(OVO オーヴォより)

コンピューターの周辺機器として普及しつつある「3Dプリンタ」や、さまざまな立体物を3Dデータ化することが出来る「3Dスキャナー」、あるいは「レーザー カッター」などに興味津々の方は多いはず。でも、周りにそんな機器を持っている人もいないし、自分にとってどう役立つのかもいまひとつわからず、具体的なアクションを起こせずヤキモキ、というのが実情ではないだろうか。
そんな人にぴったりのオンライン講座が、NTTナレッジ・スクウェアとNTTドコモが共同で推進する、日本初の大規模公開オンライン講座提供サイト「gacco(ガッコ)」(http://gacco.org/)で、2015年2月(予定)から開講されることが決まり、募集を開始した。
慶應義塾大学 田中浩也 准教授による、「3Dプリンタとデジタルファブリケーション」講座がそれで、田中准教授は、新しいものづくりの世界的ネットワークである「ファブラボ」の日本における発起人・推進者。通常コースは無料で、講義動画やテストレポートによって3Dプリンタ技術の正確な内容や活用法を学ぶことができる。本講義の受講者は、対面授業(有料)にも申し込めるという特典付き。対面授業では、日本全国の「ファブラボ」で実際に3Dプリンタなどを使った“最先端のものづくり”を体験できる(開催場所、応募方法などの詳細は別途受講登録者に向けて案内)。
同年3月には慶應義塾大学 中村伊知哉 教授による「ポップパワー」講座も開かれる予定。デジタル社会、メディア政策、クールジャパン、デジタルキッズの4分野から、ITとコンテンツの持つパワーをどのように最大化するかを考え、実際に「つくる」ことを体験する講座だ。こちらの講座では、受講者は新しいアプリやサービス、商品を企画することが求められるので、切実に思いを具現化したいクリエーターやビジネスパースン向きだ。成績優秀者は、アイディアをスポンサーにプレゼンする機会も与えられるという。
デジタル工作機器を包括した「デジタルファブリケーション」と呼ばれる概念の登場は、今までの「文字情報」のやりとりが中心だった情報社会から、「物質データ」をもやりとりする新たな社会をつくりあげようとしている。これらの講義でデジタルファブリケーションの技術、文化、社会、日本と世界での実践例や未来への展望を学び、「3D新時代」の新しいリテラシーを身に着けてみてはいかがだろうか。