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マンションの1階部分が売れないと言われる理由は?アピールできるメリットを紹介

マンションの1階部分にはデメリットがありますがメリットも多いです
マンションの1階部分は、防犯面やプライバシーなどの理由からデメリットが目立ちやすいです。敬遠されることも多いため、売れないと言われることがあります。しかし、1階部分ならではのメリットが多くあるため、購入を検討している人に魅力を伝えられれば、十分に売却できる可能性はあるでしょう。

本記事では、マンションの1階部分が売れないと言われる理由と合わせて、アピールできるメリットと売却しやすい物件の特徴を紹介します。記事を読むことで、マンションの1階部分を売却するコツがわかるようになるでしょう。

マンションの1階部分が売れないと言われる理由

マンションの1階部分が売れないと言われる理由を紹介します
マンションの1階部分が売れないと言われる理由を紹介します

マンションの1階部分は、上階と比べて売れないと言われることがあります。不動産流通推進センターが公開する『価格査定マニュアル』では、中古マンションの評価項目である所在階は、階数が高いほど高く評価されるように規定されています。一方で、1階部分はマイナスの評価を設定しており、上階と比較して売却価格は安くなりやすい傾向にあるでしょう。

マンションの1階部分には複数のデメリットがあり、不安を与えやすいため、評価が下げられていると考えられます。マンションの1階部分が売れないと言われる理由を以下にまとめました。

防犯面の不安がある

防犯面の不安から、1階部分を検討の対象から外してマンションを選ぶ人も少なくありません。マンションの1階部分は、外部から直接アクセスしやすい位置にあるため、防犯面に不安を感じる人が多いです。上階と比べて侵入経路が増えやすく、窓やバルコニーからの侵入リスクを懸念されます。また、バルコニーに衣類を干すと盗まれる可能性があることから、洗濯物の取り扱いにも気を付ける必要があるでしょう。

プライバシーが確保しにくい

地面に面した部屋は、通行人や近隣の視線が入りやすく、プライバシーを確保しにくいデメリットがあります。道路や共用部分に面している場合、室内やバルコニーの様子が外から見えやすく、落ち着いて過ごしにくいと感じる人も少なくありません。外からの視線が気になる人にとっては大きな問題になるでしょう。

日当たり・風通しが悪い

マンションの1階部分は、上階の住戸や周囲の建物の影響を受けやすく、日当たりや風通しが悪くなりやすい傾向があります。特に建物が密集しているエリアでは、日差しが入りにくいため、室内が暗くなることも。また、空気の流れが滞りやすいことで湿気がこもりやすく、カビや結露の原因になります。

害虫が発生しやすい

地面に近いため、外から害虫が侵入しやすくなります。窓やバルコニーを開ける機会が多いほど、蚊やゴキブリなどの害虫の侵入リスクも高まるでしょう。湿気がこもりやすい環境も害虫にとっては都合がよいです。虫が苦手な人にとっては、日常生活のストレスにつながります。

浸水のリスクがある

マンションの1階部分は、豪雨や台風などの影響を受けた際に、浸水リスクが高い場所です。近年は集中豪雨や都市型水害のニュースも多く、水害リスクを重視して物件を選ぶ人も少なくありません。万が一、浸水した場合、床や設備への被害が大きくなる可能性がある点も懸念されます。特にマンション周辺の地盤が低いエリアや、ハザードマップで浸水想定区域に含まれている場合は、浸水リスクから敬遠されやすいでしょう。

眺望が期待できない

マンションに開放感や景色のよさを求める人は多くいます。1階部分は、周囲の建物や塀などに視界が遮られやすく、眺望が期待しにくい点がデメリットです。外の景色が見えにくいことで、室内が閉鎖的に感じることも。マンションに住む魅力が減るため、1階部分を避けて眺望が期待できる上階が選ばれやすい傾向にあります。

