このページの一番上へ

家を査定する前に掃除は必要?査定額への影響を含めて解説

家の掃除の有無は査定額に大きく影響しません
家の査定を依頼する前に掃除をすれば査定額が上がるかもしれないと考える方もいるでしょう。結論から言えば、通常の生活による汚れであれば、掃除の有無が査定額に大きく影響することはありません。ただし、査定の妨げになるほどの汚れや問題がある場合は例外です。

本記事では、家の査定と掃除の関係を整理して解説し、売却活動で掃除が必要になる具体的な場面も紹介します。家の査定と掃除に関する理解を深め、適切な準備ができるようになるでしょう。

家を査定する前の掃除の有無が査定額に影響しない理由

家を査定する前に掃除しても査定額に影響しない理由を解説します
家を査定する前に掃除しても査定額に影響しない理由を解説します

家の査定を依頼する際に、「少しでも高く評価してもらうために、掃除をしておいたほうがよいのではないか」と考える方もいるでしょう。しかし、実際の不動産査定では、掃除をおこなっても査定額にはほとんど影響しないことが多いです。家を査定する前に掃除しても査定額に影響しない理由を以下にまとめました。

室内の汚れは査定の減点要素になりにくい

通常の生活による室内の汚れは、査定額の大きな減点要素にはなりにくいです。基本的に日常的なホコリや水あかなどの細かな汚れは評価対象にしていません。不動産会社も、売却時には一定の清掃やリフォームが入る可能性を前提に価格を算出します。

そのため、査定前に掃除をおこなわないことを理由に査定額が大きく下がるケースは多くありません。一般的な生活の範囲内でついた汚れであれば、査定の減点要素にならないでしょう。

査定は客観的なデータに基づいておこなわれる

不動産の査定は、周辺エリアの成約実例や現在の売り出し価格などの客観的なデータをもとに算出されます。同じ地域で似た条件の物件がいくらで売れているかが査定額を決めるうえで重要な判断材料になるため、日常的な汚れの有無は査定額にほとんど影響しないでしょう。

建物の劣化状況が重視される

家の査定では、見た目だけではなく建物そのものの状態が重視されます。具体的には以下の点が見られます。

  • 築年数
  • 外壁や屋根の傷み具合
  • 基礎のひび割れ
  • 雨漏りの有無
  • 設備の劣化状況

たとえ室内がきれいであっても、給排水管の劣化やシロアリ被害などの問題があれば、査定額は大きく減少します。また、築年数が経過するほど内部の劣化は進みやすくなるため、家の査定では築年数が重視されやすいでしょう。査定では表面的な汚れよりも、建物の劣化状況が重視されます。

家を査定する前に掃除が必要になるケース

家を査定する前に掃除が必要になるケースを紹介します
家を査定する前に掃除が必要になるケースを紹介します

日常的な汚れは査定に影響しないため、基本的には査定のタイミングで丁寧に掃除する必要はありません。しかし、状況によっては事前に整理整頓や清掃をしておいたほうがよいケースもあります。家を査定する前に掃除が必要になる具体的なケースを解説します。

室内の状態が確認できないほど物が多い

室内に荷物があふれていて、床や壁、水回りの状態が見えないほど物が多い場合は、査定前に整理整頓が必要です。建物の劣化状況や設備の状態が確認できなければ、不動産会社は正常に査定を進められません。結果的に査定で正当な評価を受けられない可能性があります。

査定に影響を与えるほどのひどい汚れがある

通常の生活による軽い汚れは査定額に大きく影響しません。しかし、長期間放置されたカビや油汚れ、床に染みついた汚れなどは、劣化や修繕が必要な状態と判断される可能性があります。最低限の清掃をおこない、汚れと劣化を区別できる状態にしておきましょう。

改善が必要になるほどニオイが強い

室内のニオイが強い場合も、査定前に掃除をしておいたほうがよいです。タバコやペット、カビなどの強いニオイがこもっていると、対策が必要な減点要素と判断される可能性があります。心あたりがある場合は、査定前に換気を十分にしてから、消臭をおこなうことが望ましいでしょう。

家を売却する前に掃除が必要になるタイミング

家を売却する前に掃除が必要になるタイミングを紹介します
家を売却する前に掃除が必要になるタイミングを紹介します

査定の段階で掃除の有無は査定額に大きく影響しませんが、不動産会社と契約して売却活動を開始すると事情は変わります。不動産会社ではなく購入希望者に家を見てもらう場面では、室内が整えられていることが売却の成立に影響するからです。査定前を除いて、家を売却する前に掃除が必要になるタイミングは以下のとおりです。

売却活動の開始直後

不動産会社と媒介契約を結び、物件情報をポータルサイトなどに掲載する段階では、写真撮影のために室内を整える必要があります。掲載写真は購入希望者が最初に目にする情報です。撮影された部屋が散らかっている状態であれば、問い合わせ数に影響することも。写真に写る場所は掃除をして、悪い印象を与えないようにしましょう。

