緑を見渡す30帖の広々リビング 家族で過ごすハイエンドな時間
近くには英国大使館をはじめ、数々の大使館がある閑静な立地。皇居の緑を借景に、上質なデザインに囲まれて暮らす贅沢
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大きな窓から千鳥ヶ淵の緑が望めるヴィンテージマンションの一室。ここに暮らすのは、アメリカ留学経験をもつNさんご夫妻と3歳の女の子のファミリー。 「この場所を選んだ一番の理由は、娘を育てるのに最高の環境だと思ったから。まわりには有名幼稚園や小学校がたくさんある教育環境のいいエリアなんです」(ご主人) 約1年かけて新築も中古物件も何軒も見て回ったが、このマンションに入ったとたん、広さや景色の良さにひと目惚れ。リノベーションすれば、居心地良く、いい暮らしができる住まいになると確信したという。
設計を担当したオフィス・エコーの江本響さんは「大きく間取りは変えていませんが、廊下を取り払って、玄関 ホールから続く30帖強もの広いリビングダイニングを実現させました。大きな窓からの景色も生き、部屋をより広く見せています」リビングダイニングは、既存のつくり付け食器棚を生かし、Nさん愛用のイームズの家具やイタリア製の革のソファと合うように内装をデザインした。 「床は無垢板のパーケット張り。これが古い食器棚とも新しい家具とも相性がよく、程よいつなぎの役目を果たしているんです」(江本さん)
新居に越して、お子さんはアート、バレエ、英語のお稽古に通い、奥さまは読書と映画鑑賞をたしなむ充実した 暮らしを楽しんでいる。一方、ご主人は狂言が趣味。「仕事で海外に行くことが多いので日本の伝統のことを知っていたほうがいいと習い始め、もう10年になります。神社やお寺で行われる能舞台にも出ています」(ご主人) それぞれに好きなことに打ち込みながらも、休日は家族で過ごすのが基本だ。「家でくつろぐときも、公園や買い物に行くときも、3人一緒。アメリカは会社を離れれば、家族中心の生 活。その影響を受けているのかもしれません」(ご主人)
月1〜2回は、家に留学時代の友人や会社の仲間、お子さんのご友人家族を招いて、ホームパーティーを開く。「料理のおもてなしは主人も活躍。魚を捌いてお刺身をつくったり、ステーキも私より上手に焼いてくれます」(奥さま)と、ゆったりとした環境で家族との時間を大切に過ごす日々を重ねている。