新盤だ。本演奏は09年から首席指揮者を務めるスコットランド室内管弦楽団だ。 「フレージング、サウンド、アーティキュレーションなどの音楽的側面を熟慮して音楽を作る」をモットーとするティッチアッティの本ハイレゾは素晴らしい。スコットランド室内管弦楽団は彼が率いるようにり、見違えるほどヴィヴットなオーケストラになった。その最新の躍動と、シューマンの精神性の発露が巧みにミックスされた、若々しい名演だ。LINN RECORDSの音も、緻密でバランスが好適。エネルギーに溢れた叙情的で前向きな演奏の魅力を余すところなく伝えている。(次ページへ続く) - 特薦?Mozart & Chopin ? DialoguesJosep ColomEudora Recordse-onkyo music(FLAC・96kHz/24bit 2,500 FLAC・192kHz/24bit DSF2.8MHz ¥3,000  DSF5.6MHz 3,500 DSF11.2MHz4,000 5.0cbFLAC96kHz/24bit 3,000) いよいよ、11.2MHzDSDの時代がやってきた。e-onkyo musicでも15タイトルの配信を始めた。私のUSB・DACはexaSound Audio Designのe22なので、11.2MHzDSDに対応している。来月から、インプレッションを述べることにしよう。本コンテンツは5.6MHzで試聴した。 スペインのハイレゾ音源会社EudoraRecordsによる、バルセロナ出身のピアニスト、Josep Colomのモーツァルトとショパンの作品集だ。ブリリアントで、一音一音が輝きのエネルギーを発している。音の表面のすべらかさと表面の微小な凸凹が、音に異様なリアリティを与えている。打鍵して、瞬時に反応するメカニズムの俊敏な動きがまるで手に取るように見えるほどだ。響きが厚く、しかも透明度も異様に高い。その中に直接音を発するピアノが位置するというレイアウト的な実体感が凄い。ピアノの音が会場の空気を震わせている情景が目の前にある。ピアニストの感情もDSDの多彩で細密、重層的な表現力にて、届けられる。冒頭の短調からうって変わってラブリーな長調に移行する部分の劇的な感情変化は、まさにDSDならでは表現だ。(次ページへ続く)-推薦?ベートーヴェン:交響曲第5番『運命』、シューベルト:交響曲第7番『未完成』佐渡裕ベルリン・ドイツ交響楽団avex-CLASSICSe-onkyo music(WAV/FLAC・96kHz/24bit 1,944) 冒頭。ドイツオーケストラとしては意外なほど重苦しくない。リズムのキレをシャープに、引きずらずに前向きに前向きに、積極的な勢いで進行していくしっかりと安定した。低音の土台の上に、各パートの中高域が乗るピラミッド的な帯域構造は、ハイレゾだからより明らかだ。マルチマイクで録ったのだろう、ホルンやオーボエなどのソロ楽器が、コンサートホールでは聴けないほどの明瞭さと、音像の確かさを持つ。響きの滞空時間は長いが、次に来る直接音を阻害するほどのディープさではない。第4楽章の華やかさ、多彩な色合い、輝度の高さはまさにハイレゾ向き。2014年2月にカラヤン/ベルリン・フィルゆかりのイエス・キリスト教会で録音。推薦?マーラー:交響曲第8番《千人の交響曲》ウィーン楽友協会合唱団ウィーン国立歌劇場合唱団シカゴ交響楽団サー・ゲオルグ・ショルティDeccae-onkyo music(WAV/FLAC・96kHz/24bit 3,086)mora(FLAC・96kHz/24bit 3,086)  冒頭、地を這う雄大、偉容なオルガンの強奏和音に乗って、大合唱が「来たれ、創造主たる聖霊よ」と発する部分からして、たいへん感動的だ。最新録音なら、もっと細密に解像するところだが、1971年のアナログ録音は、微視的な再現ではなく、巨視を基調にして、スコアを構成する各部分が、有機的にひとつの「響きの共同体」となるべくマーラーの狙いを、そのまま聴かせてくれるようだ。音像定位は確実だが、音の出方が、その楽器から直接に出てくるという感覚ではなく、まずは空気を震わせ、その伝播にて耳に伝えられるという現場的な音場感が、この作品の偉大さを物語っている。1971年8月と9月、ショルティ&シカゴ響のヨーロッパ公演の際にウィーン・ゾフィエンザールで録音(次ページへ続く) -推薦?RACHMANINOV, S.: Symphony No. 2London Symphony OrchestraValery GergievLSO Livee-onkyo music(WAV/FLAC・96kHz/24bit 2,500) エリック・カルメンのオマージュでも知られる超ロマンティックな第3楽章は濃い感情が透明な音色を帯びて、滔々と語られるが、熱さや、重さに耽溺するだけでなく、論理的で合理的なテクスチャーも横溢しているのが、ゲルギエフバージョンの特徴だ。有名なメロディが盛りあがる部分も、感情過多には陥らずに、抑制感を持って雄弁に語られる。複数の旋律線の交差で語られるボキャブラリーは多い。第4楽章の近代的で複雑にテクスチャーの手綱捌きはさすがの名技だ。音質はハイレゾならではヌケの良さと細やかな解像感を持つが、いつものLSO盤のようにDSDでも聴きたかった。さらに情感が濃密になるに違いない。