東京郊外で楽しむ農ライフ 家庭菜園で育てた新鮮な野菜を満喫
窓からの見映えを考え、菜園は右奥に。1階に薩摩中霧島壁などを使い、室内でも自然の心地よさを感じられるようにした
2023.06.20

東京郊外で楽しむ農ライフ 家庭菜園で育てた新鮮な野菜を満喫

職場がフルリモート化したのをきっかけに、東京の郊外エリアに戸建を新築。庭の一角に菜園を設け、本格的な“農ある暮らし”を実践

TRIP
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3人のお子さんと暮らすKさんご夫妻。ご主人は、かつて畑教室に通った経験から農業の奥深さを知り、以降、日常で野菜づくりを楽しんでいた。奥さまも緑や土と触れ合える自然豊かな環境で子どもたちを育てたいと考えていた。
そんなご夫妻の家づくりのテーマは、「庭でのびのび過ごせる住まい」。しかし、約2年かけても条件に見合う土地が見つからず、頭を悩ませていた。

物件データ 所在地/東京都清瀬市
延床面積/133.09㎡
築年月/2021年5月
設計/松本翔平(相羽建設(株))
aibaeco.co.jp

そんな矢先、ご主人の職場がフルリモートワークを導入することに。通勤の必要がなくなったため、エリアを広げて土地探しを進め、急浮上したのが清瀬市だ。幸運にも視界の開けた約70坪の敷地を見つけ、相羽建設(株)に設計を依頼した。

ウッドデッキは大きな屋根付きなので、雨天でも食事が可能。BBQ(バーベキュー)のときは納屋の開口部からお皿を渡したり、窓枠に材料を並べたりしている

「いかに日々の食卓と畑に関わりを持たせるかを考えました」そう話すのは、設計を担当した松本さん。K邸では家族や友人とだんらんできるよう1階にゆとりを持たせている。LDKに入ると、まず目に飛び込んで来るのが窓の向こうに広がる芝生の庭。庭にはウッドデッキを介して下りられるが、庭に面して納屋と一体になった勝手口があり、向かいの自家菜園に気軽にアクセスできるようになっている。

アイランドキッチンの広いカウンターを机にして、ご主人が仕事することも。ピザ生地をこねられるよう天板はステンレスを選んだ
「火を眺めながら食事がしたい」と、ダイニングに大きなのぞき窓がついた薪ストーブを設置。煮込み料理にも大活躍
LDK横の畳の小上がりで遊ぶ子どもを、料理をしながら見守れる。客室としても使えるようにロールスクリーンを設置

9㎡の自家菜園で育てているのは、キャベツ・ジャガイモ・ナス・トマトなど。コンパクトながら本格的な栽培を楽しんでいる。普段使いの野菜はほぼこの菜園で賄えているという。
「料理中に、『ニンジンがないな、採ってこよう』と思い付き、菜園に出ることもよくあります。成長を見られるためか、子どもは苦手だった野菜を食べられるように。農作業に没頭すると、童心に帰ってリフレッシュできるのも魅力です」と奥さま。

納屋には農具やBBQグッズを収納。混合水栓の水場を設置しているため、冬場も野菜を洗うのが苦にならない
K邸で採れた野菜は、どれも大ぶりで立派。「収穫できたものに合わせて献立を考えるようになりました」と奥さま。日々、料理の腕を振るっている

ご主人は、「BBQ(バーベキュー)のときは火をおこしたりお皿を出したり、準備がつきものですが、わが家はキッチンと庭がひとつながりなのでスムーズに行えます。週末ごとにみんなで楽しんでいますね」と話す。自然体で〝農〞を実践できる住まいが、実りある暮らしをかなえている。

子ども部屋は将来、2部屋に分けることを想定して設計。お子さんが色を選んだアクセントウォールは、作品が飾れるようマグネット式に
text_Makiko Hoshino photograph_Akira Nakamura
取材協力

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