騒音が気になりやすい

マンションの1階部分は、道路やエントランスに近い位置にあることが多く、外部からの騒音が伝わりやすい傾向があります。車の走行音や通行人の話し声、共用部分の出入り音などが気になることも。静かな住環境を求める人からは避けられるでしょう。

マンションの1階部分でアピールできるメリット

マンションの1階部分でアピールできるメリットを解説します
マンションの1階部分でアピールできるメリットを解説します

マンションの1階は、他の階と比較するとデメリットが目立ちやすいですが、実際には暮らしやすさにつながるメリットも多くあります。ライフスタイルによっては、上階よりも利便性が高く感じられるケースも少なくありません。マンションの1階部分でアピールできるメリットは以下のとおりです。

階下への生活音を気にしなくてよい

マンションの1階部分は階下に住戸がないため、足音や生活音を過度に気にする必要はありません。上階では歩く音や物音が下の階に響き、階下の住人とのトラブルに発展することも。特に小さな子どもがいる家庭は、気兼ねなく生活できる環境になります。生活音に対する配慮の負担が減るため、ストレスを感じにくいことが1階ならではの住みやすさになるでしょう。

出入りしやすい

1階は外出や帰宅のたびに上下階の移動が不要なため、出入りしやすいことが魅力です。特に、ベビーカーや重い荷物を搬入する場合でも負担が少なく、生活の利便性を感じやすいでしょう。急いでいる時でも移動時間を短縮できるため、忙しい人にとってもメリットとなります。

エレベーターの待ち時間がない

マンションの1階部分は、エレベーターを利用する必要がないため、待ち時間が発生しません。時間帯によってエレベーターは混雑しやすく、待ち時間がストレスになることも。また、エレベーターの点検や故障時にも外出に支障が出ない点も安心できるポイントです。

災害時に外へ避難しやすい

1階は浸水リスクがありますが、地震や火災などが発生した場合は外に避難しやすいメリットがあります。階段を使う必要がないため、すぐに屋外に移動できます。エレベーターが停止する状況でも影響を受けません。小さな子どもや高齢者がいる家庭にとっては評価されやすい要素です。

上階より価格が安い傾向にある

マンションの1階部分は、同じ建物内の上階と比べて価格が安い傾向にあります。一般的に、眺望や日当たりのよさが評価されやすい上階に対して、1階は需要が低い傾向にあるため、価格が抑えられるケースが多いです。価格を重視して物件を探している人にとっては、同じ立地や広さでも購入しやすい選択肢になるでしょう。

売却しやすいマンションの1階部分の特徴

売却しやすいマンションの1階部分の特徴を解説します
売却しやすいマンションの1階部分の特徴を解説します

マンションの1階部分は売れにくいと言われることがありますが、すべての物件が当てはまるわけではありません。条件や特徴によっては、購入希望者にとって魅力的に映るため、スムーズに売却できるケースも。重要なのは、強みとして評価されやすいポイントを備えているかどうかです。売却しやすいマンションの1階部分の特徴を以下にまとめました。

セキュリティ対策が万全である

マンションの1階部分は防犯面に不安を持たれやすいため、セキュリティ対策を万全にして安心して住める印象を与えることが重要になります。防犯カメラやオートロックなどの代表的なセキュリティに加えて、警備会社の巡回・点検が行き届いている物件であれば、防犯意識の高さをアピールできるでしょう。対策が十分に取られているマンションであれば、防犯面の不安を解消できるため、売却しやすくなります。

専用庭やテラスが使える

マンションによっては、1階部分に専用庭やテラスが設置されている場合があります。上階にはない魅力になるため、1階部分を選んで購入する理由になるでしょう。ガーデニングや家庭菜園、子どもの遊び場など、多目的に活用できるため、生活の幅が広がります。屋外スペースがあることで閉鎖感がやわらぎ、1階部分の弱点を補いやすい点も評価されやすいポイントです。

天井が高い

1階部分は上階と比較して、構造上の理由から天井が高く設計されるケースがあります。天井が高いと空間にゆとりが生まれ、実際の面積以上に広く感じられる点が魅力です。天井が高ければ開放感があるため、上階と比較して部屋の印象が異なる1階部分は好んで選ばれることがあります。

