大学生の一人暮らしは仕送りなしでは難しい?実例や自立方法を解説
しかし、いざ一人暮らしをすると、家賃や食費はもちろん電気代、ガス代、水道代などの公共料金の支払いもあり、意外にお金がかかるなと実感すると思います。
日本学生支援機構の「令和2年度学生生活調査」によると、1年間にかかる学費は約114万円。さらに一人暮らしをするとなると、生活費も必要となります。
必要になるお金は多いものの、なるべく親に負担をかけずに自立した生活を送りたいと思っている人も少なくないはず 。
そこでこの記事では、一人暮らしの大学生のお金事情や、仕送りなしで一人暮らしをしていく方法をご紹介します!
記事の目次
親からの仕送りがなくても一人暮らしは可能
一人暮らしをしている大学生の多くは、親から仕送りをもらっていると思いますが、全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連)の「第58回学生生活実態調査の概要報告」によると、一人暮らしや寮で暮らす大学生のうち8.3%の人は、仕送りなしで生活をしているようです。
大学生の一人暮らしにかかる初期費用、生活費は?
部屋を借りるときには、月々支払う家賃以外に、敷金や礼金、仲介手数料などを含めた「初期費用」を支払う必要があります。また、新生活を始めるには、生活するうえで必要となる家具家電や生活用品も購入しなければなりません。一人暮らしを始めるにはどれくらいかかるのでしょうか?まずは毎月どれくらいの費用がかかるのか調べてみました。
一人暮らしの初期費用は家賃4~5カ月分が相場
物件によって必要となる費用に差はありますが、平均して家賃の4~5カ月分といわれています。
初期費用がどれくらいかかるのか、家賃5万円で保証会社を利用した場合、以下の費用が必要となります。
初期費用内訳
費用 | 項目 |
---|---|
敷金 | 0~100,000円 |
礼金 | 0~100,000円 |
仲介手数料 | 0~55,000円 |
前家賃 | 50,000円 |
日割り家賃 | 入居日により金額は異なります |
鍵交換費 | 15,000~20,000円 |
火災保険料 | 15,000~20,000円 |
保険会社利用料 | 25,000~50,000円 |
こうして見ると「部屋を借りる時って思いのほかお金がかかるな」と感じませんか?
なるべく初期費用を抑えたい場合は、賃貸物件の家賃が一定期間無料になる「フリーレント」や、「敷金・礼金ゼロ」の物件を探してみるとよいでしょう。
また、部屋を借りる際の初期費用以外にも、家具家電、生活用品や、引越し費用などがかかります。
ワンルームや1Kでは収納スペースにも限りがあります。最初からあれこれ買い集めて、買ったはいいけどあまり使わないなんてことがないように、必要最低限のものだけを購入して、生活しているうちに足りないと感じたものをあとから買い足していくといいでしょう。
また、家具にとくにこだわりがないのであれば、家具付きの賃貸物件もあるので検討してみては?
1カ月の生活費は約12万円
全国大学生活協同組合連合会の「第58回学生生活実態調査の概要報告」によると、一人暮らしをしている大学生の毎月の生活費は123,630円かかるそうです。
項目 | 金額 |
---|---|
食費 | 24,130円 |
住居費 | 53,020円 |
交通費 | 4,210円 |
教育娯楽費 | 13,270円 |
書籍費 | 1,540円 |
勉学費 | 1,430円 |
日常費 | 7,430円 |
電話代 | 3,460円 |
その他 | 2,170円 |
貯蓄・繰越金 | 12,970円 |
支出合計 | 123,630円 |
1カ月の生活費(出典:全国大学生活協同組合連合会「第58回学生生活実態調査の概要報告」)
学費も実費なら月5~10万円ほど追加でかかる
生活費以外にも、毎月かかる費用として学費があります。
授業料には、実験や実習にかかわる費用、学校の施設や設備の維持管理費が含まれ、国立・公立では、毎月5~6万円、私立においては、10~12万円となります。
ちなみに1年目は入学金が発生するため、支払う金額が多くなり、2年目以降は毎年ほぼ同じ金額となるのが一般的です。
仕送りなしで一人暮らしをする6つの方法
行きたい大学が実家からは通えない距離だと一人暮らしが必須となります。
親に仕送りしてもらわずに生活していくにはどのような方法があるのでしょうか?具体的にみていきましょう!
