以前は筑波大学の近くで、カフェを営んでいた池田弘江さん。このときはテナントで、「いつか筑波山が見えるところに独立店舗と住居を構えたい」と考えていた。その夢を実現したのは昨年11月。お父さまから譲り受けた緑地に「ジャーナルカフェ」と名前を改め移転オープンした。 設計を依頼したのは、「友人の家を手掛けていて、とても素敵だった」(池田さん)というナンバーファイブス一級建築士事務所の土田拓也さん。 「まわりに立つビニールハウスの形状を取り入れ、三角屋根の小屋が並ぶように住居とカフェをつくりました。また、元の緑地の余韻を残すように、カフェ内の柱を木に見たて、ランダムに配置しています」(土田さん)
カフェには、オープンなテーブル席のほか、ところどころに半個室的な席や2階席もある。これは、「お客さまが来られるたびに、いろいろな雰囲気を味わえたほうが楽しいと思って…」という池田さんのアイデア。どの席からも緑豊かな風景が楽しめ、筑波山が正面に見える特等席もある。
裏の畑では、有機栽培で野菜や果物を作り、採れたての素材を使った料理やデザートをお客さまに提供している。一番人気のメニューは「JOURNAL野菜たっぷりヘルシーセット」。 30品目の食材が摂れ、ご飯は五穀米と7分づき胚芽米のブレンド。手の込んだ健康食で1日20食限定だ。酵素たっぷりのジュースを目当てに来店するお客さまも多い。 「スタッフが料理をつくっているところが見えたほうが、お客さまが安心される」(池田さん)とオープンに設けた厨房を抜けると、住居につながる。
「住まいは、家族でくつろぐLDKを広くとって、あとは寝る場所があればいいと割り切りました。小さな子どもがいるので、すぐにカフェと住居を行き来できるのが便利で、とても助かっています」(池田さん) 今後は、裏の芝生でヨガやフラダンス教室を開くなど、人が集まる場にしていきたいと話す池田さん。休みの日も、常に「健康にいいこと」を考えている精力的な毎日だ。