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分譲マンションを売る人が続出中!高く売るために知っておきたいポイント

分譲マンションを売る人が続出しているのはなぜかを解説します
最近、「分譲マンションを売る人が増えている」という記事や口コミをよく目にしませんか。実際、不動産市場では売却希望者が増加しており、特に都市部のマンションでは「売り時」を見極めて行動する人が続出しています。
その背景には、修繕積立金や管理費の値上がり、金利上昇リスク、老後資金や相続対策など、さまざまな理由があります。さらに、近年の中古マンション価格高騰により、「今のうちに売って利益を確定させたい」と考える所有者も少なくないからです。
この記事では、なぜ今分譲マンションを売る人が続出しているかを解説し、売却を検討している方が後悔しない決断をするためのポイントもご紹介します。今後の市場動向を見据えた戦略を立てるために、ぜひ最後までご覧ください。

記事の目次

マンション売却の市場動向、売り時と言われる理由

マンション売却の市場動向を解説します
マンション売却の市場動向を解説します

近年、マンション価格の上昇が続いています。「友人が都心部のマンションを売って郊外の一戸建てに住み替えた」「今売ったほうが得らしい」などの話を耳にする機会が増えていないでしょうか。
公益財団法人 東日本不動産流通機構が公表した「月例速報 Market Watch サマリーレポート 2025年9月度」によると、首都圏の中古マンション市場は前年同月比で好調を維持しています。2025年9月時点では、成約件数が4,475件と11カ月連続で増加、新規登録件数が15,356件とここ1年横ばいの傾向が続いています。

【中古マンション市場データ(首都圏)】

成約件数(件) 前年同月比(%) 新規登録件数(件) 前年同月比(%)
2025年6月 4,299 31.9 16,001 1.0
2025年7月 3,979 24.6 15,590 -0.5
2025年8月 3,553 54.5 14,251 -2.2
2025年9月 4,475 46.9 15,356 -5.2

成約単価(1平方メートルあたりの価格)に関しても、2025年9月時点で85.18万円/平方メートルと上昇を続けています。こうしたデータから見ても、今の市場は売り手にとって有利な状況であるといえるでしょう。

分譲マンションを売る人が続出している4つの理由

マンションを売却する人が増えている理由を解説します
マンションを売却する人が増えている理由を解説します

都心部だけでなく地方都市でも、分譲マンションの売却件数は年々増加傾向にあります。背景には、ライフスタイルや経済状況の変化、そしてマンション市場そのものの動きが大きく関係しています。ここでは、近年マンションを売る人が増えている主な4つの理由を詳しく見ていきましょう。

マンション価格の高騰

マンション価格は2013年頃から一貫して上昇を続けています。国土交通省が発表している「不動産価格指数」を見ても、過去10年で明確に右肩に上がっています。新築マンションの価格は、バブル期と並ぶほど高騰しており、世帯年収が1,000万円以上でないと購入が難しいとも言われています。その結果、新築に手が届かない層が中古マンション市場に流入し、需要が高まっていると考えられるでしょう。

先ほどご紹介した公益財団法人 東日本不動産流通機構のデータでも、ここ数年において中古マンションの成約価格が上昇傾向にあることが確認できます。地域によって差はありますが、「購入時よりも高く売れる」「価格が下がっていない」と判断し、売却を決断する所有者が増えている状況です。

リモートワークの普及による住み替えニーズ

新型コロナウイルスの影響で、リモートワークやオンライン授業が一般化しました。家で過ごす時間が長くなったことで、「もっと広いリビングが欲しい」「ワークスペースを確保したい」と感じる人が増え、より広い住居への住み替えが進んでいます。

実際に、総務省統計局の「2025年(令和7年)4月の人口移動の概況」を見てみましょう。2024年と比べると少し数値は落ちていますが、まだまだ東京や大阪では転入者が増加傾向で、都市部のマンション需要が引き続き高いことがわかります。このように、都市圏では依然として転入希望者が多く、マンション需要の底堅さが売却市場を支えています。

管理費用が上がるタイミング

マンションでは、築10〜15年ほど経過すると「大規模修繕工事」がおこなわれるのが一般的です。修繕にかかる費用は、長期修繕計画に基づいて積み立ててきた修繕積立金から支出されます。しかし以下のようなケースでは、積立金の負担が上がることがあります。

  • 段階積立方式を採用している場合
  • 修繕費が当初の計画を上回る場合

段階積立方式とは、築年数の経過に合わせて積立金を少しずつ引き上げていく仕組みのことです。さらに、多くのマンションでは5年ごとに長期修繕計画や見積額を見直すため、その際に値上げがおこなわれるケースも少なくありません。

こうした負担増を前に、「費用が上がる前に売却しておこう」と考える所有者も多いようです。分譲マンションを手放す際は、まず不動産会社の査定を受け、複数社の査定額を比較して信頼できる価格を見極めましょう。

