札幌市電「お客様のために、傘を無料で貸し出そう」→返却率わずか××%

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(Jタウンネットより) [どさんこワイド – 札幌テレビ]2015年5月15日の放送では、『傘』の無料貸し出しサービスの現状についてが伝えられました。

画像はイメージです(dotmatchboxさん撮影、Flickrより)

Sonnenschirm

『4674本』。札幌で行っているある無料貸し出しサービスの平成26年度の数です。これに対して、返ってきた数は『2420本』。ほぼ半分ほどしか返却されていません。 一体何の数字なのでしょうか。 実は、札幌の市電では、急に雨が降ってきたときのために車内に傘を置き、無料で貸し出すサービスを10年前から行っています。 ということで、上記の数字は、傘を貸している本数に対して返却された数でした。 傘は、透明のビニル傘で、交通局のシールを貼って貸し出しているものの…。 2012年=貸し出し本数4974本→返却数2522本、2013年=貸し出し本数5543本→返却数2960本、2014年=貸し出し本数4674本→返却数2420本 このデータを見て分かるように返却数は半分ほどです。 利用者に対して市電側は「お客様1人1人、多くの方に利用していただきたいので、気づいたときでかまわないので返却していただければと思います」とのこと。 傘の返却は、地下鉄の駅事務室、電車車内、電車事業所でできるということでした。

返却率の明暗を分けるのは…

そして、同じく札幌の「円山動物園」でも、雨でも園内をまわれるようにと16年前から傘の無料貸し出しサービスを行っていますが、正門や西門などでおよそ170本の傘を貸し出していて、こちらの返却率はほぼ100%。 動物園の方に秘訣をうかがうと「傘が目立つ緑色をしているということと、『円山動物園専用』という文字が入っていることだと思う」とのことでした。 一方、札幌の隣町、小樽では観光協会が傘の無料貸し出しサービスを3年前から実施しています。現状を聞いてみると「市内の観光案内所など17カ所で傘の無料貸し出しサービスを行っていますが、ほぼ戻ってきていないのが現状」だといいます。 2012年=貸し出し本数1010本→返却数97本、2013年=貸し出し本数1525本→返却数20本、2014年=貸し出し本数1724本→返却数70本 このデータを見ても分かるように返却率はかなり低いです。 この悩ましい問題に対して、小樽観光協会では「返却できるところの利便性をもう少し高めていきたい。今は返却できる場所が18時〜19時で閉まってしまうところがほとんどで、今後、協力施設を増やしていくと返却率も上がっていくのかなと思っています」とのことでした。 さらに観光協会では、減っていく傘の現状をうけて昨年末から企業に呼びかけをし、ビニル傘に広告を入れる『広告傘』を始めました。企業から傘を提供してもらい傘の供給を増やしているそうです。 札幌市電の傘の無料貸し出し、本当に便利なのですが、確かに返却できる場所は少ないですよね。地下鉄の駅でも事務所まで行かなきゃいけないとなると、改札口が多くある駅では自分が出たい出口から遠いなんてこともありますし。小樽市の場合は本当に返却場所の利便性が悪そうですね。動物園の場合は必ず門を通って帰るので返却率100%じゃないとおかしいかなとも思いますが……。いずれにしても「借りたものはきちんと返す」これは人としてのルールじゃないかと思います。(ライター:北海道saki)

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