知らない誰かに、食事をおごる&おごられることができる…帯広のお店が始めた「ゴチメシ」システムが話題に

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(Jタウンネットより)

2015年10月10日、次のような写真付きのツイートが投稿され、話題となっている。北海道帯広市で見かけた「ゴチメシ」という手書きの看板だ。

帯広の商店街にすごい店があった。誰かが先払いしてくれてるのでご馳走になれるってシステムなのかな。金欠の時はご馳走になって余裕がある時は自分が先払いして誰かにお返ししておく、みたいな。帯広は善意で出来ているみたい。素敵。 pic.twitter.com/DDy72HLl0C
– アヅマヤ (@Ko__JaM) 2015, 10月 10

「ゴチメシ」って、いったい何? 写真の看板には、「無料で食事ができます」「誰かが先払いしています」と書かれている。どういうシステムなのだろうか。

保留より「ゴチ」、麺より「メシ」に

Jタウンネットでは、ネット上のさまざまな手がかりを基に、そのお店をつきとめた。帯広市にある広小路商店街の「結」(ゆい)という店だ。店主・本間辰郎さんに話を聞いた。

ゴチメシのきっかけは、2年ほど前。イタリアに「保留コーヒー」という制度がある、と聞いたことだという。常連客が釣り銭を店に預け、たまったお金でホームレスの人にコーヒー1杯を提供する仕組みらしい。

「うちは立ち食い麺の店だから、最初は保留麺にしようかとも思ったけど、ゴチの方が呼びやすいし、麺よりメシの方が分かりやすい、というので、ゴチメシにした」と、本間さんは語る。

看板に書かれている通り、誰かが先に払ってくれたお金で、無料で食事ができるというのは、事実である。かけそば、かけうどんが400円、トッピングが100円程度なので、500円前後の食事ができる。「利用者は?」と聞くと、「実は、帯広は寒いのでホームレスは少ないんですよ。たまに高校生が利用するくらい……」と、本間さん。ゴチメシの利用者は意外に少ないようだ。

右が、立ち食いの店「結」(結YUIフェイスブックより)
右が、立ち食いの店「結」(結YUIフェイスブックより)

本間さんの本業は有機栽培の野菜を販売することだという。立ち食い麺の店は「アンテナショップのようなものです」と本間さんは語る。彼の人柄もあってか、世界中からさまざまな人が集まってくる。「オーガニック」というキーワードをとおして集う人々との交流は、フェイスブックからも発信されている。

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