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リノベーションで後悔しやすいポイントは?失敗しないための対策と注意点を解説

ロケーションや広さなど理想の条件にあった中古物件を購入し、内装や外構を自分好みに変更するリノベーション。しかし、何度もできることではないため、一度失敗すると将来的な後悔につながることもあります。また、リノベーションはあれもこれもとこだわると、新築住宅を購入するのと同じくらいに費用がかかることも。どうすれば、後悔しないリノベーションができるのでしょう?先輩の例を参考にしながら、勉強していきましょう。

リノベーションで後悔!知っておきたい後悔しがちなポイント

初めてのリノベーションは気持ちが盛り上がり、のちのちの後悔や失敗なんて想像もしないかもしれません。実際にリノベーションを経験した先輩たちは、どんなことで「失敗したな」と後悔しているのでしょうか。具体的な例をご紹介します。

お金に関する後悔・失敗

リノベーションは、かなり大きな買い物です。それだけに、お金に関する後悔や失敗は多いようです。

予算をオーバーしてしまった

リノベーションというと、新築の家を購入するよりも安く済むイメージがあると思います。しかし、お風呂や洗面台などの水回りを刷新、キッチンも憧れの対面カウンターにして、床材や壁、建具もすべて新しくしようと要望を重ねると、気づいたら予算がオーバーしていた……なんてことになりかねません。あれもこれもと高額なローンを組んでしまうと、「週末の外食や旅行ができなくなった」「毎日の節約生活が苦しくなった」と、後悔してしまう可能性も。
どうしてもやりたいことと、できればやりたいことなどの優先順位をつけ、予算と相談しながらリノベーションの内容を決めていくといいでしょう。

予算を気にしすぎてやりたいことができなかった

実際にリノベーションを考えはじめると、「床を新しく変えたら壁も変えないとバランスが悪い」「一段グレードの高い設備を使いたい」など、欲が出てくるかもしれませんが、それだけ予算も膨らんでいくので悩ましいところです。
しかし、費用をケチってしまってやりたいことを諦めたり、素材や設備のランクを妥協したりしたために、あとになって悔やむケースもあります。もちろん、その後の生活が苦しくなるほど無理をする必要はありませんが、せっかくリノベーションするのですから、後悔はできるだけ避けたいところ。「どうしてもやりたかった」と思い入れが強いほど、その箇所を見るたびに後悔の気持ちがわいてくるかもしれません。気になってあとから部分リノベーションすることになれば、結局は余計に費用がかかります。

物件と工事にかかるお金しか見込んでいなかった

物件と工事費用以外にも、かかる費用があります。例えば、購入した中古物件に住みながらどこをリノベーションするか考えたのち、工事に着手する場合もあるでしょう。そうなると、工事期間中に住む仮住まいの部屋の確保や、家具を動かすための引越し費用などが必要になります。

建物の状態が悪く、補修に思わぬお金がかかった

物件選びの段階から注意したい点ですが、購入した物件に見た目では見えない欠陥(不十分な耐震性能や配管の腐食、シロアリ被害など)があれば、補修に思いのほか大きな出費が発生するかもしれません。

建物・間取り・設備に関する後悔・失敗

続いては、建物や間取り、設備に関する後悔・失敗についてご紹介します。間取りを変えたり、お風呂やトイレの場所を変えたり、とても多くの可能性を秘めたリノベーション。自分のセンスやこだわりを自由に発揮できます。しかし、プロの意見を聞かずに感覚だけでリノベーションを依頼すると、のちのち後悔することがあるかもしれません。

個性的なデザインにしすぎた

せっかくリノベーションするのなら、ショップやカフェのようなお部屋にしておしゃれな生活をしてみたいですよね。しかし、実際に住んでみると動線が複雑で使い勝手が悪い、毎日見ていると飽きてしまったという声もあります。また、水回りを大きく変えたことで配管から水漏れが起きるようになるトラブルや、物件を売却することになった際に個性的すぎて買い手がつきづらくなるなどのマイナスポイントも。もしも将来的に売却まで考えているのであれば、世間の需要とのバランスを考えながら、自分の好みを反映させるといいかもしれません。