マンションの1階部分の売却先となるターゲット

マンションの1階部分の売却先となるターゲットを紹介します
マンションの1階部分の売却先となるターゲットを紹介します

1階部分のメリットに価値を感じる人もいる一方で、デメリットの多さから敬遠されることも多いです合わない層に広くアピールしても反響を得られにくいため、売却先となるターゲットを明確にする必要があります。マンションの1階部分の売却先として想定されるターゲットは以下のとおりです。

小さな子どもがいる家庭

小さな子どもがいる家庭は、マンションの1階部分が暮らしやすいです。子どもが走ったり飛び跳ねたりしても、階下への生活音を気にする必要がないため、のびのびと生活しやすくなります。また、専用庭やテラスがある場合は、子どもの遊び場として活用できるでしょう。

また、子どもが幼児期の場合は上階で暮らすと窓から落下するリスクがあるため、危険を避けるために1階部分を選ぶことも考えられます。子育ての負担軽減にもつながるため、子どもがいる家庭はマンションの1階部分の有力な購入層になるでしょう。

高齢者のいる家庭・シニア世帯

高齢者のいる家庭やシニア世帯にとっても、マンションの1階部分は相性のよい物件です。階段やエレベーターを使わずに出入りできるため、日常の移動の負担を減らしやすくなります。また、将来的に足腰への不安が出てきた場合でも、上下移動が少ない住環境は安心できるでしょう。介護が必要である親と同居している場合は、災害時にすぐ外へ避難しやすい点も安全性の面から優れています。

ペットを飼っている人

ペットを飼うことができるマンションの場合、飼主にとって1階部分は魅力的な選択肢になります。ペットの生活音や足音によるトラブルを避けやすく、安心して飼育できるからです。また、外へ出やすい立地であることから、犬の散歩がしやすいこともメリットになります。また、専用庭やテラスがある場合、ペットの種類によっては快適な飼育環境を整えられるでしょう。

マンションの1階部分を売却するコツ

マンションの1階部分を売却するコツを解説します
マンションの1階部分を売却するコツを解説します

マンションの1階部分を売却する際は、特徴を正しく整理し、強みを伝えることで売却しやすくなります。売却活動の進め方によって、成約までのスピードや条件にも差が出るため、事前の準備が重要です。マンションの1階部分を売却するコツを以下にまとめました。

マンション売却に実績のある不動産会社を選ぶ

マンションの1階部分は売却の難易度が上階と比較して高いため、適切な販売戦略を理解している会社に依頼できるかどうかが結果を大きく左右します。マンション売却に実績のある不動産会社であれば、1階ならではのメリットを引き出した提案が期待できるでしょう。

反対にマンションの1階部分に対する理解が浅い会社の場合、デメリットのみを意識して必要以上に価格を下げる売却戦略を取られてしまう可能性も。売却のスピードや価格に大きく影響するため、マンション売却の実績が豊富で誠実に対応してくれる担当者がいる不動産会社を選ぶことが重要です。

複数の不動産会社に査定を依頼する

マンションの売却では、複数の不動産会社に査定を依頼しましょう。特にマンションの1階部分は不動産会社によって評価が分かれやすいため、査定額や販売戦略に差が出ることも少なくありません。1社の査定では価格の妥当性を判断できない場合があります。

複数の査定結果を比較すれば、適正な査定価格を把握しやすくなります。査定時の対応や提案内容も比較できるため、信頼できる不動産会社を見極める材料にもなります。

ターゲットを明確にする

マンションの1階部分は万人向けではないため、ターゲットを絞らずに広く訴求すると、買い手が見つかりにくくなる可能性があります。1階のメリットを実感しやすいターゲットに向けて魅力を伝えることが重要になるでしょう。