特薦?Mozart: Piano Concerto No..18, K.456 & No.19, K.459Mitsuko UchidaThe Cleveland OrchestraDeccae-onkyo music(WAV/FLAC・96kHz/24bit 3,086)HQM STORE(FLAC・96kHz/24bit 3,086)mora(FLAC・96kHz/24bit 3,086) 活発で、ヴィヴット、そして優しげなモーツァルトならではのテクスチャーが、耳を心地良く撫でる。クールなまで情報量を多く再現するというより、直接音と間接音が巧みにブレンドされたなかで、清涼に音場が語られる。直接音がホールで間接音を生み出し、手前から奥行きにまで深い響きに変化していく様子は耳の快感だ。速いパッセージでの燦めきも、そしてたっぷりと表情を付けた一音一音から発する内田光子ならではの音の神々しさも、素晴らしく上質に再現される。内田のピアノは眼前にて微視的な虫メガネで覗くようなものではなく、会場の響きも加わり、少し離れた位置で聴ける。オーケストラとの好適なバランスの中で、密度の高いソノリティが語られる。バランスとは音量や音像だけでなく、表現意欲において、ピアノもオーケストラも対等に語られるという意味も含む。(次ページへ続く) - 推薦?モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第5番/ヴュータン:ヴァイオリン協奏曲第4番ヒラリー・ハーン,ドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメン,パーヴォ・ヤルヴィDeutsche Grammophone-onkyo music(WAV/FLAC・96kHz/24bit 3,086)HQM STORE(FLAC・96kHz/24bit 3,086)mora(FLAC・96kHz/24bit 3,086) ヒラリー・ハーンが「友なる協奏曲」と語る親密な2曲。素晴らしいソノリティだ。モーツァルト冒頭の弦のスタッカートの旋律。左の高域、右の低域弦楽器が平面に並ぶのではなく手前、奥行きと音場的な一体感を持って配置。ヒラリー・ハーンのヴァイオリンの音は、バックのオーケストラのビリオド的な弦とはまったく異次元のまろやかさ。それも甘いだけでなく、音の内部の密度感がひじょうに高い。“強靭なる潤い”なのだ。高域方向への突き上げ感もシャープ。彼女はこれまで鮮烈さ、切れ味、俊敏さが持ち味だったが、本アルバムでは、それに加え、潤いも手にしたようだ。新生といっていいほどの変容ぶりだ。モーツァルトは2012年12月4、5日にドイツ・カンマーフィルハーモニーの本拠地、ブレーメンで、ヴュータンは2013年8月7、8日にその近くのシュトゥーアで録音。推薦?The French CollectionOpera Arias By BizetMassenet, Gounod, Verdi Piotr BeczalaDeutsche Grammophone-onkyo music(WAV/FLAC・96kHz/24bit 3,086)HQM STORE(FLAC・96kHz/24bit 3,086)mora(FLAC・96kHz/24bit 3,086) ポーランド出身のリリック・テノール歌手、ピョートル・ベチャワ(Piotr Beczala)はメトロポリタン歌劇場で「リゴレット」を聴いた。男の色気満々のオーラを発していたのが印象的だったが、彼の表現は、フランスオペラに最適だ。イタリアオペラがベルカントの突きぬけ感、ドイツオペラが精神性だとしたら、フランスオペラは何と言っても艶と色気だ。ベチャワはここでも男の色気を色濃く表現している。ハイレゾだから、その魅力も倍増。ソノリティ豊かで、グロッシーに感覚が溢れる。(次ページへ続く) - 推薦?Songs For Young LoversFrank SinatraCapitole-onkyo music(WAV/FLAC・192kHz/24bit 2,520)mora(WAV/FLAC・192kHz/24bit 2,520) フランク・シナトラのスタンダード集だ。声が太く、粒が立ち、表面がシルキーでビロード的なシナトラの声が、アナログのような生々しさで聴ける。デジタル的にウォッシュアウトされるのではなく、アナログ的な皮膚感覚を保っているのが嬉しい。まさにデジタルで伝えられるアナログの精髄である。一曲目、あっさりと、ワルツでも歌われるマイファニー・バレンタインの情感と、軽快な質感の素敵なこと。5曲目「I GOT KICK OUT OF YOU」の軽い朗唱も素敵。スウィング感と軽快さが愉しい。推薦?ランデヴー・イン・トーキョー伊藤ゴロージャキス・モレレンバウムVervee-onkyo music(WAV/FLAC・192kHz/24bit 4,804)mora(WAV/FLAC・192kHz/24bit 4,803) 目が醒めるような鮮烈な高解像度。ギター、パーカッション、チェロがひじょうにクリアなだけでなく、女性ヴォーカルも凄くヌケがいい。ライブ録音とは信じられないほどの透明感だ。それも強調感がなく、音の情報量はとても多いのに質感はナチュラルなのである。切れ味鋭くシャープに奏されるギターやパーカッションなどの縦系の楽器を背景に、横乗りのギターが長いフレーズをまったり流すという立体的なアーティキュレーションが心地良い。 -

