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国際新都心の起爆剤に。「虎ノ門ヒルズ」が竣工/森ビル

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「虎ノ門ヒルズ」外観。足元を貫く「環状2号線」との一体開発が最大の特徴

「虎ノ門ヒルズ」外観。足元を貫く「環状2号線」との一体開発が最大の特徴

「虎ノ門ヒルズ」へと延びる環状2号線と「新虎通り」。都市計画から70年余を経て、ようやく開通した。地上部分の新虎通りは歩道部分が大きく採られ、隣接ビルの再開発や屋台、商店の誘致で、フランス・シャンゼリゼ通りの東京版を実現しようというプロジェクトが進行中

「虎ノ門ヒルズ」へと延びる環状2号線と「新虎通り」。都市計画から70年余を経て、ようやく開通した。地上部分の新虎通りは歩道部分が大きく採られ、隣接ビルの再開発や屋台、商店の誘致で、フランス・シャンゼリゼ通りの東京版を実現しようというプロジェクトが進行中

オフィスは、虎ノ門エリア屈指の1フロア1,000坪を実現。IT系企業を中心に、すでに全フロアのテナントが内定している

オフィスは、虎ノ門エリア屈指の1フロア1,000坪を実現。IT系企業を中心に、すでに全フロアのテナントが内定している

「虎ノ門ヒルズを起爆剤として、このエリアを中心に真の国際新都心として再生していきたい」と語る、森ビル代表取締役社長の辻慎吾氏

「虎ノ門ヒルズを起爆剤として、このエリアを中心に真の国際新都心として再生していきたい」と語る、森ビル代表取締役社長の辻慎吾氏

森ビル(株)が特定建築者として開発を進めてきた、東京都施行の「環状第二号線新橋・虎ノ門地区第二種市街地再開発事業III街区」の超高層タワー「虎ノ門ヒルズ」(東京都港区)が、4日竣工した。開業は11日。

同事業は、道路上空に建築物を建てる「立体道路制度」を活用、都市計画から70年余となる「環状2号線」の整備と一体で超高層ビルを建設したもの。森ビルの投資額は1,400億円。敷地面積は、約1万7,000平方メートル。建物は高さ247m、地上52階地下5階建て、延床面積は約24万平方メートル。1〜4階に商業店舗、4・5階に最大2,000名収容のカンファレンス施設、6〜35階がオフィス、37〜46階が住宅、47〜52階は日本初進出となるハイアット系列の高級ホテル「アンダーズ 東京」が開業する。また環状2号線は、地上道路部分の歩道を広くとり、「東京シャンゼリゼ」として賑わいを持たせるプロジェクトが推進される。

大型の非常用発電機による連続15日間の給電、1,218基の制震装置、複数の無線を組み合わせた非常用通信手段などの高い防災性能により、テナントのBCPニーズへの対応と地域の防災拠点機能を確立したのが特徴。オフィスは、延床面積約9万9,000平方メートル。1フロア1,000坪とエリアにない広大なオフィス空間を実現。IT系企業を中心に、すでに全フロアのテナントが内定している。外資系企業と日系企業の比率(賃貸床面積ベース)はほぼイーブン。成約賃料は、坪3万円台後半。

住宅は、総戸数172戸、1〜3ベッドルーム、専有面積45〜240平方メートル。アンダース東京同様の共用部デザインを施し、ルームサービスやランドリーサービスなどのホテルサービスも利用できる。賃料は、月額47万〜251万円。一部住戸は分譲も検討しているが、クローズドでの販売とする。

同日記者会見に臨んだ、同社代表取締役社長の辻 慎吾氏は「建設地は当社創業の地であり、感慨深いものがある。虎ノ門エリアは国際新都心としての高いポテンシャルを持っているが、新しい大規模ビルが少なく、2度目の再開発の時を迎えている。国家戦略特区、2020年の東京五輪が決まり、最大かつ最後のチャンスが到来した。 スピード感をもって都市再生を進める絶好の機会。虎ノ門ヒルズを起爆剤として、このエリアを中心に真の国際新都心として再生していきたい」などと語った。

同社は、虎ノ門ヒルズの開業を機に、同社が創業以来再開発で建設してきた、いわゆる「ナンバービル」の再開発など、お膝元である六本木・虎ノ門エリアの再開発を加速する。今後10年間で1兆円余を投じ、10の大規模プロジェクトを推進。総開発面積は10ha、延床面積は220万平方メートル、新たに3,000戸の住宅を供給する。

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