例えば、小さな子どもがいる家庭や、高齢者のいる家庭・シニア世帯に魅力を伝えることで、問い合わせ数が増えやすくなります。不動産会社と契約する前に売却活動の方針を聞く時は、ターゲットを明確にすることを意識しているかどうかを重視して判断したいところです。

内覧時に実感できるメリットをアピールする

内覧では生活で実感できるメリットを具体的に伝えることが重要です。マンションの1階部分に対してマイナスの印象を持っている人は多いですが、日々の生活における魅力を伝えられれば、考え方を変えられる可能性があります。

例えば、「生活音を気にしなくてよい」「日常生活の負担が少ない」などの利点は暮らし始めてから実感できるメリットです。また、「地震・火災などの災害時に避難しやすい」などの見落としやすいメリットも伝えると購入意欲を高めやすいでしょう。内覧だけでは伝わりにくい魅力を可能な限り伝えることが、早期売却につながります。

デメリットの対策方法も考える

マンションの1階部分はデメリットが多いため、マイナスになる要素を隠して売却できません。そのため、デメリットの対策方法をあらかじめ考えておくことで、購入検討者の不安を和らげることができます。特に問題になりやすいポイントは防犯面であるため、セキュリティ対策が充実していることをアピールすれば安心できるでしょう。

眺望の悪さも専用庭やテラスがあるマンションであれば改善できます。1階部分のデメリットは内覧希望者から質問を受ける可能性が高いため、代表的なデメリットに対して回答となる対策方法を説明できると前向きに検討してもらいやすくなるでしょう。

マンションの1階部分の売却に関するよくある質問

マンションの1階部分の売却に関するよくある質問を以下にまとめました。

マンションの1階部分はどのような人に売りやすい?

マンションの1階部分は、小さな子どもがいる家庭や高齢者のいる家庭、シニア世帯、ペットを飼っている人に売りやすい傾向があります。階下への生活音を気にしなくてよい点や、出入りのしやすさなどの1階ならではのメリットを重視する場合があるためです。また、専用庭やテラスがある物件であれば、子育てやペットとの生活に活用できるため、さらにニーズが高まるでしょう。

マンションは上階であるほど需要がある?

一般的にマンションは、上階であるほど需要が高い傾向があります。理由としては、眺望や日当たりのよさや防犯性の高さが評価されるからです。一方で、1階部分はこれらの点で不利になることが多く、相対的に需要が低くなる傾向があります。ただし、価格を安く抑えられることから、1階部分を選ぶ人もいるため、売り出し方を工夫すれば需要は見込めるでしょう。

マンションの1階部分は賃貸に出したほうがよい?

賃貸は、エリアの需要や家賃相場、将来的な活用方針によって総合的に判断する必要があります。また、賃貸経営には空室リスクや管理の手間がともなうため、安定した収益が見込めるかを考えることが重要です。マンションの1階部分の売却が難しいことを理由に賃貸を選ぶのではなく、自身の状況に合った選択をするようにしましょう。

まとめ

マンションの1階部分は、見方によって評価が大きく分かれます。重要なことは、物件に合った強みをどのように伝えるかです。購入者のニーズを踏まえた売却戦略を立てれば、マンションの1階は選ばれる物件になります。

また、マンションの1階部分には複数のデメリットがありますが、具体的な対策を提示して購入希望者の不安を和らげることが早期売却につながります。適切な準備と戦略をもとに売却活動を進めることで、納得できる形で売却できるでしょう。

民辻 伸也

執筆者

民辻 伸也

宅地建物取引士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士

大学を卒業し、投資用不動産会社に4年勤務後、選択肢を広げて一人ひとりに合わせた資産形成をおこなうため、転職。プロバイダー企業と取引し、お客様が安心感を持って投資できる環境づくりに注力。不動産の仕入れや銀行対応もおこなっている。プライベートでも、自ら始めた不動産投資でマンション管理組合の理事長に立候補。お客様を徹底的にサポートできるよう、すべての経験をコンサルティングに活かしている。
株式会社クレア・ライフ・パートナーズ

ライフマネー研究所
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