家のコト

World Life Style~わたしの国の住まい事情~

個性的なクラフトがキュートな空間!ロサンゼルスの 『コンドミニアム』をリノベーションして暮らす、夫婦。

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海外の家や暮らしをリポートする「World Life Style」。第15回目はロサンゼルスのコンドミニアムで2匹の犬と一緒に夫婦で暮らすリサさんとマイクさんのお宅をご紹介。70年代に広く見られる建築スタイルを、モダンとアンティークを融合してリノベーション。オリジナリティあふれるオブジェをふんだんに使用したその空間は、リサさんがインテリアのテーマにする「楽しくてハッピー」な暮らしが詰まっている。

築79年のコンドミニアムを大改築し、ハッピー空間を創出

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日本の約25倍の広大な国土をもつアメリカは、地域によって気候もさまざま。私たちが呼ぶ”ロサンゼルス”とは、88の市を総称したロサンゼルス郡のこと。年間の晴天日が292日と温暖な気候で、海沿いは特に人気が高いエリアだ。リサさんとマイクさんが住むエルセグンド市も、海沿いの街。古い建物が多く、築79年のコンドミニアムを2008年に購入して、リモデル。業者に頼んで床や天井、壁を張り替えたり、壁を塗り替えるなど、大改装を行なった。 70年代のホームスタイルの特徴は、全体が鏡でできた壁や薄板をかぶせた床、毛足が長いシャグカーペット、ポップコーンシーリング(ボツボツと突起した吹き付け加工)などだ。これらすべてを取り除き、床はウッドフロアに、天井はフラットにして埋め込み式のライトを取り付け、モダンなデザインにした。ウェットバーと呼ばれるホームバーもあったが、2人ともお酒を飲まないので取り壊し、シェルフに改装した。
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インテリアはリサさんがすべて担当、お気に入りのアートやクラフトがたくさん詰まった空間を実現した。玄関を開けると、リビングルームとダイニングルームをオープンにした広々とした設計になっており、モダンで大きめのソファセットと大型テレビのあるリビングは、夫婦と2匹の犬が憩うスペースだ。家具は、中国製のアンティークテーブルに、赤をモチーフにしたカラフルでモダンなチェアなど、スタイルがまったく違うテーマをミックスするのが、リサさん流。

広いパティオは第2のリビングに

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ロサンゼルスの夏は長く、5月末~9月までは、日中の気温が30度前後になる日が続く。しかし、日本の夏のような熱帯夜は、ほとんどなく朝、夕は涼しい。このため、海岸付近ならエアコンなしで過ごすことができる。また、冬場も日中は温暖な気候が多く、そんな事情もあってか、パティオにはテーブルやソファなどを置き、屋外リビングとして活用している人たちも多い。 リサさんたちも、パティオにあるBBQコンロを使って、パーティを行なうこともある。そのときは、マイクさんがシェフとなり肉を焼くことも。 子どもがいない2人は、犬たちを子どものように可愛がっており、犬を飼いたかったので、この広いパティオが購入の決め手になったそう。

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アメリカではホームパーティをすることが多く、スーパーボール(NFL)やメモリアルデー、独立記念日など、イベントごとに家族や友だちで集まってパーティを開催する。食事は、宅配ピザといった簡単なものから、各自が持ち寄るポトラック。なかには、ミクソロジスト(あらゆる食材を使ってカクテルを作る“混ぜるスペシャリスト”)、やシェフを呼んだ本格的なパーティまで、さまざまな形態がある。ゲームをすることもあるが、近況を報告しあうなどおしゃべりに花を咲かせ、リラックスしたパーティが多い。 リサさん宅も、2~3ヶ月に1度北カリフォルニアに住む妹さんを呼んでパーティを行っているそう。

2匹の犬も、デザインのインスピレーション

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室内のデザインのテーマは、「楽しくてハッピー」。デザイナーのリサさんにとってその才能を発揮できる大きなキャンバスだ。思わずくすっと笑ってしまうオブジェに加え、ハッピーになれるような元気カラーを使うのがポイント!!
オブジェを並べるときのコツを聞いてみると、「大きなオブジェを先に配してから、小さいものを加えること。こうすることでバランスが良く見えるのよ」。 ちなみに、リサさんの仕事は、大手玩具メーカー「マテル」でバービー人形の洋服デザインなどを担当。世界のトレンドをリサーチするのも仕事の一環だ。デザインのインスピレーションは、街中のショップや雑誌、写真共有ウェブサイトやハンドメイドを扱うECサイトなどをチェックすること。さらには、「2匹の犬、ベラとラッキーも、デザインのインスピレーションです」と、彼らもリサさんの創作性を刺激してくれるのだそう。これらから得た情報の中から『キュートだ』と感じられたものを思い出して、自分が持っているオブジェで真似てみたり、新しいものを購入したり。「最後に、自分流のツイストを効かせます」

建物内で一番手を加えたスタイリッシュなキッチン

world_15_06 玄関から入ってすぐの右手の奥にあるキッチンも、すべて取り壊して、モダンキッチンにリモデル。家電製品も新しいものに買い替え、シンクはステンレス製、キッチンカウンターはストーン製と、スタイリッシュな空間を演出。 リサさん曰く「細長いスペースなので2人で料理をすると手狭。いつも主人か私のどちらかが使います」。平日は、シンプルな料理ですませ、週末に数種類の料理を作り、それを2~3日続けて食べるパターンが主流なんだとか。


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キッチンにもアートスペースを作り、デザインがキュートな16枚のお気に入りプレートを壁にデコレート。キッチンを明るく見せるよう、赤やピンクのプレートを基調に、わざとサイズが違うものを使って、“まるでプレートが飛んでるよう”にイメージ。

