マンションが売れないとどうなる?売却できない原因と対策方法を徹底解説
本記事では、マンションが売れない場合に起こるリスクを整理したうえで、売却できない主な原因と具体的な対策方法を解説します。記事を読むことで、現状に合った売却戦略を判断できるようになるでしょう。
記事の目次
マンションが売れないとどうなる?

マンションは不動産会社の仲介を通じて売り出しても、すぐに買い手が見つかるとは限りません。実際には、1カ月以上売れないケースも珍しくなく、一般的に3カ月~6カ月かかるといわれています。長期的に売り出していても買い手が見つからず、マンションが売れない状態が続くと以下の問題が発生すると考えられます。
維持コストがかかり続ける
マンションは売り出している状態でも、所有している限り維持コストが発生し続けます。具体的なコストには、管理費や修繕積立金、固定資産税や都市計画税などの税金が挙げられます。
管理費は共用部分の清掃や設備の維持管理、管理会社への委託費用などに充てられる費用で、毎月一定額の支払いが必要です。修繕積立金は、外壁補修や設備の更新などの大規模修繕に備えて積み立てる費用で、築年数が進むほど金額が上がる傾向があります。
固定資産税は土地や建物の所有者に毎年課される税金で、評価額に基づいて算出されます。加えて、都市計画区域内の物件では都市計画税も発生し、道路や公園などの整備費用として徴収されます。
上記の費用は売却できるまで継続して発生するため、売却期間が長引くほど負担は大きくなります。空室で保有している場合でも支払いは避けられないため、マンションを手放すまで維持コストがかかり続けるでしょう。
資産価値が下がる
マンションが売れないまま時間が経過すると、資産価値が下がるリスクが高まります。マンションは築年数の経過とともに評価が下がる傾向があり、時間が経つほど期待できる売却価格は下がるでしょう。設備の古さや見た目の劣化も買い手に敬遠される要因になります。マンションが売れない状態を放置すると、時間の経過とともに売却価格の面で不利になりやすいため、早めに行動して対策をおこなうことが重要です。
住み替えの場合はダブルローンの負担が発生する
住み替えを前提にマンションを売却している場合、売れない状態が続くとダブルローンの状態になる可能性があります。ダブルローンとは、現在の住宅ローンを返済しながら、新たに購入した住まいのローンも同時に支払う状態のことです。
ダブルローンは毎月の返済額が大きく増えるため、家計への負担が重くなります。生活にも影響が出るリスクがあり、解消するためにはマンションを早く売却する必要があります。
売却期間が長期化するほど売りにくくなる
マンションは売却期間が長くなるほど、さらに売りにくくなる傾向があります。売り出しから時間が経過すると、売れ残っている印象を持たれやすくなり、購入検討者から敬遠されます。そのため、新規の問い合わせも減少しやすくなるでしょう。
売却期間が長期化した場合は、価格を下げても新しく反響が得られない状況に陥ることも少なくありません。そのため、マンション売却では問い合わせや内覧の希望が少ないと感じたタイミングで早めに原因を見直し、適切に対策をおこなうことが重要です。
マンションが売れない原因