収納を少なくしすぎた

「すっきりとしたミニマムな暮らしがしたい」「リビングスペースを少しでも広くしたい」という思いで収納スペースを減らした結果、モノが収まらずリビングスペースなどに溢れ出してしまったら本末転倒です。もちろん収納スペースに入るだけ、余分なモノは買わないように生活すればよいかもしれません。しかし、たとえば新しい趣味ができたり家族が増えたり、リノベーション設計の時点では想像していなかった理由で収納場所が必要になることも考えられます。収納スペースは、少し余裕を持たせておくと安心です。

間取りを変えたことで冷暖房効率が悪くなった

部屋を分ける壁を取り払って広々としたLDKにするなど、間取りを変えると冷暖房の効率が悪くなります。たとえば、もともと設置されていたエアコンの機能が6〜8畳用なのに、壁をなくして一続きの広いLDKにした場合、新しく広範囲に対応したエアコンに交換するか、もう1台追加で設置する必要が出てきます。

使っていた家具が合わなくなった

リノベーションするときは、今まで使っていた家具をそのまま利用するのか、新しく買い換えるのかを最初に決めておきましょう。今まで使っていた家具を使う場合、その家具に合わせてレイアウトを決めるとすっきりします。家具について考えずにリノベーションすると、置きたかった場所に家具が収まらなくなったり、新しくした壁や床の色と使っていた家具の雰囲気が合わなくなるなどの不具合が発生する場合があります。

設備選びの失敗

設備選びでの失敗でありがちなのが、洗面台ボウルの大きさ。小さすぎると、水はねなどで床が濡れて腐食につながる可能性があります。ほかにも、憧れのアイランドキッチンを導入したら、思いのほか存在感があり、リビングダイニングが窮屈になった。あるいは、常にリビングからキッチンが見えるため、マメに整理整頓や掃除をしないといけないので疲れるといった声もあります。そのほかにも、最新の設備にはさまざまなオプションがついているものの、使う機能は限られているので無駄な出費だったというケースも少なくありません。

リノベーション会社に関する後悔・失敗

続いて、リノベーション会社に関する後悔・失敗についてご紹介します。十分に比較検討せずリノベーション会社を選んで、後悔している人もいるようです。

担当者と相性が合わなかった

初めてのリノベーションで、自分の理想をうまく伝えるのは難しいもの。しかし、それを汲み取って、形にしてくれるのがリノベーション会社の担当者です。感性の違いや相性のよしあしにもよりますが、要望をうまく引き出してくれない人が担当だと満足できる設計図を提案してもらえず、理想的なリノベーションにはなりにくいでしょう。「この人になら任せられる」と信頼できる担当者を見つけられるまで、粘り強く探すことがリノベーション成功の近道かもしれません。

施工不良・施工ミスが起きた

連絡ミスや職人さんの勘違いなどで、指定した資材が使われていなかったり、お願いしたとおりに施工ができていなかったりする場合があります。住みながらのリノベーションであれば、なるべく状況は毎日チェックしましょう。住まいと離れた場所で工事がおこなわれる場合は、施工の進捗を写真に撮って送ってもらえるか契約時に確認しておき、進捗状況を把握しましょう。「プロに任せているから大丈夫」と任せっぱなしにしていると、施工不良や施工ミスがあっても気づけません。気づくのが早いほど修正がしやすいので、マメに確認することをオススメします。

工事が手抜き・ずさんだった

水平が取れていなかったり、フローリングの板と壁の間に隙間があったりというずさんな工事も、施主自身が頻繁にチェックすることで防げる場合があります。リノベーションは大きな費用がかかるものですから、すべて任せきりにするのではなく、自分の目でチェックすることも大切です。酷すぎる手抜き工事の場合は、工事の完成後、施工会社に対して瑕疵担保責任を問うこともできます。手抜き工事が瑕疵にあたるかどうかは契約書や仕様書によって判断されますので、契約書に書かれた内容によく目を通しておきましょう。

窓口が複数あって大変だった

リノベーションするには、 中古マンションや一戸建て選びから購入までの一連の手続きのあと、設計事務所や施工会社も自分で探さないといけません。間取り、建材、設備など決めないといけない大事なことがたくさんある中、ステップごとに会社を選ばなければならないのは少し面倒でしょう。そんなとき頼りになるのは、ワンストップリノベーションができる会社です。ワンストップリノベーションをおこなう会社では、物件探しから施工までを一括してお願いすることができます。

