大学生の一人暮らしは仕送りなしでは難しい?実例や自立方法を解説

日本学生支援機構の「令和4年度学生生活調査」によると、1年間にかかる学費は約114.7万円。さらに一人暮らしをするとなると、生活費も必要となります。
必要になるお金は多いものの、なるべく親に負担をかけずに自立した生活を送りたいと思っている人も少なくないはず。
そこで本記事では、一人暮らしの大学生のお金事情や、仕送りなしで一人暮らしをしていく方法をご紹介します!
記事の目次
親からの仕送りがなくても一人暮らしは可能
一人暮らしをしている大学生の多くは、親から仕送りをもらっていると思いますが、全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連)の「第59回学生生活実態調査の概要報告」によると、一人暮らしや寮で暮らす大学生のうち7.5%の人は、仕送りなしで生活をしているようです。
割合としては少ないかもしれませんが、1割近くは仕送りなしで暮らしている実態もあるので、決して無理なことではないでしょう。
ちなみにまったくの「仕送りなし」ではないものの、一人暮らしの大学生のうち、26.4%が「5万円未満の仕送り」で生活しているとの結果も出ています。かなり少ない仕送りの一人暮らしの大学生も多くいることを考えると、ある程度はアルバイトで賄うなど、生活方法を工夫すれば実現可能です。
大学生の一人暮らしにかかる初期費用は?
部屋を借りるときには、月々支払う家賃以外に、敷金や礼金、仲介手数料などを含めた「初期費用」を支払う必要があります。また、新生活を始めるには、生活するうえで必要となる家具家電や生活用品も購入しなければなりません。一人暮らしを始めるにはどれくらいかかるのでしょうか?
一人暮らしの初期費用は家賃4~5カ月分が相場
物件によって必要となる費用に差はありますが、平均して家賃の4~5カ月分といわれています。
初期費用がどれくらいかかるのか、家賃5万円で保証会社を利用した場合、以下の費用が必要となります。
初期費用内訳
費用 | 項目 |
---|---|
敷金 | 0~100,000円 |
礼金 | 0~100,000円 |
仲介手数料 | 0~55,000円 |
前家賃 | 50,000円 |
日割り家賃 | 入居日により金額は異なります |
鍵交換費 | 15,000~20,000円 |
火災保険料 | 15,000~20,000円 |
保険会社利用料 | 25,000~50,000円 |
だいたい、105,000円~395,000円ほどかかることがわかります。
こうして見ると「部屋を借りる時って思いのほかお金がかかるなぁ」と感じませんか?
なるべく初期費用を抑えたい場合は、賃貸物件の家賃が一定期間無料になる「フリーレント」や、「敷金・礼金ゼロ」の物件を探してみるとよいでしょう。
また、部屋を借りる際の初期費用以外にも、家具家電、生活用品や、引越し費用などがかかります。
ワンルームや1Kでは収納スペースにも限りがあります。最初からあれこれ買い集めて、買ったはいいけどあまり使わないなんてことがないように、必要最低限のものだけを購入して、生活しているうちに足りないと感じたものをあとから買い足していくといいでしょう。
また、家具にとくにこだわりがないのであれば、家具付きの賃貸物件もあるので検討してみては?
大学生の一人暮らしにかかる生活費用は?
全国大学生活協同組合連合会の「第59回学生生活実態調査の概要報告」によると、一人暮らしをしている大学生の毎月の生活費は127,500円かかるそうです。
項目 | 金額 |
---|---|
住居費 ※光熱・水道費含む | 54,130円 |
食費 | 25,880円 |
交通費 | 4,330円 |
教育娯楽費 | 12,840円 |
書籍費 | 1,500円 |
勉学費 | 1,260円 |
日常費 | 7,330円 |
電話代 | 3,190円 |
その他 | 2,290円 |
貯蓄・繰越金 | 14,740円 |
支出合計 | 127,500円 |
1カ月の生活費(出典:全国大学生活協同組合連合会「第59回学生生活実態調査の概要報告」)
学費も実費なら月5~10万円ほど追加でかかる
生活費以外にも、毎月かかる費用として学費があります。
授業料には、実験や実習にかかわる費用、学校の施設や設備の維持管理費が含まれ、国立・公立では、毎月5~6万円、私立においては、10~12万円となります。
ちなみに1年目は入学金が発生するため、支払う金額が多くなり、2年目以降は毎年ほぼ同じ金額となるのが一般的です。
仕送りなしで一人暮らしをする10の方法

行きたい大学が実家からは通えない距離だと一人暮らしが必須となります。
親に仕送りしてもらわずに生活していくにはどのような方法があるのでしょうか?具体的にみていきましょう!