マンションが売れない原因を把握しないまま売却活動を続けても、購入希望者が現れないまま時間だけが過ぎることになります。そのため、なぜ売れないのかを整理し、自分のマンションが売却で不利になっている要因を見極めることが重要です。マンションが売れない主な原因を以下にまとめました。
売り出し価格が相場より高い
マンションが売れない原因の多くは、売り出し価格が相場より高く設定されていることです。購入希望者は周辺の類似物件と比較して検討するため、条件が近ければ価格が安い物件が選ばれやすくなります。特に同じエリアに築年数や広さなどの条件が近い物件がある場合は、少しの価格差でも問い合わせが減少する原因になるでしょう。
内覧希望者が集まりにくくなり、売却が長引く原因になります。結果的に値下げをすることになりますが、対応が遅ければ、買い手に対して売れ残っている印象を与えることがあります。売り出し価格を適切に設定しなければ、価格を下げても売れなくなる悪循環に陥る可能性があるでしょう。
立地・周辺環境が悪い
マンションの売却では、立地や周辺環境が購入判断に大きく影響します。駅からの距離が遠い、商業施設や生活利便施設が少ない立地は、買い手が集まらない傾向にあります。また、騒音や治安に不安がある場合は、周辺環境を理由に買い手から敬遠される可能性も。立地や周辺環境が悪い物件は売り方を工夫する必要があるため、売れない場合は現状の売却活動の方針を見直したほうがよいでしょう。
築年数が古い
マンションは築年数が進むほど建物や設備の劣化が進み、見た目や機能面で新しい物件と比べて見劣りしやすくなります。築年数が古い物件は耐震性や設備の老朽化が懸念される場合があり、購入後に修繕費用がかかることを理由に見送る買い手も少なくありません。築年数が経過したマンションは売却活動で室内の状態や管理に問題がないことをアピールしたうえで、魅力を伝えることが重要です。
管理費・修繕積立金が高い
管理費や修繕積立金はマンションの保有を続けるうえでかかるコストです。管理費は、共用部分の清掃や設備の維持管理、管理会社への委託費用などに充てられる費用です。一方、修繕積立金は外壁補修や設備の更新など将来的な大規模修繕に備えて積み立てます。
また、修繕積立金は築年数の経過とともに値上げされることが多く、将来的な負担増も懸念されます。継続的に発生する費用であるため、買主にとって大きな負担になるでしょう。
競合物件が多い
マンションが売れない理由として、周辺に競合物件が多いことも考えられます。駅からの距離や広さ、築年数、価格帯が近い物件が複数ある場合、購入希望者の問い合わせが分散しやすくなるでしょう。競合物件が多いなかで、条件が見劣りする物件を売却する場合は、ほかの物件に購入希望者が流れやすくなります。買い手にとって比較対象が多い状態は、選択肢が広がるため、売却先が決まりにくい傾向があります。
不動産会社の販売力が不足している
売却活動は不動産会社に大きく依存するため、担当者の販売力によって結果が左右されるケースも少なくありません。広告の出し方が不十分である場合は、購入希望者の目に留まらないことも。価格設定や販売戦略が適切でない場合も、売れ残る原因になります。不動産会社によって得意な物件やエリアが異なるため、マンション売却に実績が少ない会社は提案力や集客力が劣る可能性があります。
売れないマンションを売却するための対策方法

マンションが売れない場合でも、原因に応じた対策をおこなうことで、状況を改善できる可能性があります。維持コストや資産価値を考えれば、売却活動が長引くことは不利益になるため、早めに方向を見直すことが重要です。売れないマンションを売却するために実践したい具体的な対策方法を以下にまとめました。
適正価格に見直す
マンションが売れない場合は、売り出し価格が適正かどうかを見直すことが重要です。購入希望者は周辺の類似物件と比較して検討するため、相場よりも高い価格設定では問い合わせや内覧につながりません。適正な売り出し価格を把握するには、実際に成約した価格と現在販売中の物件を参考にする必要があります。
過去の成約事例は国土交通省が公開する「不動産情報ライブラリ」から類似する物件の事例を調べられます。現在販売中の物件は不動産ポータルサイトから検索して探しましょう。売り出し価格はデータに基づいて適切に見直すことが重要です。
写真や広告内容を改善する
マンションの売却では、写真や広告内容が問い合わせに大きく影響します。多くの購入希望者は、掲載されている写真などの情報で内覧を希望するかどうかを判断します。掲載されている情報で物件の魅力を十分に伝えられれば、問い合わせ数が増える可能性があるでしょう。
物件を魅力的に見せるうえで効果的な方法には、ホームステージングがあります。ホームステージングとは、家具や小物を配置して室内を魅力的に見せる手法のことです。モデルルームのように整えられた空間を写真として掲載すれば、内覧数や成約率の向上が期待できます。広告内容の質を高めることで、マンションは売却しやすくなるでしょう。
ハウスクリーニングをおこなう
マンション売却では、内覧に備えてハウスクリーニングをおこなうことも必要です。写真だけではわからない細かな汚れが残っていると、内覧希望者の印象が悪くなる可能性があります。特にキッチンや浴室などの水回りの汚れは目立ちやすく、日常的な掃除だけでは落としきれないことも。
プロによるハウスクリーニングを利用すれば、細かい部分まで徹底的に清掃できるため、室内の状態を整えられます。内覧希望者がいても買い手が決まらない場合は、ハウスクリーニングで内覧の印象を改善しましょう。

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不動産会社や担当者を変更する
売却活動は担当者の提案力や対応力に大きく左右されるため、対応に問題があると感じる場合は、不動産会社や担当者を変更しましょう。問い合わせが少ないにも関わらず、見直しの提案がない場合や、売却活動の報告が不十分である場合は、現状のままでは売却が難しくなります。
そのため、マンション売却が得意な不動産会社に売却を依頼するようにしましょう。不動産会社は複数社を比較したうえで検討することが重要です。安心して売却活動を任せられる実績のある不動産会社を選ぶことで、現状を打開できる可能性があります。
売却のタイミングを見直す
マンションには売却しやすい時期があります。一般的に、転勤や進学などで住み替えが増える春先や秋口は需要が高まりやすく、購入希望者が増えやすいです。一方で、年末年始や夏季は購入希望者が少ない傾向にあるため、マンションの売却が困難になることも。
また、金利によって不動産全体の需要が変動する可能性があります。住宅ローンの金利が低い時期はマンションの購入意欲が高まりやすく、逆に金利が上昇すると買い控えが起こることも。売却のタイミングが悪い場合は、売り出しの時期を見直すとよいでしょう。
マンションが売れない場合の選択肢

