このページの一番上へ

リノベーションマンションが売れないと言われる理由は?適切な対策をご紹介

マンションをリノベーションしても売れない場合があります
リノベーションマンションは、内装が新しく魅力的に見える一方で、実際には売れないと言われることがあります。適切なリノベーションをおこなわなければ、費用をかけたにもかかわらずマンションが売れない事態に陥ることも。マンション売却では必ずしもリノベーションにこだわらず、適切な対策をおこなうことが重要です。

本記事では、リノベーションマンションが売れないと言われる理由を整理し、売却につなげるための具体策や注意点を解説します。記事を読むことで、リノベーションに対する正しい考え方を理解できるようになるでしょう。

記事の目次

リノベーションマンションが売れないと言われる理由

リノベーションマンションが売れないと言われる理由を紹介します
リノベーションマンションが売れないと言われる理由を紹介します

リノベーションマンションとは、中古マンションに大規模な改修工事をおこない、間取りや設備、内装を一新した物件のことです。リノベーションとは、性能や価値を向上させる改修を指します。壁を取り払って広いリビングにするなどの大幅な間取りの変更、配管や断熱材を新しくする住宅性能を向上させる工事が該当します。

マンションの売却活動で買い手に魅力をアピールするために、リノベーションが検討される場合もあるでしょう。しかし、実際には思うように反響が集まらず、売却活動が長期化してしまうことも。そのため、リノベーションマンションは売れないと言われる場合があります。具体的な理由を以下にまとめました。

間取りやデザインの好みが分かれる

リノベーションマンションは、内装や間取りにこだわっている物件が多いです。一方で、こだわりが必ずしも万人に受け入れられるとは限りません。デザイン性を重視した個性的なリノベーションは、好みに合えば大きな魅力になりますが、合わない人であれば検討対象から外される原因になります。リノベーションの内容が個性的であるほど、購入希望者が限定されるでしょう。

また、中古マンションを検討する購入層のなかには、間取りや内装を自由に決めたいと考えており、自身でリノベーションをおこなう前提で購入する方もいます。すでにデザインや間取りが完成しているリノベーションマンションは、選択肢から外れてしまう場合も。リノベーションをおこなうことで購入希望者が限定されるため、売却が難しくなる可能性があります。

売り出し価格が割高に感じられる

リノベーションマンションは、売り出し価格に改修費用を上乗せする前提でおこなわれることが多いため、売り出し価格は高くなる傾向にあります。周辺の物件と比較して売り出し価格が割高になりやすいため、買い手の検討対象から外れる原因になります。

一方で、安く売却するために値下げして、費用を売却価格に上乗せできなければ、リノベーションに費用対効果がありません。改修費用をかけてもリノベーション前のマンションよりも高値で売れるとは限らないでしょう。

建物の築年数や管理状態に不安がある

リノベーションによって室内がきれいになっていても、物件の築年数が経過している場合、建物内部の状況に不安が残ります。築年数の古い物件は建物内部の劣化が進んでいる可能性が高いため、将来的な修繕のリスクが懸念されるでしょう。

マンションの場合は室内だけでなく、共用部分の劣化状況も問題です。例えば、給排水管や外壁などに不安があれば購入を見送られることも。また、管理組合が適切に機能しておらず、共用部分の清掃や点検が行き届いていない場合や、長期修繕計画の見通しが甘い場合はマイナス材料になります。室内がリノベーションされていても、マンションそのものに不安があれば、売却が困難になるでしょう。

元々の物件の資産価値が低い場合がある

リノベーションによって室内の印象は大きく改善できても、物件の立地などの条件は変えられません。元々の物件の資産価値が低い場合は、リノベーションをしても市場価値がほとんど上がらないことがあります。最寄り駅から遠い、周辺環境の利便性が低いなどの需要のない立地の物件は、リノベーションされても購入を検討する人は少ないでしょう。

リノベーションをしても物件の本質的な価値は変わらないため、売却への不安を理由にリノベーションをおこなっても、結果につながらない場合があります。資産価値の低い物件をリノベーションによって無理に売却しやすくしようとすると、失敗する可能性があります。

マンションを適切にリノベーションするポイント

マンションを適切にリノベーションするポイントを解説します
マンションを適切にリノベーションするポイントを解説します

マンションはリノベーションしても必ず売れやすくなるわけではなく、購入層が限定されることで売れにくくなる可能性があります。一方で、適切にリノベーションをする場合はマンションの売却にプラスに働くこともあるでしょう。マンションを適切にリノベーションするポイントを以下にまとめました。