比較的学費の安い国公立大学に進学する
区分 | 学費 | 小計 | |
---|---|---|---|
授業料 その他の 学校納付金 |
修学費 課外活動費 通学費 |
||
国立 | 480,100円 | 118,500円 | 598,600円 |
公立 | 465,700円 | 117,300円 | 583,000円 |
私立 | 1,160,100円 | 148,000円 | 1,308,100円 |
平均 | 1,006,000円 | 141,300円 | 1,147,300円 |
学費の年間平均 (出典: 独立行政法人 日本学生支援機構「令和4年度 学生生活調査結果」)
学費の年間平均は、国立大学で598,600円、公立大学で583,000円、私立大学で1,308,100円。
私立大学は国公立大学に比べて約2倍となるため、学費を抑えるのであれば国公立の大学に絞って受験するとよいでしょう。
学費免除・減免制度を利用する
2020年4月から「高等教育の無償化」(高等教育の修学支援新制度)が開始されました。一定の条件に該当すれば、返済義務のない給付型奨学金と、授業料や入学金などの免除(減額)の2つの支援が受けられます。
居住形態や、通学先が私立か国公立かによって金額が異なります。対象となる学校などは、文部科学省のホームページを参照してみてください。
文部科学省「高等教育の修学支援新制度」
奨学金を借りる
奨学金とは、進学に向けて学費が工面できない場合に学費の付与や貸与を受けられる制度です。
日本学生支援機構の「令和4年度学生生活調査」によると、奨学金の受給率は55.0%と、多くの学生が利用していることがわかります。基本的には、貸与が終了した後に返済をしていかなければなりませんが、大学院で優れた成績を収めた場合、返済が免除になる場合も。奨学金事業実施団体によって制度はさまざまなので、利用する前に確認を。
バイトをする
大学生の頃一人暮らしをしていた方々に、どんなバイトをして、いくら位の収入があったのかアンケート調査をしてみました。
大学生に一番人気のバイトはどんな仕事なのでしょう。
大学時代バイトでいくら収入がありましたか?

30,000円以下…68人
30,000円~50,000円…109人
50,000円~100,000円…95人
100,000~150,000円…20人
150,000円以上…10人
回答サンプル数:302人
月に約30,000~50,000円稼いでいた人が109人と一番多く、続いて50,000~100,000円が95人。中には150,000円以上稼いでいたという人も。
自分で学費や生活に必要な費用、趣味に使いたいお金をまかなうのは素晴らしいことですが、バイトを頑張りすぎて身体を壊したり、単位を落としたなんてことがないように注意も必要です!
大学時代どんなバイトをしていた?