比較的学費の安い国公立大学に進学する
区分 | 学費 | 小計 | |
---|---|---|---|
授業料 その他の 学校納付金 |
修学費 課外活動費 通学費 |
||
国立 | 490,900円 | 101,100円 | 592,000円 |
公立 | 506,000円 | 99,000円 | 605,000円 |
私立 | 1,195,700円 | 115,000円 | 1,310,700円 |
平均 | 1,036,900円 | 111,800円 | 1,148,700円 |
学費の年間平均 (出典: 全国大学生活協同組合連合会「第58回学生生活実態調査」)
学費の年間平均は、国立大学で592,000円、公立大学で605,000円、私立大学で1,310,700円。
私立大学は国公立大学に比べて約2倍となるため、学費を抑えるのであれば国公立の大学に絞って受験するとよいでしょう。
学費免除・減免制度を利用する
2020年4月から「高等教育の無償化」(高等教育の修学支援新制度)が開始されました。一定の条件に該当すれば、返済義務のない給付型奨学金と、授業料や入学金などの免除(減額)の2つの支援が受けられます。
居住形態や、通学先が私立か国公立かによって金額が異なります。対象となる学校などは、文部科学省のホームページを参照してみてください。
文部科学省「高等教育無償化の制度の具体化に向けた方針について」
奨学金を借りる
奨学金とは、進学に向けて学費が工面できない場合に学費の付与や貸与を受けられる制度です。
日本学生支援機構の「令和2年度学生生活調査」によると、奨学金の受給率は49.6%と、多くの学生が利用していることがわかります。基本的には、貸与が終了した後に返済をしていかなければなりませんが、大学院で優れた成績を収めた場合、返済が免除になる場合も。奨学金事業実施団体によって制度はさまざまなので、利用する前に確認を。
バイトを始める・かけ持ちする
大学生の頃一人暮らしをしていた方々に、どんなバイトをして、いくら位の収入があったのかアンケート調査をしてみました。
大学生に一番人気のバイトはどんな仕事なのでしょう。
大学時代バイトでいくら収入がありましたか?
30,000円以下…68人
30,000円~50,000円…109人
50,000円~100,000円…95人
100,000~150,000円…20人
150,000円以上…10人
回答サンプル数:302人
月に約30,000~50,000円稼いでいた人が109人と一番多く、続いて50,000~100,000円が95人。中には150,000円以上稼いでいたという人も。
自分で学費や生活に必要な費用、趣味に使いたいお金をまかなうのは素晴らしいことですが、バイトを頑張りすぎて身体を壊したり、単位を落としたなんてことがないように注意も必要です!
大学時代どんなバイトをしていた?
飲食店…109人
コンビニエンスストア…43人
家庭教師…41人
塾講師…20人
スーパーマーケット…20人
イベントスタッフ…13人
回答サンプル数:302人(複数回答可)
大学生に人気のバイトは飲食店という結果に。お店によっては賄いが出たり、売れ残りを安く買えたりと食費も抑えられるのも嬉しいポイントですね。
このほかにも、結婚式場のホールスタッフや、歯科助手、試験や通信講座の採点が人気でした。短期のものでは、民宿で住み込みのバイト、プールの監視員、交通量調査、引越しスタッフなどがありました。
また、珍しいものとして万引きGメンや、絵画教室のモデル、ラジオ局のADなど、みなさんさまざまなバイトを経験しているようです。
節約を心がける
毎月ギリギリで生活するよりも、少し余裕を持っておきたいですよね。家賃などの固定費以外の食費や光熱費などはなるべく抑えたいところです。大学生のときに一人暮らしをしていた方々に、毎月の生活費について聞いてみました。
毎月の生活費で一番出費の多かったものは?
家賃…173人
食費…95人
交際費…42人
衣類…8人
サークル活動・合宿…6人
回答サンプル数:301人
一人暮らしの生活費のなかで大きな割合を占める家賃。家賃を抑えるとなると引っ越しを検討しなければなりませんが、今すぐできる節約として考えられるのは食費や交際費です。
さきほどの飲食店でバイトをして賄いを出してもらうことはもちろん、自炊でも節約できるポイントはたくさんあります。ご飯は2~3合を一気に炊いて、1杯分をラップやフリーザーバッグに入れて冷凍しておくとよいでしょう。
また、野菜なども食べやすいようにカットしてダイレクトフリージング(食材をそのまま冷凍してしまう保存法)しておけば、調理も時短できるうえ、フードロスにも繋がります。
また、外出時の飲み物も自宅でお茶や紅茶などを作りマイボトルを持ち歩けばコンビニに立ち寄る回数も減り無駄遣い防止にもなりますし、交際費も回数を減らしたり、夕食でなくランチにすることで節約できます。さまざまな工夫でなるべく出費を抑えるようにしましょう。
家賃の安い物件を探す・引越す
上記の、毎月の生活費で一番出費の多かったもので「家賃」と答えた先輩たちの中には、「切り詰めて生活してもこれだけはどうにもならなかった」、「収入に見合わない負担に毎月苦しんだ」などの声があがっていました。
毎月の家賃が負担となるようであれば、思い切って引越しを検討するのも一つの手段です。
アットホームサイトでは、賃料3万円以下の物件を特集で紹介しています。ぜひ検討してみてください。
まとめ
いかがでしたか?親の仕送りなしで自立した大学生活を送ろうとしている方は、なんとなく毎月のやりくりがイメージできたのではないでしょうか。
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調査概要
「大学時代の一人暮らしに関するアンケート」
調査方法:インターネットリサーチ
回答サンプル数:本文内に記載
対象:18歳~50歳男女(全国)
調査期間:2021年6月7日~2021年6月14日
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