(OVO オーヴォより)

ジョン・カビラの実況と中西哲生の解説にのって、ピッチを駆ける爽快感に酔ったなら14位。普段走り慣れた国道246、車窓を飛んでいく風景を目の端にとらえながら、ステアリングコントローラを握って好きな車でかっ飛ばしたなら15位だ。
昨年暮れ、発売20周年を迎えたソニーのプレイステーション。全国のファン1万人が答えたアンケート調査の結果から、歴代人気ソフトのランキングが明らかになった。「ドラゴンクエスト」シリーズと「ファイナルファンタジー」シリーズが上位を独占。栄えある1位は『ドラゴンクエストV天空の花嫁』。親子三代に渡るストーリー構成や、”モンスターを仲間にできる”、”結婚”といったRPG史上に残る画期的なシステムに心を奪われた人が多かったようだ。スポーツゲームでは唯一『ウイニングイレブン8』がランクイン。『8』からイタリア、スペイン、オランダのプロチームに所属する選手が実名登録になっていて、興奮したサッカーファンが多い。
年代別のランキングは時代を感じさせる。10代の人気ナンバー1ソフトはドラクエVIIIだが、40代はバイオハザード。後者は「こんなリアルなゲームは初めてで感動した」「これがやりたいばっかりに衝動的にゲーム機本体と一緒に買ってきた覚えがある」など、センセーショナルな映像とコンセプトに受けた衝撃が理由だ。また、40代を筆頭に30代以上のランキングには、「グランツーリスモ」や「リッジレーサー」などのレースゲームが必ず20位以内にランクイン。それまでの家庭用ゲーム機ではありえない臨場感が、プレステ初期世代を引き込んでいった様子が如実に表れている。