内覧前

内覧前は、売却活動のなかでも特に掃除が重要になるタイミングです。内覧では、購入希望者が実際に室内を見て、写真や図面だけではわからない雰囲気や管理状態を確認します。撮影場所が決まっている写真とは異なり、どこを見られても問題がないように室内をきれいにする必要があるでしょう。

内覧の印象がよければ購入意欲が高まりやすく、反対に悪い印象を与えると購入を見送られることも。内覧の印象を高めるためには、丁寧に掃除をおこなうことが重要です。そのため、内覧前の掃除は売却を成功させるために必要な準備になります。

引き渡し前

売買契約が成立したあとの引き渡し前には掃除が必要になります。物件を引き渡す際には、私物をすべて撤去し、簡単な清掃をおこなった状態にします。引き渡された際にほこりや汚れがあると買主に悪い印象を与えてしまうかもしれません。取引を円満に終えるためにも、引き渡し前には掃除をおこなうようにしましょう。

家の売却で掃除が必要になる場所

家の売却で掃除が必要になる場所を紹介します
家の売却で掃除が必要になる場所を紹介します

家を売却するためにおこなう掃除では、購入希望者が気にしやすい場所を重点的に整えておくことが重要です。特に水回りは清潔感が求められるため、優先的に掃除をしましょう。掃除が必要になる場所を以下にまとめました。

浴室・洗面所

浴室や洗面所は、カビや水あかが目立ちやすい場所です。清掃が行き届いていなければ悪い印象を与えやすいため、管理状態に不安を持たれる可能性があります。特に排水口まわりの汚れや、ゴムパッキンのカビなどは確認されることが多いです。鏡のくもりも購入希望者の印象に影響を与える可能性があります。掃除が行き届いておらず、不快感を与えることがないように浴室と洗面所は優先的に掃除しましょう。

トイレ

トイレは空間がせまいため、汚れやニオイが目立ちやすい場所です。便器の内外の汚れ、床や壁の黒ずみ、換気扇の状態はチェックされることが多いです。汚れやすい場所であるからこそ清潔感が求められます。トイレは長時間にわたって確認されることは少ないですが、短時間の確認であっても印象に残りやすい場所です。住まい全体の管理状態のよさをアピールするために、丁寧に掃除する必要があるでしょう。

キッチン

キッチンは使用頻度が高く、設備の状態が重視される場所です。汚れが残っていると、手入れが行き届いていない印象を与えることがあります。シンクの水あかやサビ、コンロまわりの油汚れを掃除するだけでも清潔感が大きく変わるでしょう。また、汚れだけでなく排水口のニオイを対策することも重要です。キッチンが整っていると購入希望者によい印象を与えやすくなるでしょう。

玄関

玄関は、内覧時に最初に目に入るため、第一印象を左右する重要な場所になります。靴の状態や、ドアやインターホンまわりの汚れなどは目につきやすい部分です。不要な物を片付け、すっきりした状態にするだけでも印象は大きく変わるでしょう。内覧の直前に玄関も丁寧に掃除をおこなうことで、清潔な印象を与えられます。

リビング

リビングは家の中心となる空間であり、購入希望者が長く滞在します。広さや明るさ、居心地のよさを確認されるため、整った印象を与えることが重要です。基本的な清掃をおこなうだけでなく、不要な物を片付け、ゆとりを持たせれば、空間が広く感じられるでしょう。清潔感のある広い室内は、購入希望者が住んだあとの日々の暮らしを具体的にイメージしやすくなります。

家の査定と掃除に関する注意点

家の査定と掃除に関する注意点を解説します
家の査定と掃除に関する注意点を解説します

家の査定と掃除に関する注意点は以下のとおりです。それぞれ詳しく見ていきましょう。

掃除は購入希望者からの印象をよくするためにおこなわれる

家の売却で掃除をおこなう主な目的は、査定額を上げることではなく、購入希望者からの印象をよくすることです。売却活動では、家の第一印象が購入意欲に影響することも。整理整頓ができておらず、汚れが目立つ家は管理状態が心配され、購入希望者に不安を与える可能性があるでしょう。

室内が整理整頓され、清潔感がある家は大切に使われてきたと考えられるため、安心して購入しやすくなります。購入希望者に前向きな印象を持ってもらえれば、スムーズに契約が成立しやすくなるでしょう。

ハウスクリーニングの利用も検討する

自分で掃除をしても落としきれない汚れがある場合は、ハウスクリーニングの利用を検討しましょう。水回りを中心に長年蓄積した汚れは、専門会社に依頼したほうがきれいになりやすいです。ただし、自分で掃除するよりも費用がかかるため、コストを削減するにはできる範囲であれば自身で掃除したほうがよいでしょう。

全面クリーニングは費用が高額になりやすいので、浴室・洗面所・トイレ・キッチンなどの特にきれいにしたい場所を依頼すれば費用を抑えながら効率的に掃除できるでしょう。掃除する時間があまり取れない場合にも活用できるサービスです。