資産価値のあるマンションであることが前提

リノベーションは、前提として元々のマンションに一定の資産価値があることが重要です。内装や設備を整えても、立地や建物条件が市場の需要と合っていなければ、売却時に価格が伸びにくいでしょう。条件が整っている物件であれば、リノベーションによって専有部分の魅力を高めることで、売却価格の上昇が期待できます。

シンプルな内装を選ぶ

リノベーションでは万人受けしやすいシンプルな内装を選ぶほうが、広い購入層から受け入れやすくなります。派手な色使いや奇抜なデザインは好みに合えば魅力になりますが、合わない人にとっては購入を見送る原因になるでしょう。

例えば、白やベージュ、グレーなどの落ち着いた色味を基調にすれば、幅広い層に受け入れられやすくなります。シンプルな仕上がりであれば、購入後に買い手自身で家具やインテリアを工夫することで個性を出しやすいです。売却を目的にリノベーションするなら、シンプルで整った空間を目指しましょう。

将来を見据えた間取りにする

リノベーションで間取りを変更する場合は、買い手のライフスタイルの変化に対応できる将来を見据えた間取りが重要です。例えば、壁を設けて部屋数を増やせる設計にする、収納を十分に確保するなど、可変性のある間取りを意識すると幅広いニーズに対応しやすくなります。

リノベーションではデザイン性を重視した結果、住む人にとって使い勝手の悪い間取りに変えてしまうケースも。世代や家族構成を問わない幅広い購入層にとって使いやすい間取りであれば、マンションは売れやすくなるでしょう。

住宅性能の向上を意識する

リノベーションで資産価値の向上や高値売却を目指すなら、住宅性能の向上を意識することが重要です。内装が新しくても、断熱性や気密性などの住宅性能が低ければ、快適性や光熱費の面で不利になります。例えば、断熱材の追加や内窓の設置は、室温の安定や結露防止につながります。購入検討者から長く安心して住める部屋と判断してもらうことが売却につながるでしょう。

リノベーションマンションが売れない場合の対処方法

リノベーションマンションが売れない場合の対処方法を解説します
リノベーションマンションが売れない場合の対処方法を解説します

リノベーションマンションが売れない場合の対処方法を以下にまとめました。それぞれ詳しく解説します。

価格を相場に合わせて見直す

リノベーションマンションに限らず、不動産が売れない原因は売り出し価格が相場に合っていないことが大半です。リノベーションにかけた費用を回収するために売却価格を高く設定している場合は、割高な価格になっていることもめずらしくありません。

類似する物件の過去の成約事例、現在販売中の物件と比較して価格を再調整しましょう。値下げをすれば、リノベーション費用を回収できない可能性がありますが、市場に合った水準で販売しなければ売却は難しくなります。

ターゲットを明確にする

リノベーションマンションが売れない場合は、リノベーション後の物件がどの層に向いているのかを明確にする必要があります。例えば、駅近でコンパクトな間取りであれば、単身者やDINKS向け、3LDK以上で学区がよいエリアであればファミリー層向けと考えられます。

基本的には、万人受けしやすいシンプルな形でリノベーションをおこなうことが望ましいです。しかし、間取りやデザインを個性的にするリノベーションをおこなった場合は、ターゲットを明確にしたうえで売却活動を進める必要があるでしょう。

契約する不動産会社を変更する

売却活動を続けても問い合わせが来ていない場合、不動産会社を見直すことも選択肢の一つです。売れない原因が不動産会社の販売戦略や広告展開に問題がある場合は、契約する不動産会社の変更で停滞を避けられる可能性があります。

中古マンションの販売実績が豊富であり、リノベーションに関する対応も適切な不動産会社を選びましょう。不動産会社を選ぶ際は、複数社を比較したうえで、判断することが重要です。売却が停滞していると感じたら、一度冷静に現状を分析し、契約の見直しを検討しましょう。

不動産買取を利用する

マンションをリノベーションしても買い手が見つからない場合は、不動産会社による買取も検討できます。不動産買取は、不動産会社が直接物件を買い取る仕組みです。一般的な仲介による売却とは異なり、購入希望者を探す必要がありません。そのため、短期間で売却が完了します。

一方で、買取価格は市場相場よりも低くなるため、リノベーション費用の回収は難しいでしょう。仲介による売却が難しい場合の最終手段として不動産買取の利用を検討しましょう。

