
住み慣れた場所で充実したセカンドライフ。夫婦の時間も1人の時間もリノベーションで快適な家に
仕事や子育てから手が離れ、自由な時間が増えた夫婦。長年暮らしたマンションを、より使い勝手が良く、シンプルで心地よい住まいに最適化
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25年前に購入した4LDKのマンションに家族4人で住んでいたIさん夫婦。当初は子どもたち2人の部屋を確保できるほか、和室をゲストルームとして使える間取りが気に入っていたものの、15年前に子どもたちが独立して2人暮らしに。ライフスタイルが変化し、所々に住みにくさを感じていたため、住替えも視野に住まい方を見直すことにしたが、長い間この地域で過ごしてきた愛着から、リノベーションを選んだ。 「私は60代で、夫は70代。もう人生の終盤と言えるので、この先を気持ち良く過ごせる、きれいで明るい家にしたいと思いました」(奥さま)
リノベーションを依頼したのは「自分たちが望むものを形にしてくれる」と感じたスタイル工房だ。夫婦が特に望んだのが広々としたキッチン。ご主人がリタイア後、時折夕食をつくるようになったことから、2人で並んでも快適に使えるように半クローズドタイプのキッチンをペニンシュラ型のオープンキッチンに変更。さらに和室をなくし、広々としたLDKにつくり変えた。
一方で、2人それぞれの個室を設置。一緒にくつろぐこともあれば、自室でテレビを見るなど、程よい距離を保ち、思い思いに過ごしている。 また、工事内容に優先順位を付け、日常的によく使う場所をぜいたくにつくったことも、生活に豊かさをもたらしているポイントだ。構造上、移動できなかった水回りはバスルームの面積を抑え、毎朝の身支度や愛犬の足を洗う洗面室にゆとりを持たせた。
暮らしの面では、「これからはすっきり生活したい」と、洋服や雑貨などの荷物を3分の2まで処分。グレー・白・木の淡色に、選りすぐりのアイテムが調和し、洗練された印象が漂う。 「1日の大半を過ごすだけに、本当にリノベーションして良かったと思います。雑貨のディスプレイを考えるのも楽しいです」(奥さま) 「ダイニングでビールを飲むのが至福の時間。全部に満足しているので、どこにいても気分がいいですね」(ご主人) 何気ない日常の喜びを分かち合いながら、夫婦の絆をより深めている。
明るく開放的な玄関。靴を脱ぎ履きしやすい高さのベンチを設置。将来、手すりを後付けできるよう壁に下地材を入れた |