リフォームと掃除を混同しない

掃除とリフォームは目的も内容も異なる行為です。掃除は汚れを落として見た目を整えることですが、リフォームは設備の交換や内装の張り替えなど、建物そのものに手を加える工事のことを指します。査定額や売却価格を高めるために、リフォームを検討する場合もあるでしょう。しかし、リフォームをしたからといって査定額や売却額が上がるケースは少ないです。また、リフォームをしたい場合にも自己判断で進めず、不動産会社に相談したうえで決めることをおすすめします。
また、リフォームをおこなう場合は費用対効果を意識して判断しましょう。

劣化や不具合は隠さない

高額で売却したいために劣化や不具合を隠すことはやめましょう。重大な不具合を告げずに契約した場合、「契約不適合責任」に問われ、修理費用の請求や契約解除などの問題につながることもあります。

査定額は下がる可能性がありますが、不具合がある場合は査定の時点で正直に伝えるようにしましょう。

査定額と実際の売却価格は必ずしも一致しない

査定額はあくまで売却価格の目安であり、実際の売却価格と一致するとは限りません。査定額が高くても、売却が有利に進むとは限らない点に注意が必要です。家の掃除で査定額が少し変わっても、最終的な売却価格には影響しない可能性があります。

また、査定額は高ければよいというものではありません。割高な価格で売りに出すと買い手が見つかりにくくなるでしょう。その地域や築年数にあった価格で売り出すことが重要です。

高く売却するなら複数の不動産会社の査定を受ける

最終的に家を少しでも高く売却するなら、1社だけでなく複数の不動産会社の査定を受けましょう。相場とかけ離れた価格では、売却活動が長引くだけでなく結果的に相場よりも低い価格で売却しなければならなくなるかもしれません。また、契約獲得を目的に相場より大幅に高額な査定額を提示する悪徳な業者も存在します。査定をしてくれた不動産会社が相場に見合った査定額を提示しているか、1社のみの査定では判断しにくいでしょう。
さらに、不動産会社ごとに販売戦略や得意なエリア、想定する売却期間が異なるため、提示される査定額に差が出ることがあります。

複数の不動産会社の査定を比較すれば、適切な売り出し価格を設定しやすくなります。また、査定を受ける不動産会社の実績や担当者の対応にも注目しましょう。複数の不動産会社の話を聞いたうえで信頼できる不動産会社を選ぶことで、よい条件で売却しやすくなります。

複数社の査定を比較すれば、結果的に高値で売却できる可能性が高まります。査定では掃除よりも、不動産会社選びのほうが重要な要素になるでしょう。

家の査定と掃除に関するよくある質問

家の査定と掃除に関するよくある質問をまとめました。

家を掃除しないと査定を断られることはある?

通常の生活の範囲の汚れであれば、査定を断られることはありません。不動産会社は客観的なデータと建物の劣化状況に基づいて査定をおこなうため、部屋の汚れが査定額に与える影響はほとんどないからです。ただし、室内に入れないほど物が多い場合や、安全面に問題がある場合は、査定日を再調整される可能性はあります。

査定前と内覧前ではどちらのほうが掃除は重要になる?

査定前と内覧前では内覧前のほうが掃除は重要になります。内覧では購入希望者が実際に室内を見て判断するため、部屋の清潔感が購入意欲に直結します。売却の成功に関わるため、内覧前には家の掃除を丁寧におこなうとよいでしょう。

売却前の掃除ではハウスクリーニングは必須?

物件の状態によっても異なるため、必ずしも依頼する必要はないでしょう。通常の清掃で十分対応できる場合は、ハウスクリーニングをおこなわず、自分で掃除をおこなっても問題ありません。ただし、自力では落としにくい汚れがある場合は、ハウスクリーニングを検討する価値があります。

まとめ

家を査定する前の掃除は、通常の生活による汚れであれば査定額に大きな影響を与えることはほとんどありません。家の査定では、不動産会社の査定額を比較して、信頼できる不動産会社を選ぶことに力を入れるほうがよい結果につながりやすいです。

掃除が特に重要になるのは内覧前です。内覧時の印象は購入意欲に直結するため、丁寧な準備が欠かせません。掃除に力を入れるタイミングを理解して、家の売却活動に臨みましょう。

民辻 伸也

執筆者

民辻 伸也

宅地建物取引士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士

大学を卒業し、投資用不動産会社に4年勤務後、選択肢を広げて一人ひとりに合わせた資産形成をおこなうため、転職。プロバイダー企業と取引し、お客様が安心感を持って投資できる環境づくりに注力。不動産の仕入れや銀行対応もおこなっている。プライベートでも、自ら始めた不動産投資でマンション管理組合の理事長に立候補。お客様を徹底的にサポートできるよう、すべての経験をコンサルティングに活かしている。
株式会社クレア・ライフ・パートナーズ

ライフマネー研究所
関連する記事を見る
不動産お役立ち記事・ツールTOPへ戻る