喪中の人宛て年賀状は実はOK! 意外と知らないマナーの基本

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(OVO オーヴォより)

 「喪中につき、新年のご挨拶を失礼させていただきます」――普段はほとんどメールという人も、この時期ボチボチこんなハガキを受け取っている人もいるはず。この1年の間に近親者が亡くなった人の「年賀欠礼状」だ。そんなご不幸があった人に新年の「お祝い」は失礼だから年賀状はパス、という人が多いけど、喪中で初詣も松飾もなしで寂しいのに、誰からも年賀状が来ないなんてもっと寂しいんじゃ、と思ったことない? ホントに年賀状出しちゃいけないの?葬儀の専門家に聞いてみた。

 そもそも「喪中」というのは、穢(けが)れの一種と考えられえてきた死が他人に波及しないように、一定の期間、他の人と会わずに生活するという古い習わし。だから喪中はがきは、訃報のお知らせではなく、その喪中期間のお正月に、「新年のお喜びをお伝えできません」ということを詫びるためのものだ。でも、逆に喪中の家族が年賀状を受け取ることはマナー違反にはならない、という。寂しいお正月を過ごす喪中の人に、励ましの意味合いもこめて新年の挨拶状を出すのは、お互いの気持ちを思いやるという、「マナー」の基本にかなったことなのだ。

 新年を喜ぶ「年賀」や「おめでとう」や「謹賀新年」はやめて、「一陽来復」(悪いことの後で幸運に向かう、という意味)や「晴れやかな年になりますように」など、相手への気遣いを込めた言葉や、「心よりご冥福をお祈りします」といったお悔みの言葉を添え、「年始状」や「喪中お見舞い」にすればいいのだ。

 喪中マナー実態調査によると、喪中を知らされた相手には何も出していないという人が62.2%。逆に自分が喪中の時、年賀状が来なくて「さみしかった」人も63%に上る。そんな喪中に実際年賀状を受け取った人からは、「温かい言葉の内容のはがきをもらってうれしかった」「時は動いているんだな、と感じて元気を取り戻すことができた」など、積極的な声が多く上がっている。

 喪中はがきを出す場合も、「皆様からの年賀状は励みにもなりますので、どうぞ例年どおりお送り下さいませ」などの文面を添え、年賀状はいつも通り受け取れる、受け取りたい、という意思を示すこともできる。

 マナーって難しい。でも、相手の気持ちになれば見えてくることがあるかも……。

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