- 飲食店…109人
- コンビニエンスストア…43人
- 家庭教師…41人
- 塾講師…20人
- スーパーマーケット…20人
- イベントスタッフ…13人
回答サンプル数:302人(複数回答可)
大学生に人気のバイトは飲食店という結果に。お店によっては賄いが出たり、売れ残りを安く買えたりと食費も抑えられるのもうれしいポイントですね。
このほかにも、結婚式場のホールスタッフや、歯科助手、試験や通信講座の採点が人気でした。
短期のものでは、民宿で住み込みのバイト、プールの監視員、交通量調査、引越しスタッフなどがありました。
また、珍しいものとして万引きGメンや、絵画教室のモデル、ラジオ局のADなど、みなさんさまざまなバイトを経験しているようです。
大学生が効率よく生活費を稼ぐポイント
学業と両立しながら収入を得るには、時間を効率的に使いながら稼ぐことが重要です。特にコストパフォーマンスの高い大学生の稼ぎ方としては、次のような例があります。
- “まかない”が出るバイト先を探す
- 売れ残りをもらえる(安く買える)バイト先を探す
- 時給の高いバイト先を探す
- 自宅でもできる副業をする
- 趣味・特技で稼ぐ
やはり“まかない”や食べ物の売れ残りが出るアルバイトは、食費が抑えやすく自炊などの時間も省けるので、何かと忙しい大学生におすすめ。また塾講師や家庭教師など、比較的時給の高いアルバイトも、なるべく短時間で稼ぎたい大学生にはぴったりです。その他にも、すき間の時間を有効活用して在宅の副業や趣味などで稼ぐ方法もあります。
自炊をする
やはり生活費の多くを占めるのが食費なので、自炊をして節約するのもいい方法です。例えば休日を使って作り置きをしたり、一度に多めのご飯を炊いておいて冷凍したりなど。野菜なども多めに購入して冷凍保存しておけば、少しだけ調理したい時にも便利ですし、少しずつ食材を買うよりもお得です。外食やコンビニのご飯では、どうしても高くついてしまうため、できるだけ自炊すると食費をカットできるでしょう。
光熱費・水道代を節約する
多少の変化かもしれませんが、光熱費や水道代を少しずつでも抑えていくと、年間にすれば大きな節約になります。例えば光熱費でいえば、電力効率の高い家電をそろえて電気代を浮かせたり、コンセントの差しっぱなしをやめて電源をこまめに切ったりなど。水道代も、洗濯物のまとめ洗いや食器のつけ置きなどで使う量を減らすことで、出費を抑えることが可能です。なるべく節電・節水を意識しておくと、生活費のカットにもつながります。
通信費を節約する
格安SIMのスマートフォンにしたり料金プランを変えたりなど、通信関連の契約を見直すことで毎月の出費を大幅に節約できるケースもあります。通品費は毎月かさみやすい費用なので、インターネットの回線プランなども含めて、リーズナブルに利用できないか検討してみましょう。
交際費を抑える
友人や先輩・後輩からお誘いがあるとついつい参加したくなってしまうかもしれませんが、交際費は自分次第で大幅に削れる部分でもあります。飲み会などにまったく参加しないのももったいないですが、ある程度の制限は設けたほうがいいでしょう。自分のなかで「毎月の交際費は○○円まで」などのようにルールを設けておくと、使い過ぎ防止につながります。また、交際費だけ別にしてまとめておくと上限がわかりやすく、節約もしやすいでしょう。
徒歩や自転車で通学する
日本学生支援機構の「令和4年度学生生活調査」によると、大学生の通学費として、年間で平均67,700円かかっているとのデータが出ています。公共交通機関を使うとどうしても交通費がかさんでしまうため、徒歩や自転車で通学するのも節約方法の一つです。ちなみに自転車があれば、通学に限らず買い出しやバイトなどに行くのにも便利なので、節約しやすい交通手段として確保しておくといいかもしれません。
家賃の安い物件を探す
毎月の生活費で一番出費の多かったもので「家賃」と答えた先輩たちのなかには、「切り詰めて生活してもこれだけはどうにもならなかった」、「収入に見合わない負担に毎月苦しんだ」などの声があがっていました。
毎月の家賃が負担となるようであれば、思い切って引越しを検討するのも一つの手段です。
不動産情報サイト アットホームでは、賃料3万円以下の物件を特集で紹介しています。ぜひ検討してみてください。
まとめ
いかがでしたか?親の仕送りなしで自立した大学生活を送ろうとしている方は、なんとなく毎月のやりくりがイメージできたのではないでしょうか。
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調査概要
「大学時代の一人暮らしに関するアンケート」
調査方法:インターネットリサーチ
回答サンプル数:本文内に記載
対象:18歳~50歳男女(全国)
調査期間:2021年6月7日~2021年6月14日
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