築年数による売り時のタイミング

市場動向に関係なく、築年数が売却のタイミングになるケースもあります。一般的に中古マンションで人気が高いのは築10年以内。この時期の物件はまだ室内の劣化が少なく、水回りや設備も比較的新しく、買い手の印象がよいためです。

また、修繕積立金が値上がりするのは築10〜15年頃。毎月の負担が増える前に売却・住み替えを検討する人も少なくありません。例えば、2010〜2015年頃に購入した人は、2025年現在には築10〜15年となるタイミングです。ちょうどマンション価格の上昇期に差しかかっているため、今がまさに売り時と判断されるケースが多いと考えられます。

分譲マンションを高く売るためのコツ10選

分譲マンションを高く売るためのコツを解説します
分譲マンションを高く売るためのコツを解説します

マンションを売却する際、「できるだけ高く売りたい」と考える方は多いでしょう。住宅ローンの残債がある、住み替え先の頭金を確保したいなど、売却価格は今後の生活設計にも大きく関わります。しかし、マンションの売却価格は立地や築年数だけでなく、売るタイミングや売却方法、見せ方によっても大きく変わります。ここからは、マンションを高く売るための10のコツをわかりやすく解説します。

仲介による売却をおこなう

マンションを高く売りたいなら、まず「仲介」での売却を選ぶのが基本です。仲介とは、不動産会社に買主探しや価格交渉などを依頼し、市場で広く購入希望者を募る方法です。売主自身が売り出し価格を設定でき、タイミングも自由に選べるため、相場より高い金額で売れる可能性があります。時間的な余裕がある場合は仲介でじっくりと売却活動を進め、複数の購入希望者が現れる状況を作ることで高値成約につながるでしょう。

2月〜3月を売却時期にする

マンションの売却には「タイミング」が重要です。なかでも売れやすく、価格が上がりやすい時期は2月〜3月。この時期は転勤や入学、就職などのライフイベントが重なり、新居探しをする人が急増します。購入希望者が多いほど競争が起こりやすく、売主にとって有利な価格交渉がしやすくなるでしょう。
一方、1月や8月は内覧件数が減少しやすく、成約スピードが鈍化します。1月は年始の慌ただしさ、8月は猛暑による活動の停滞が要因です。不動産市場は売れ残る期間が長いほど価格が下がる傾向にあるため、「売りやすい季節に出す」だけでも大きな差が生まれます。

大規模修繕直後に売り出す

マンション全体の印象を大きく左右するところが「共用部分の状態」です。外壁やエントランス、エレベーターなどがきれいに保たれていると、購入希望者は「管理が行き届いている」と感じ、安心感を得ます。そのため、大規模修繕が終わった直後は、マンション全体の魅力がアップし、高値での売却が期待できるでしょう。一般的に大規模修繕は10〜15年周期でおこなわれます。

もし近々修繕の予定がある場合は、完了後に売却を検討することをおすすめします。ただし、築年数が進むほど価格は下落するため、築10年を過ぎると判断が難しくなります。築45年以上になるマンションは、修繕を待たず早めの売却を検討するのも一つの手です。

売り出し価格はやや高めに設定する

マンションの売却では「最初の価格設定」が重要です。多くの購入希望者は、契約前に値引き交渉をおこないます。そのため、希望価格で売却するためには、最初から少し高めに売り出すのがコツです。例えば、3,000万円で売りたい場合、売り出し価格を3,100万〜3,200万円程度に設定しておくと、値下げ交渉後も希望価格に近づけられます。

一度下げた価格を再度上げることは難しいため、初動での高めな設定がポイント。ただし、高すぎる価格設定は内覧数を減らすリスクもあるため、相場とバランスを取りながら設定しましょう。

不動産会社の査定を複数社で比較する

査定額は不動産会社によって差が出やすいポイントです。1社だけの査定では相場が見えず、安値で売ってしまう可能性もあります。最低でも3社に査定を依頼し、査定理由をしっかり比較しましょう。
また、「なぜこの価格になるのか」「どのような販売戦略を立てるのか」などの説明をしてもらえるかも重要です。査定額が高いからといってよい会社とは限らず、根拠が明確かが信頼のポイント。複数の意見を聞くことで、自分のマンションの市場価値や強み・弱みを把握できます。

内覧前に第一印象を整える

購入希望者が最初に重視するのは「見た目の印象」です。同じ間取りでも、整理整頓されて清潔感のある部屋のほうが好印象を与えます。特に、玄関・リビング・水回りは内覧時に注目されやすいため、徹底的に掃除をおこないましょう。また、明るい照明に変える、カーテンを開けて採光をよくするなど、視覚的な工夫も効果的です。余計な家具を減らして空間を広く見せることもポイント。買主が「ここに住みたい」と想像できる空間づくりが、高値成約の鍵になるでしょう。