賃貸での運用を検討する

リノベーションマンションは、賃貸として運用する選択肢もあります。リノベーション済みの物件は、内装が整っているため入居者を集めやすいです。設備やデザイン性を武器に賃料設定を高くできる場合もあります。特に立地条件がよく、一定の賃貸需要が見込めるエリアであれば、効果的な選択肢になるでしょう。

賃貸で運用してから売却すれば、賃料収入によってリノベーション費用の一部を補填できる可能性があります。ただし、将来的に売却する際は、現在よりも資産価値が下がる可能性もあります。

マンション売却でリノベーション以外にできる対策

マンション売却でリノベーション以外にできる対策を紹介します
マンション売却でリノベーション以外にできる対策を紹介します

マンション売却では、必ずしも大がかりなリノベーションをおこなう必要はありません。多額の費用をかけなくても、売却の成功率を高める方法は多くあります。少額の費用でも実践できる改善策から取り組むことが売却の成立につながるでしょう。リノベーション以外にできる具体的な対策は以下のとおりです。

壁紙・畳の張り替え

室内の印象を大きく左右するのは、壁紙や畳の状態です。クロスに汚れや変色、傷が目立つ場合は、古い印象を与えやすいでしょう。全面的に改修するのではなく、壁紙を張り替えるだけでも印象を変えられます。

また、和室がある場合は畳の表替えや襖の張り替えをおこなうことも効果的です。費用を抑えやすい対策でありながら、内覧時の印象を改善しやすいため、売却時には検討する価値があるでしょう。

照明を変える

室内の明るさは、内覧時の印象を大きく左右します。同じ広さの部屋でも、暗い空間はせまく感じられ、古さが強調されることも。照明を見直すだけでも、手軽に印象を改善できる場合があります。

例えば、電球色から昼白色に変更すれば、部屋全体が明るくすっきりとした印象になります。費用を大きくかけずに実践できる効果的な対策です。

不要な家具を整理する

室内に家具や荷物が多いと、実際の広さよりもせまく見えます。購入希望者は、散らかった部屋では自分が住んだ時のイメージを思い描くことが難しいため、できる限り不要な家具を減らすようにしましょう。家具を整理するだけでも、空間にゆとりが生まれて広い印象を与えられます。内覧前に部屋を整理するだけでも、売却の成功率が変わるため、優先して取り組みたい対策です。

ハウスクリーニングを依頼する

部屋の汚れが気になる場合は、ハウスクリーニングの依頼が効果的です。自身で掃除しても、浴室やトイレの水あかやカビ、キッチンの油汚れ、窓サッシの黒ずみなどは落とせないことも。内覧時には水回りの汚れは確実に確認されるため、優先して対策したい部分になります。

水回りなどの重要な部分に絞って、ハウスクリーニングによるプロの清掃で清潔感を高めれば、内覧希望者の評価が変わります。室内をきれいな状態にしたい場合は、ハウスクリーニングの依頼が費用対効果の高い方法になるでしょう。

消臭対策をおこなう

内覧では見た目だけでなく、ニオイにも気を配る必要があります。特にタバコやペットなどの強いニオイが残っていると、室内がきれいでも購入を検討する物件から外されることも。内覧では敏感になりやすいポイントであるため、消臭対策は欠かせません。

こまめな換気を実施するだけでなく、カーテンやソファなどニオイが残りやすい布製品の洗濯や処分も効果的です。エアコンに問題がある場合は、清掃やフィルター交換で解決できる場合があります。自身での対策が難しい場合は、家庭向けの消臭サービスを提供する専門会社に依頼しましょう。

ホームステージングを実施する

ホームステージングとは、家具や小物を配置して室内をモデルルームのように演出する方法です。広告やポータルサイトの写真撮影前にホームステージングをおこなえば、物件の第一印象を大きく高められるでしょう。

リノベーションに比べて費用を抑えられ、売却価格の上昇や売却率の向上によい影響を与えやすい方法です。ホームステージングを専門におこなう会社に依頼する必要がありますが、契約した不動産会社から紹介してもらえる場合があるため、相談してから実施するようにしましょう。

