調査データトレンド調査

高齢者の賃貸居住に関する調査       

管理会社が最も課題と感じているのは『孤独死』、高齢者の48.6%は住替えに消極的

不動産情報サービスのアットホーム株式会社(本社:東京都大田区 代表取締役社長:鶴森 康史 以下、アットホーム)は、「高齢者の賃貸居住に関する調査」を発表いたします。本レポートでは、高齢者の賃貸居住について管理会社と60歳以上の賃貸入居者にアンケートを行った内容をまとめています。
なお本調査は、アットホームがアットホームラボ株式会社(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:大武 義隆)に分析を委託し、アットホームが公表するものです。

高齢者の賃貸居住に関する調査

〈トピックス〉

■直近1年で、オーナーの意向などで高齢を理由に入居を断ったことのある管理会社は49.2%
■長年更新を繰り返している入居者の年齢を把握できている管理会社は80.0%
■管理会社が単身高齢者の入居において最も課題と感じているのは『孤独死』
■高齢者向けの「見守りサービス」の存在を認知している管理会社は90.1%
■管理会社の49.1%が「見守りサービス」や「孤独死保険」などを条件次第で導入希望
■入居を断られたことのある高齢者は10.7%
■高齢者が最も不安に感じていることは『自分の健康悪化(病気・通院増加など)』
■高齢者の48.6%は賃貸住宅への住替えに消極的。理由としては資金面の負担が最多

〈調査結果〉

≪管理会社に聞きました≫

■直近1年で、オーナーの意向などで高齢を理由に入居を断ったことのある管理会社は49.2%

「直近1年で高齢を理由に入居を断ったケースはありましたか」という質問に対して、約半数の管理会社が『あり』と回答。なお、関東地方では『(断ったケース)あり』が57.3%、それ以外でのエリアでは40.8%と関東地方がやや断るケースが多い傾向にあるようだ。
また、誰の意向で断ったかを尋ねたところ『オーナーの意向』が8割以上(『オーナー・管理会社両方の意向』含む)を占めていた。

直近1年で、オーナーの意向などで高齢を理由に入居を断ったことのある管理会社は49.2%

■長年更新を繰り返している入居者の年齢を把握できている管理会社は80.0%

更新を続けるなど、長年住み続けている入居者の年齢を把握できている管理会社は80.0%。「すでに入居中の高齢者に対し、更新時などに新たな入居条件を追加することはありますか」という質問に対しては、「契約更新時に保証会社への加入の促進を行っている」「遺品整理や特殊清掃をカバーできる住宅保険への加入を必須にしている」などの回答が見られた。

長年更新を繰り返している入居者の年齢を把握できている管理会社は80.0%

■管理会社が単身高齢者の入居において最も課題と感じているのは『孤独死』

管理会社が単身高齢者の入居において最も課題と感じているのは『孤独死』で84.0%。次いで、『事故物件化』や『残置物処理』など、亡くなった後の対応だった。
また、『その他』において、管理会社からは「火の不始末による火災やトラブルが不安なため、オール電化を案内する」や「認知症など介護認定されるまでの間の対応について、どう線引きすればよいか分からない」という声があった。

管理会社が単身高齢者の入居において最も課題と感じているのは『孤独死』

■高齢者向けの「見守りサービス」の存在を認知している管理会社は90.1%

高齢者を受け入れる不安や課題の対処方法として、高齢者向けの見守りサービスがあることを認知している管理会社は90.1%。しかし、『導入している物件がある』との回答は19.5%、『検討したことがある』まで含んでも39.3%にとどまった。

高齢者向けの「見守りサービス」の存在を認知している管理会社は90.1%

■管理会社の49.1%が「見守りサービス」や「孤独死保険」などを条件次第で導入希望

「見守りサービス」や「孤独死保険」の今後の導入意向に関しては49.1%が『条件次第で導入したい』と回答した。導入を考えていない管理会社について、その理由を尋ねたところ、「オーナーへの費用負担(の交渉)が難しい」「町内会、自治体(の見守り)でまかなえている」といった意見が聞かれた。また、そもそも「高齢者の入居は負担が大きくできれば避けたい」など、高齢者の入居自体に消極的な管理会社も見られた。

管理会社の49.1%が「見守りサービス」や「孤独死保険」などを条件次第で導入希望

≪60歳以上の入居者に聞きました≫

■入居を断られたことのある高齢者は10.7%

「入居申込みの際に入居を断られた(審査に通らなかった)経験はありますか」という質問に対して、『ある』と回答したのは10.7%、『ない』と回答したのが88.0%であった。また、入居を断られた経験がある回答者からは、保証人の確保が難しいことや高齢であることを理由に断られたケースが確認された。

入居を断られたことのある高齢者は10.7%

■高齢者の48.6%は賃貸住宅への住替えに消極的。理由としては資金面の負担が最多

回答した高齢者の48.6%は『住替えたくない』と賃貸住宅への住替え・引越しに対して消極的であり、その理由として最も多かったのが引越し資金の負担だった。次いで『今の住まい・地域に愛着がある』『荷物整理や手続きが大変』という回答が続いた。

高齢者の48.6%は賃貸住宅への住替えに消極的。理由としては資金面の負担が最多

〈調査概要〉

≪管理会社調査≫
■実施期間/2026年2月2日~2月20日
■対象/アットホームに加盟している全国の賃貸住宅管理会社の経営者層
■有効回答数/632社
■調査方法/アットホームによる直接ヒアリング

≪60歳以上の入居者調査≫
■実施期間/2026年2月24日~2月26日
■対象/現在賃貸住宅に居住中の要支援状態ではなく、子どもと同居していない60歳以上の男女
■有効回答数/288人
■調査方法/インターネットによるアンケート調査

※調査した管理会社と入居者に関連はありません