オープンな空間の真ん中にキッチンを配置。 家族を身近に感じ、飲食を満喫する家
「子連れの外食は何かと気を遣いますが、家で楽しめるので心配が減りました」と奥さま。4歳のお子さんは早くも料理に興味を持ち始めたそう
2020.03.19

オープンな空間の真ん中にキッチンを配置。 家族を身近に感じ、飲食を満喫する家

歴史ある公園や美術館に囲まれた築42年のマンションをリノベーション。 キッチンを主役にした開放的な空間で、子どもと触れ合いながら家事を楽しむ

TRIP
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平日フルタイムで働くSさんご夫妻は、通勤に便利な山手線内側に住まいを持ちたいと考え、文京区に建つ築42年のマンションをリノベーション前提で購入した。都内出身のご主人が学生時代によく来ていたなじみのある地域で、周囲には緑豊かな庭園や伝統ある教育機関などが点在し、子育て環境としても好条件。窓からの景色の良さも決め手になったという。
 

物件データ 所在地/東京都文京区
面積/62.1㎡
リノベーション年月/2017年2月
設計/㈱フィールドガレージ
www.fieldgarage.com

郷土料理を食べに地方に出向いたり、酒蔵を訪ね歩いたりするなど、飲食への探究心が旺盛なご夫妻。リノベーションで要望したのは、食卓を囲む時間が充実し、料理をしている間も子どもの遊ぶ姿を見守れる住まいだ。
 元3LDKの空間は壁を撤去して広々としたLDK+個室1室のプランに改修。キッチンと食卓が設けられているのは、LDKの真ん中。南側の大きな開口部から光が注ぎ、借景の緑も眺められ、家族が自然と集まってくつろげるメインスペースとなっている。

コンクリート躯体となじむように色のトーンを抑え、マットな素材を使用。「ピカピカではないので、気を張らずに暮らせます」(奥さま)
キッチンと同じタイルで統一感をもたせた洗面室。スイッチやコンセントは使いやすさを考えて配置。洗面台下には掃除機用コンセントがある

「家族がどこにいても、会話しながら楽しく料理ができるようになりました。作りながら食べたり、食事の途中で冷蔵庫からさっと1品持ってきたりできるのがいいですね。外食が減りました」(奥さま)
 また、家事の負担を軽減するため、寝室や洗面室にも扉を設けずひとつながりの空間に。
 「ロボット掃除機が立往生することなく、家中を一気にきれいにしてくれるので助かります」(奥さま)
玄関土間とキッチンとの間にウォークスルークローゼットを設けたのも時短ポイントだ。帰宅して上着を掛け、すぐに家事に取り掛かれる

自転車やコートハンガーも置ける広めの玄関土間。クローゼットがすぐ近くにあるため、外出前の身支度や忘れ物を取りに行くのも便利
寝室は、将来、真ん中に壁を立てて2室にすることも可能なつくり。就寝スタイルを布団にすることで、お子さんの遊び場を確保した

インテリアはガレージのような雰囲気が好きなご主人の希望を反映。躯体壁の一部をむき出しにしてリビングにはロードバイクをディスプレイしている。
 「愛車を眺めながら飲むお酒は格別です」(ご主人) 緑にあふれ、文化の薫る土地と住まいに癒されながら、家族の豊かなときを刻んでいる。

壁にはアメリカから取り寄せたスタンドにロードバイクをディスプレイ。躯体を現したままで、建設時に書かれた線や字が味わいになっている
グリーンのタイルがやわらかな表情を与えるキッチン。床は耐水性のあるフロアタイル。油はね対策で、コンロは壁向きで設置
text_ Makiko Hoshino photograph_ Mizuho Kuwata
取材協力

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