緑を見渡す30帖の広々リビング 家族で過ごすハイエンドな時間
広いリビングダイニングは、シンプルながら温もりのあるミッドセンチュリースタイル
2014.11.20

緑を見渡す30帖の広々リビング 家族で過ごすハイエンドな時間

近くには英国大使館をはじめ、数々の大使館がある閑静な立地。皇居の緑を借景に、上質なデザインに囲まれて暮らす贅沢

TRIP
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大きな窓から千鳥ヶ淵の緑が望めるヴィンテージマンションの一室。ここに暮らすのは、アメリカ留学経験をもつNさんご夫妻と3歳の女の子のファミリー。
「この場所を選んだ一番の理由は、娘を育てるのに最高の環境だと思ったから。まわりには有名幼稚園や小学校がたくさんある教育環境のいいエリアなんです」(ご主人)
約1年かけて新築も中古物件も何軒も見て回ったが、このマンションに入ったとたん、広さや景色の良さにひと目惚れ。リノベーションすれば、居心地良く、いい暮らしができる住まいになると確信したという。

物件データ 所在地/東京都千代田区
面積/144m²
築年/1973年
設計/有限会社オフィス・エコー
www.office-echo.com/
現代美術の巨匠・村上隆さん直筆の奥さまの肖像画。アメリカから写真を
送って描いてもらった

設計を担当したオフィス・エコーの江本響さんは「大きく間取りは変えていませんが、廊下を取り払って、玄関 ホールから続く30帖強もの広いリビングダイニングを実現させました。大きな窓からの景色も生き、部屋をより広く見せています」リビングダイニングは、既存のつくり付け食器棚を生かし、Nさん愛用のイームズの家具やイタリア製の革のソファと合うように内装をデザインした。
「床は無垢板のパーケット張り。これが古い食器棚とも新しい家具とも相性がよく、程よいつなぎの役目を果たしているんです」(江本さん)


アメリカで購入したイームズのダイニングテーブルとチェア。壁付けの食器棚は既存のものを活用
アメリカで購入したイームズのダイニングテーブルとチェア。壁付けの食器棚は既存のものを活用
ベビーカーなどを置けるように広く取った玄関ホール。一部の壁に石をあしらい高級感を演出
ベビーカーなどを置けるように広く取った玄関ホール。一部の壁に石をあしらい高級感を演出
リビングで目を引くフランク・ロイド・ライトによるデザインの名作照明「タリアセン」
リビングで目を引くフランク・ロイド・ライトによるデザインの名作照明
「タリアセン」

新居に越して、お子さんはアート、バレエ、英語のお稽古に通い、奥さまは読書と映画鑑賞をたしなむ充実した 暮らしを楽しんでいる。一方、ご主人は狂言が趣味。「仕事で海外に行くことが多いので日本の伝統のことを知っていたほうがいいと習い始め、もう10年になります。神社やお寺で行われる能舞台にも出ています」(ご主人)
 それぞれに好きなことに打ち込みながらも、休日は家族で過ごすのが基本だ。「家でくつろぐときも、公園や買い物に行くときも、3人一緒。アメリカは会社を離れれば、家族中心の生 活。その影響を受けているのかもしれません」(ご主人)


キッチンは既存のものを生かしつつ、IHクッキングヒーターや食洗機などの設備を入れ替えて機能的に
キッチンは既存のものを生かしつつ、IHクッキングヒーターや食洗機などの設備を入れ替えて機能的に
お子さんとのふれあいを大切にしているご主人。早く帰宅した日は寝る前に絵本の読み聞かせをする
お子さんとのふれあいを大切にしているご主人。早く帰宅した日は寝る前に絵本の読み聞かせをする
寝室は壁の1面を木で仕上げ、落ち着いた印象に。緑が目の前に広がるバルコニー付き
寝室は壁の1面を木で仕上げ、落ち着いた印象に。緑が目の前に広がるバ
ルコニー付き

月1〜2回は、家に留学時代の友人や会社の仲間、お子さんのご友人家族を招いて、ホームパーティーを開く。「料理のおもてなしは主人も活躍。魚を捌いてお刺身をつくったり、ステーキも私より上手に焼いてくれます」(奥さま)と、ゆったりとした環境で家族との時間を大切に過ごす日々を重ねている。


モスグリーンのカーペットとラーチ合板の壁で優しさを感じる空間にコーディネートした子供部屋
モスグリーンのカーペットとラーチ合板の壁で優しさを感じる空間にコーディネートした子供部屋

text_ Sayaka Noritake(colonna) photograph_ Akira Nakamura

取材協力

HOMETRIP Styles of living

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