(Jタウンネットより)
[ちちんぷいぷい – 毎日放送] 2015年5月29日放送で、「門真市の無料学習塾」について取り上げていました。
大阪市では2013年から塾代バウチャー(引換券・割引券)制度を行っています。生活保護や就学援助を受けている家庭の中学生が対象で、学習塾や文化・スポーツ教室の費用を月に1万円を上限に助成しています。2015年10月からは、中学生のおよそ5割が助成対象となるように拡大することが発表されています。
以前は学校の勉強だけで進学はできるという建前がありましたが、今はそうはいっていられないのが現状だそうです……。
そんな中、門真市に5月に開校したのが門真市営の学習塾「Kadoma塾」です。対象者は、学ぶ意欲と学力、高校進学の意志があるのに、ひとり親であったり就学援助を受けているなど、経済的な事情で塾に通えない市内の公立中学3年生。選考方法は入塾テスト、作文、面接です。
環境に影響されず夢をつかんで欲しいという思いから立ち上げ
門真市市民プラザに開校した「Kadoma塾」。教科は数学と英語で、それぞれ2時間の授業が週に2回あり、翌年3月までに計80回の授業が開かれます。民間の塾のベテラン講師が指導し、学校の予習復習ではなく、進学に向けた受験勉強に取り組みます。
民間の塾であれば月2万円以上はかかる内容。ですがこの塾の授業料はすべて門真市が負担します。塾の立ち上げには、家庭の事情で夢を諦めざるをえない子どもたちを助けたいという門真市教育委員会の担当者の思いがありました。
育った環境に影響されるところが大きい学習環境を、行政が整えてあげることが、実際自分が大人になって夢をつかんで貧困の連鎖を断ち切ることにつながるのではないかと、担当者は期待しています。
門真市の無料学習塾の真価が問われるのは、翌年3月、桜の咲くころです。(ライター:ツカダ)