(OVO オーヴォより)

問題です。カキのおいしい時期はいつでしょう? 冬? Rの付く月? ブー。春先の3月から4月にかけて―が正解。
広島大生物圏科学研究科の羽倉義雄教授が1年を通して同じいかだからカキを採取し、成分を調査したところ、カキのうま味成分であるグリコーゲンやアミノ酸の蓄積量は、3月から4月にかけて最大となることが分かった。「冬よりも、産卵期直前の3〜4月が最熟となり、身も大きくて風味が良い」と、生産者の意見も一致していたが、科学的にも証明されたことになる。
「消費者は11、12月にカキのシーズンが来たと認識され、年が明けて2月になるとシーズンが終わったと思っている。生産者にとっても一番おいしい時期にいい値段で売りたいのに、という悩みや残念さがあった」と話すのは大橋康宏さん。東京・新宿歌舞伎町の大久保公園で開かれている広島産のおいしいカキが味わえるイベント「広島春牡蠣フェスタ2015」の実行委員長を務めている。
「やっぱり、春カキが一番じゃろ!!」をテーマに、昨年に続き今年も4月5日まで、特設の「かき小屋」でBBQが楽しめちゃうのだ。
広島殻付き春カキ1キロ(12〜18個)で1600円。貴重な「グリーンオイスター」(塩田熟成牡蠣)もある。グリーンオイスターは、瀬戸内海で養殖したカキを海水と真水の湧水が混じった汽水の塩田跡の養殖池で一定期間育てることで、1〜4月にカキの身が緑色になったもの。カキの本場、フランスでは「幻の緑牡蠣」と呼ばれる最高級ブランドだ。数量限定で1個400円。
また、今年は東日本大震災からの復興支援を目的に、三陸産のカキと広島産のカキを食べ比べる「東日本大震災復興支援ウイーク」が3月5日〜11日までの7日間実施される。1キロ(1600円)を購入すると、購入代金の中から50円をお客さまからの支援として、同額をイベント共済の株式会社ラストリゾートジャパンが加え、100円を義援金として日本赤十字社に寄付する。
大橋さんにカキをおいしく焼くコツを聞いた。「十分に予熱した後、丸みのある殻を下にしてフタを閉め、3分焼く。貝の口が開いたら上側の殻を取り、フタを閉めてさらに3分。十分に焼くが、焼き過ぎないことが大事。汁が蒸発するとパサパサになる。また、カキなどの二枚貝はホタテなどと同様、ノロウイルスの危険性は常にある。厚生労働省のホームページにも紹介されているが、身の中まで85度以上で1分から1分半温めるとウイルスが不活化する」
フライ、アヒージョ、クリームスープなどのカキ料理のほか、「たっぷりズワイ蟹のアヒージョ」(800円)、グリルした牛肉にフォアグラを載せる「自分でロッシーニ風ステーキ」(1800円)などメニューも充実。
平日は午前11時から午後9時まで、土日祝日は午前10時から午後9時まで。