(OVO オーヴォより)

たくさんの食べ物を輸入し、そして捨てている日本。農水省によると、日本は年間5800万トンの食料を輸入しているが、その内1940万トンを廃棄処分。つまり輸入したものの30%を捨てている計算だ。世界の飢餓に苦しむ8億人のことを考えるとうなだれてしまうが、廃棄しているこの食料は、なんと年間5000万人分の食料に匹敵、金額換算で11兆円のお金を無駄にしていることになるという。そのうち飲食店や食品工場から出る、食べられるにもかかわらず廃棄されているものが約40%。この“もったいない”を活用しようと、エードット(東京都中央区)とMUGEN(東京都目黒区)が共同 で“もったいない”魚を活用した飲食店「魚治」を新東京ビルにオープンした。
世界一の鮮魚マーケット・東京中央卸売市場では、「規定より小さい・大きい、形が少し悪い」「漁や運送でついたほんの小さなキズがある」「獲れすぎ・旬から少しずれている」等の理由で、美味しく食べられる魚が年間数十億円の量で廃棄されているといい、この築地No.1仲卸、山治の協力で“もったいない”魚を仕入れ、“おいしい”に変えて提供する。市場で働く人も「なんとかならないかなあ」と思っていた“もったいない”が、プロの料理人の手で“再生”されるのだ。
廃棄量の残り60%は、家庭の台所から出る生ゴミ。魚治で食べたら、あとは家での“自助努力”だ。