リノベーションマンションの売却に関する注意点

リノベーションマンションの売却に関する注意点を解説します
リノベーションマンションの売却に関する注意点を解説します

リノベーションマンションの売却に関する注意点は以下のとおりです。それぞれ詳しく見ていきましょう。

かけた費用が売却価格に反映されるとは限らない

売却を目的におこなうリノベーションは、多額の費用をかけても、その分を売却価格に上乗せできるとは限りません。市場価格はかけた工事費を考慮せず、需要と相場で決まります。近隣の成約事例と比較して割高であれば、希望する価格での売却は難しいでしょう。

売却を見据えてリノベーションをおこなう場合は、費用対効果を意識する必要があります。資産価値を左右しない部分に予算をかけるほど、売却で費用を回収できない可能性が高まるでしょう。投じた費用を回収できるようにリノベーションをおこなうには、不動産の売却に詳しいプロの判断が必須になります。

確定申告ではリノベーションの費用を申告する

リノベーションマンションを売却して利益が出た場合は、リノベーションにかかった費用を申告できます。譲渡所得税の対象になる譲渡所得は「売却価格 -(取得費 + 譲渡費用)」で計算する仕組みです。売却を目的におこなったリノベーションに限り、取得費に含めて申告できます。取得費が増えるほど譲渡所得は減少するため、税負担が軽くなるでしょう。

ただし、売却を目的におこなったリノベーションが対象であり、それ以外の場合は取得費に含まれません。確定申告を適切におこなうことで、税負担を抑えられる可能性があります。リノベーションの費用を含めて正確に申告したい場合は、税理士への相談も検討しましょう。

専門家に相談してからおこなう

売却を目的としたリノベーションは、自己判断で進めるものではありません。無計画におこなうと費用をかけたにもかかわらず、売却価格に反映されない場合や、リノベーション前よりも売れにくい状態に陥る可能性があります。よって、事前に専門家に相談することが重要です。

不動産会社に相談すれば、マンションの売却にリノベーションが必要であるかどうか、効果的なリノベーションのやり方に関するアドバイスを受けられます。リノベーションすれば高く売れると安易に判断しないようにしましょう。

リノベーションマンションの売却に関するよくある質問

リノベーションマンションの売却に関するよくある質問を以下にまとめました。

リノベーションすればマンションの資産価値は上がる?

リノベーションをおこなえば必ず資産価値が上がるわけではありません。見た目の印象や住みやすさは向上しても市場価格に反映されないケースもあります。需要の高いエリアにあるマンションであれば、適切なリノベーションによって売却価格の向上が期待できる場合もあるでしょう。一方で、立地条件の弱い物件は、費用をかけても売却価格に反映されにくいことがあります。

リノベーションマンションが割高に感じられる理由は?

リノベーションマンションは、改修費用を売り出し価格に反映させているケースが多いため、周辺の中古マンションより価格が高くなりやすい傾向があります。購入検討者は近隣の成約事例と比較するため、築年数が同程度で価格差が大きいと割高に感じられるでしょう。自分でリフォームやリノベーションをおこないたい購入層にとっては不要と判断されるため、売却時に不利になることがあります。

3,000万円特別控除はリノベーションマンションでも使える?

居住用財産の売却で適用できる3,000万円特別控除は、リノベーションマンションであっても要件を満たせば利用できます。リノベーションの有無は関係ありません。要件を満たせば、制度を利用することで税負担を軽減できます。

まとめ

リノベーションマンションは内装が新しく魅力的に見える一方で、売却によい影響をもたらすとは限りません。マンション売却では物件を売却するために必ずしもリノベーションに頼る必要はありません。ハウスクリーニングやホームステージングなどの対策方法で解決できるケースも多いです。

ただし、資産価値のある物件を前提に計画的なリノベーションをおこなうなら、売却時にプラスに働く可能性も。リノベーションを実施する場合は、感覚だけで判断せず、専門家に相談したうえで検討しましょう。

民辻 伸也

執筆者

民辻 伸也

宅地建物取引士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士

大学を卒業し、投資用不動産会社に4年勤務後、選択肢を広げて一人ひとりに合わせた資産形成をおこなうため、転職。プロバイダー企業と取引し、お客様が安心感を持って投資できる環境づくりに注力。不動産の仕入れや銀行対応もおこなっている。プライベートでも、自ら始めた不動産投資でマンション管理組合の理事長に立候補。お客様を徹底的にサポートできるよう、すべての経験をコンサルティングに活かしている。
株式会社クレア・ライフ・パートナーズ

ライフマネー研究所
関連する記事を見る
不動産お役立ち記事・ツールTOPへ戻る