ニュース
“美しすぎる自衛官”の2ndアルバムなどがハイレゾでリリース

“美しすぎる自衛官”の2ndアルバムなどがハイレゾでリリース

今月も音楽配信サイトからのハイレゾ音源のリリースが数多いが、マスコミなどで“美しすぎる自衛官”として話題になった三宅由佳莉と海上自衛隊東京音楽隊によるアルバム第2弾が、e-onkyo musicとHQM STOREから、3月4日(水)、ハイレゾ音源で配信開始された。

ニュース
HQM STOREがユニバーサルミュージック7作品をハイレゾ配信 「○○妻」主題歌や「安全地帯」、「小椋 佳」などのヒット曲も

HQM STOREがユニバーサルミュージック7作品をハイレゾ配信 「○○妻」主題歌や「安全地帯」、「小椋 佳」などのヒット曲も

オーディオ、IT関連機器のクリプトンは、自社が運営するハイレゾ音源配信サイトHQM STOREにて、ヒラリー・ハーン『モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲 他』などのユニバーサルミュージックの7作品を、2月25日(水)より配信開始した。

ニュース
「アンジェラ・アキ」の初期3作品がmoraにてハイレゾ配信を開始

「アンジェラ・アキ」の初期3作品がmoraにてハイレゾ配信を開始

ファイナルファンタジーXIIの挿入歌「Kiss Me Goodbye」でブレーク、以後、精力的なライブ活動などで女性層を中心に絶大な人気を誇る、シンガーソングライターのアンジェラ・アキ。moraでは、2月25日(水)より、彼女の初期の3つのアルバムのハイレゾ配信を開始した。

ニュース