マンションがどうしても売れない場合は、別の選択肢を検討したほうがよい場合もあります。状況によっては、無理に売却活動を続けるよりも、ほかの方法を選んだほうが負担は軽いケースもあるでしょう。マンションが売れない場合の選択肢は以下のとおりです。
不動産買取会社を利用する
不動産買取会社の利用は、マンションを早く手放して現金化したい場合に有効です。不動産会社が直接物件を買い取るため、一般の買い手を探す仲介とは異なり、短期間で売却できます。内覧対応などの手間も不要になるため、手間をかけずに売却できるでしょう。
一方で、買取価格は市場価格よりも低くなる傾向があります。しかし、維持費の負担やダブルローンのリスクを考えれば、早くマンションを手放すほうがよい場合もあるでしょう。売却が長引いている場合は、状況に応じて不動産買取会社の利用を検討することが現実的な選択肢になります。
賃貸として活用する
マンションは賃貸として活用する選択肢もあります。賃貸であれば入居者を募集して、家賃収入を得ながら物件を保有し続けることができます。一定の家賃収入が見込めれば、管理費や修繕積立金などのコストをカバーできるため、維持費の負担を軽減できるでしょう。
ただし、入居者の募集や管理、修繕対応などの手間が発生し、入居者が見つからない空室リスクの可能性もあります。手数料はかかりますが、不動産管理会社に管理を委託すれば管理業務を任せられます。マンションを手放さず活用する選択肢も、状況によっては適している場合があるでしょう。
リフォームして住み続ける
現在の住環境に不満があっても、必ずしも引越しを必要としない場合は、リフォームをおこなって住み続ける選択肢も考えられます。無理に売却を進めるよりも、リフォームで住環境を改善して住み続けたほうが満足度は高くなる場合もあるでしょう。
リフォームによって内装や設備を新しくすれば、日々の暮らしやすさが向上するだけでなく、将来的に再度売却を検討する際にもプラスに働く可能性も。ただし、リフォームには一定の費用がかかるため、無理のない範囲で検討しましょう。
マンションが売れないケースに関するよくある質問
マンションが売れないケースに関するよくある質問を以下にまとめました。
どれくらい売れなければ売却が難しいと判断するべき?
マンションの売却期間は一般的に3カ月~6カ月程度が目安とされており、この期間で内覧や問い合わせが少ない場合は見直しが必要と考えられます。6カ月以上売却できない場合は、売れない原因がある可能性が高くなります。早めに原因を分析し対策をおこなうことが重要です。
売れない場合はすぐに値下げしたほうがいい?
マンションが売れないと感じた場合でも、必ずしもすぐに値下げをしたほうがよいとは限りません。問い合わせ数を確認し、売れない原因を冷静に判断しましょう。問い合わせや内覧の希望が多くても売却に至らない場合は、価格の見直しよりも内覧対応に力を入れるほうが適切です。
売却するためにリフォーム・リノベーションをおこなったほうがいい?
築年数の古いマンションの売却でも、リフォームやリノベーションが必要にならないことも多いです。大規模な改修をおこなっても、かけた費用を売却価格に反映できるとは限りません。実施を検討する場合は、専門家である不動産会社に相談したうえで決めるようにしましょう。
まとめ
マンションが売れない状態が続くと、さまざまなリスクが発生します。売却できない原因を見直したうえで、できる限り早く売却できるように状況を改善する必要があるでしょう。どうしても売却が難しい場合は、買取などの別の選択肢も検討したうえで、自身にとって最適な方法を選ぶことが必要です。
マンション売却は販売戦略によって結果が大きく変わります。売れない状態に陥っても諦めずに早めに行動することが成功につながります。
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執筆者
民辻 伸也
宅地建物取引士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士
大学を卒業し、投資用不動産会社に4年勤務後、選択肢を広げて一人ひとりに合わせた資産形成をおこなうため、転職。プロバイダー企業と取引し、お客様が安心感を持って投資できる環境づくりに注力。不動産の仕入れや銀行対応もおこなっている。プライベートでも、自ら始めた不動産投資でマンション管理組合の理事長に立候補。お客様を徹底的にサポートできるよう、すべての経験をコンサルティングに活かしている。
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