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ダイニングルームは、リビングルームとキッチンの続き間で、カフェで使用されるような、今流行の工業用のスタイリッシュなテーブルとチェアを配した。リサさん曰く、「おしゃれな家具なのですが、少し殺風景になりがちなので、明るいクッションを敷いて居心地よさをアピールしました」。普段の食事は、いつもリビングルームを使用しているため、パーティ時や、お友達を招いてアクセサリー作りをする作業場として利用しているそう。

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PC&クラフトルームには、壁一面に床から天井までの高さのシェルフを取り付けた。 エンジニアやクラフトに関する本などは、あえて整頓せずに雑貨屋のように美しくデコレーション。デスクの上に取り付けた戸棚は、白を基調にお気に入りのデザインがかわいいラッピングペーパーを貼り付けて、「キュート」を演出。
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「クラシック」をテーマにした、トイレ&バスルームも大改装した場所のひとつだが、リサさんは、トレンディなインテリアをあまり好まない。 改装は、床を白の六角形タイルに替え、壁は白いサブウェイタイルを張りエレガントに仕上げた。クラシックなイメージがあるバスタブは、そのまま残すことに。「ライトグリーンの刺し色が映えるので、白が基本です」

デザイナーセンスが輝く、お気に入り空間

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リサさんお気に入りの空間のひとつが、リビングルームの壁に飾っているアートだ。「ここのアートも、愛犬からインスピレーションを得ました」。お手本にしたのは、インテリアなどを扱う雑誌「マーサ・スチュワート・リビング」。 飾るときの注意点は、一番大きい額のアートをいくつかディスプレイしていき、平行線上にはディスプレイしないこと!!大きさが違う額を使うことが、コーディネートをランクアップさせるコツだとか。 額に入れたアートだけでなく、リサさんが作ったハンドメイドのタペストリーやおもちゃ、ハンドメイドの小物などを足していくのもリサさんならでは。「何度も試して、またやり直して。これを繰り返しながら、気に入ったコーディネートをみつけるの」

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ダイニングルームの一角には、手作りアイテムなどお気に入りオブジェのコレクションも。リサさんが通った私立美術大学「アートセンター・カレッジ・オブ・デザイン」で、課題で作った食べ物のオブジェなど、本物そっくりでユニークなものもあれば、バービー人形の制作を手掛ける同僚のクリエイターたちが、リサさんとマイクさんの結婚式で着る衣装をこっそり収集して作った人形なども。その遊び心あふれる独自のミックス感覚がみていて楽しい。

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ウォーキングクローゼットも、こだわり空間のひとつ。元々、洋服をかける1本のバーが奥に設置されているだけだったが、これを取り除き、まずは、壁にゴールドのデザインをペイントして、ウォーキングクローゼットに取り付けた。中でも特に気に入っているが、スライド式の靴置き。
「奥にある靴がスライドするだけで取れるのは、画期的でしょ?」。
クリスタルシャンデリアを取り付け、高級ブティックのように仕上げている。「コーディネートには終わりがありません」と話すリサさん。これからも、そのキュートな空間が進化し続けていく。

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■プロフィール■
リサ・カラマガさん(40代前半)、大手玩具メーカーのグラフィックデザイナー。
夫のマイク・エラーマンさん(40代後半)、大手メーカーのエンジニア(夫婦別姓)と、2匹のプードルのMIX犬と暮らしている。2008年に今のコンドミニアムを購入。リサさんの趣味は、クラフトやアクセサリー作り、絵を描くこと。マイクさんの趣味は、読書、機械で動くおもちゃの構造を解明すること。共通の趣味は、BBQ、映画鑑賞。休日は、リビングで2匹の犬と一緒にのんびりと過ごしている。
~住まいについて~
面積:1256平方フィート、築年:1979年、購入価格464,000ドル(2008年)(=現在のレートで約5,250万円)改築費、現在約136,000ドル(=現在のレートで約1,542万円の不動産価値)

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■アメリカ・ロサンゼルス不動産事情■
ロサンゼルス郡でも不動産価格は、市によってかなり差がある。リサさんとマイクさんが住むエルセグンド市もロサンゼルス郡の市のひとつだ。人気の海沿いの街だけに、一世帯が住む一戸建ての2015年の平均相場は、前年より7.9%増加し、780,000ドル(約9400万円)に。不動産情報サイト「Curbed(カーベッド)」によると、ロサンゼルスの西側、特にウォーターフロントのベニスやサンタモニカの人気は格別で、ベニスの一軒家の平均相場は、1.72ミリオンドル(約1.9億円)。最近、ホワイトカラーの割合が占めるようになったロサンゼルスダウンタウンやその周辺地域(シルバーレイク、エコパーク、ボイルハイツ)も、平均相場に大きな影響を与えている。その理由は、少数派の富裕層による高い購買力によって市場が歪められ、一般の収入では、手ごろな価格で購入できる一軒家が十分にないため。そこで、アパートやコンドミニアムを投資物件として購入し、一軒家の購入資金にあてる人たちも少なくない。アパートの賃貸も人気エリアになると、2015年のデータで、サンタモニカの1寝室(リビングルーム、キッチンつき)の平均は3000ドル以上(約34万円)、ロサンゼルスダウンタウンは、2530ドル(約29万円)、ウェストハリウッドは2441ドル(約28万円)だ。アパートの賃貸の場合は、クラシファイドコミュニティサイト「クレイグスリスト」などを利用する。アパートには、オーブンや冷蔵庫がついている場合も多い。

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