リノベーションで後悔しないためのポイント

リノベーションで後悔しないためには、どんなことに注意をしておけばよいでしょうか?気をつけたいポイントは次のとおりです。

優先順位を明確にしておく

予算をオーバーしたり、逆に費用を抑えすぎて希望どおりのリノベーションができなかったり。そうしたお金に関する後悔をしないためには、最初にしっかりと予算を決めて、リノベーションの優先順位を決めることが大切です。たとえば間取りの変更や水回りの設備を新しくするなど、見た目の変化がわかりやすい工事を優先しがちかもしれません。しかし一方、断熱性能を高めておくとその後の生活が快適になります。見た目だけではなく、施工することでどのようなメリットがあるかを考えながら、十分に検討してください。

中古物件は慎重に選ぶ

土台になる中古物件選びで、リノベーションの質は大きく変わります。見た目ではわからなくても、耐震機能が劣っていたり配管が錆びていたり、シロアリの被害などで土台が腐食していたりと隠れた欠陥や劣化のある物件もあります。こうした物件を選んでしまうと、見た目を変えるリノベーション以外に大きな費用が必要になるでしょう。これを避けるためには、購入前に専門業者にホームインスペクション(住宅診断)してもらう手段もあります。

マンションのリノベなら規約を確認する

マンションの場合、管理規約によって使用する床材や水回りの位置の移動などに関して、制限が設けられているケースがあります。多くの分譲マンションでは工事に着工する前に、管理組合への申請や承認が必要です。購入を決める前に、マンションの規約をすみずみまで読んで確認しておきましょう。

リノベーション会社は事例とサービス、口コミをチェック

リノベーション会社を選ぶ際には、実際の事例やサービスを見て口コミもチェックしましょう。会社によっては、実際にリノベーションした物件を見学できるところもあります。

実際の生活動線をイメージしながら設計する

間取りを決めるときは、実際にそこで生活している姿を想像し、使い勝手のよい生活動線になるよう間取りをレイアウトしましょう。使いたい家具がある場合は、設置した状態も想定しておくとよいでしょう。

リノベーション事例を見てイメージを膨らませよう!

ここまで、リノベーションでありがちな後悔とその対処法をご紹介しました。最後に、 アットホームで紹介しているリノベーション事例を参考に、自分にはどんなリノベーションが向いているのかシミュレーションしてみましょう。

マンションリノベーション事例

神奈川県横浜市の茂木さんご家族の事例をご紹介。「LDKに縛られず、自分たちらしいしなやかな暮らしがしたい」と築40年の団地が、ホテルのようにのびやかで上質な空間に生まれ変わりました。マンションの一室がここまで変わるのかと驚かされる一例です。

平屋リノベーション事例

神奈川県鎌倉市のNさんの事例をご紹介。郊外の庭つき平屋をリノベーション。窓を大きくし、室内から自然を満喫。開放感のあるワンルームで、猫と人が無理なくくつろげる家になっています。アレンジしやすい間取りの家選びが成功の秘訣です。物件探しに悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください!

空き家リノベーション事例

東京都中野区の松浦さんご家族の事例をご紹介。20年間手付かずだった日本家屋を、建築家のオフィス兼自宅にリノベーション。止まっていた時計の針がふたたび動き出します。既存のまま残した部分と新しく手を加えた部分の調和も見事。レトロ物件に住みたい人は必見です。

ほかにも100件以上のリノベーション事例をご紹介しています。たくさんの事例を見ることで、どういう中古物件を選べば自分の理想のリノベーションがしやすいのかが見えてきます。目からウロコのアイデアが見つかるかもしれませんよ!

まとめ

いかがでしたか? リノベーションは選択の連続。決めることが多くて大変ですが、事前知識があるかどうかで避けられる失敗は少なくありません。後悔しないリノベーションのため、ぜひ今回の記事でお伝えしたことを参考にしてくださいね。

執筆者

小西尋子

京都ライター事務所

京都市内を拠点にフリーランスの編集ライターとして活動。大学卒業後、出版・広告業界に20年以上携わる。間取りを見ながら引っ越しを妄想するのが趣味。レトロ物件好きで、取り壊しのために2度の立ち退き経験あり。宅建士の資格取得に向けて勉強中。

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