「パンダ☆パンダ」「龍愛KING」…個性的すぎる徳之島の闘牛の名前について、島民の方に詳しく聞いてみた

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(Jタウンネットより)

闘牛大会の様子。画像はイメージです(cotaro70sさん撮影、Flickrより)

Bullfighting in Uwajima

「パンダ☆パンダ」、「キングパンダ」、「優臣のパンダ」――。パンダというが実はこれ、すべて「牛」の名前だ。ツイッターに投稿された、鹿児島県の徳之島で開催される「闘牛大会」の番付が、かなりユニークだと話題を呼んでいる。

そのツイートがこちら。

徳之島の闘牛の名前。ガラ悪過ぎでヤバい。 pic.twitter.com/OlB3Mqw2cj
– 高木壮太 (TakagiSota) 2015, 4月 19

そのほかにも、「サーベルタイガーキング」、「闘将☆マングース」、「戦闘ムサシ」、「突撃ナイキ」、「伐折羅勇大」、「龍愛KING」、「小龍皇」などユニークな名前や、強そうな名前が並んでいる。

この番付について、ツイッターでは以下のようにさまざまな反応があった。

RTにパンダが4頭居るけど血縁なのかな<闘牛
– JIM.K/天粕三千里 (dai7tairiku) 2015, 4月 19

パンダ多すぎwww
– ちとき。 (titoura) 2015, 4月 19

漢字オンリーの凶暴さもいいが、漢字+カタカナの破壊力もなかなか。 https://t.co/PFTHdxjFck
– 木木 (haya_g) 2015, 4月 19

一昔前のヤンキーネーム見てる気分になる<RT
– ぐま (ArcaneLore) 2015, 4月 19

命名者のセンスとか生活背景あふれまくり。
– 六葉@唐拳男子 (h_rokuyou) 2015, 4月 19

400年以上の歴史を持つ徳之島の闘牛

鹿児島と沖縄の中間にある離島、徳之島は闘牛が盛んな地だ。初場所(1月)・春場所(5月)・秋場所(10月)の年3回「全島大会」が開催され、島全体が熱気に包まれる。多くの人々が踊ったり太鼓をたたいたりしながら試合を楽しむ、「島総出で行うお祭りのようなイベント」だという。

徳之島は人口約2万5千人ののどかな島で、島全体が国定公園に指定されている(Nao Iizukaさん撮影、Flickrより)

徳之島 金見崎

日本の闘牛は、スペインなどで行われる「人vs牛」というものではなく、「牛vs牛」で行われる。闘犬に近い、相撲のような競技だ。その歴史は長く、徳之島では江戸時代初期から、400年以上にわたって島民の娯楽として盛んに行われてきたという。

徳之島には闘牛の歴史をうかがえる銅像も(Nao Iizukaさん撮影、Flickrより)

徳之島

そんな歴史的行事の主役たる闘牛に、なぜ「パンダ」という名前がついているのか。その理由を、徳之島闘牛連合会の方にうかがうと、

「パンダっていうのは、白い毛が混ざっている牛のことをいうんだよ」

と、あっさりと回答をもらえた。確かに、白い毛が混ざった黒い体毛の牛を、パンダと呼ぶのは納得だ。では、こんなユニークな名前がつくようになった理由を聞いてみると、

「昔は持ち主の名字に『号』をつけたものが一般的だったんだけどね。たとえば、佐藤号とか鈴木号とかさ。だけど、最近は子どもに人気が出るように、格好いい名前を選んでつける傾向がありますよ。『戦闘』とか『闘将』がよく使われているかなあ」

とのことだ。一見「ユニーク」としか思えない牛の名前にも、ちゃんとした理由があったのだ。

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