(一財)日本不動産研究所(JREI)は10日、「住宅マーケットインデックス2015年下期」の調査結果を発表した。アットホーム(株)と(株)ケン・コーポレーションが提供した賃貸・分譲マンション事例データを新築・中古(築10年)別、大型(80平方メートル以上)・標準(40〜80平方メートル未満)、小型(40平方メートル未満)に分け、賃料・価格・平均利回りを都心5区や東京23区などエリア別に集計・分析した。調査期間は15年7〜12月。
1平方メートル当たりのマンション賃料は、都心5区の新築は大型5,492円(前期比1.7%下落)、標準4,374円(同0.5%上昇)、小型4,325円(同0.4%上昇)。中古では大型4,903円(同2.4%下落)、標準4,006円(同0.6%上昇)、小型4,063円(同0.4%上昇)となった。
東京23区の新築は大型4,561円(同3.3%下落)、標準3,260円(同0.7%上昇)、小型3,639円(同0.5%上昇)。中古は大型4,073円(同3.8%下落)、標準3,005円(同0.8%上昇)、小型3,428円(同0.5%上昇)となった。
都心5区の標準・小型は、新築・中古ともにわずかながらも上昇傾向が続いている。一方、大型は需要が強いにも関わらず、人気エリアの高額物件の在庫が少なかったため、今まで人気がなかった物件も契約に至るようになり、平均賃料がやや押し下げられたと考えられる。東京23区は、新築・中古とも標準・小型はわずからながも上昇傾向が続いており、市場全体は依然として堅調。
1平方メートル当たりのマンション価格は、都心5区の新築は大型190万9,000円(同39.4%上昇)、標準124万円(同13.4%上昇)、小型133万3,000円(同2.0%下落)。港区、千代田区などの高額分譲マンションの供給が今期に集中したため、大型・標準タイプは大幅に押し上げられた。特に大型は港区のマンション平均価格が1998年調査開始以来の最高水準となり、千代田区も2番目の水準。
中古は大型121万5,000円(同4.2%下落)、標準99万1,000円(同2.5%上昇)、小型95万8,000円(同1.3%下落)。
東京23区は、新築は大型145万5,000円(同29.1%上昇)、標準98万4,000円(同10.3%上昇)と都心5区と同様に大幅上昇した。小型は115万9,000円(同3.0%上昇)。中古は大型83万9,000円(同1.6%下落)、標準69万2,000円(同2.6%上昇)、小型79万7,000円(同4.8%上昇)だった。