管理状態をアピールする

購入希望者は、建物全体の「管理状態」を重視します。エントランスやゴミ置き場が清潔か、修繕計画がしっかりしているかなど、日々の管理がよい物件は評価が高くなります。管理組合の活動内容や修繕積立金の状況を明示できると、買主の安心感がより高まるでしょう。特に長期修繕計画書や直近の総会資料があれば、管理の健全さを示す根拠として有効です。こうした情報を丁寧に提示することで、他の物件との差別化が図れるでしょう。

売却前に軽微なリフォームを検討する

大規模なリフォームは費用がかさみますが、小規模な修繕や美観アップは効果的です。壁紙の張り替え、床のワックスがけ、カーテン交換など、低コストで印象を改善できる箇所を整えるだけでも、購入希望者の印象は大きく変わります。ただし、リフォーム費用をそのまま価格に上乗せできるとは限らないため、費用対効果を意識することが大切です。不動産会社に相談し、どの範囲のリフォームが有効かを見極めるとよいでしょう。

公開情報の質を高める(写真・間取り図)

マンションの第一印象は、インターネットの掲載写真で決まります。明るく広く見える写真を掲載することで、内覧希望者を増やせます。できれば、プロの写真家による撮影を依頼することをおすすめします。また、間取り図や周辺環境、管理状況などの情報も具体的に記載しましょう。情報が多くわかりやすい物件は、購入希望者からの問い合わせ率が高まります。

信頼できる担当者を選ぶ

同じ不動産会社でも、担当者によって結果は大きく変わります。売却戦略の提案力、レスポンスの速さ、買主との交渉力など、営業担当者の力量が売却価格を左右します。担当者とは密に連絡を取り、売却活動の進捗を確認しましょう。信頼できる担当者は、データに基づく根拠ある提案をおこない、売主の希望に寄り添った戦略を立ててくれます。

分譲マンションを売却する際の不動産会社の選び方

分譲マンションを売却する際の不動産会社の選び方を解説します
分譲マンションを売却する際の不動産会社の選び方を解説します

実際に査定結果を受け取ったあと、どのような基準で不動産会社を選べばよいのでしょうか。ここでは、分譲マンションを少しでも有利に売却するために、信頼できる不動産会社を見極めるポイントを解説します。

専門性と信頼感のある営業担当者を選ぶ

分譲マンションの売却市場は年々競争が激しくなっており、今や「誰に任せるか」が売却の成否を左右すると言っても過言ではありません。そのため、選ぶべきは専門知識が豊富で信頼できる営業担当者です。マンションが思うように売れない時、頼りになるのは不動産会社の担当者です。しかし、強引な提案ばかりしてくる担当者では、安心して任せることができません。

特に最近は、売却期間の長期化が進んでおり、戦略的な販売計画や価格調整、内覧対応の工夫など、柔軟に対応できる担当者の力が不可欠です。誠実に話を聞き、問題発生時には具体的な改善策を提案してくれる担当者こそ、信頼して任せるべき相手です。マンションの売却は、短期間で完結する取引ではありません。長期的に伴走してくれるパートナーとして「専門性+信頼感」のある担当者を選ぶようにしましょう。

査定価格の根拠を明確に説明できる会社を選ぶ

査定価格は、売却の成否を左右する重要な要素です。高ければよいものではなく、「なぜその価格になるのか」という根拠をきちんと説明できる会社を選ぶことが大切です。信頼できる不動産会社は、同じマンション内や近隣での過去の取引事例を提示し、価格の妥当性を明確に説明してくれます。逆に、周辺相場を無視して極端に高い査定額を出してくる会社には注意してください。

このような会社に任せると、実際には売れずに値下げを繰り返すことになり、結果的に売却期間が長引いてしまうケースもあります。また、査定の際に「この価格で売り出すと、どのくらいの期間で売れる見込みがあるのか」まで説明してくれる会社であれば、販売計画を立てやすくなります。

納得感のある根拠を提示してくれる会社ほど、信頼して任せられるでしょう。複数社の査定を比較し、「説明のわかりやすさ」「根拠の信頼性」「対応の誠実さ」を総合的に判断するのがおすすめです。

広告力・情報発信力の高い会社を選ぶ

次に注目したいのが「広告の質」です。どれだけ優秀な営業担当者でも、物件の魅力を十分に伝える広告がなければ、購入希望者の目に留まりません。例えば、不動産情報サイト アットホームでは、物件の種類と駅名や市区郡名を入力すれば、その会社が掲載している物件を簡単に確認できます。そこから、「どのような写真を使っているか」「物件紹介文は丁寧か」「更新頻度は高いか」などのポイントを見比べると、その会社の広告姿勢が見えてくるでしょう。

例えば、写真の枚数が少なく説明もあっさりしている場合は、集客力が弱い可能性があります。一方、写真が明るく多く掲載され、地域の情報や間取りの特徴まで丁寧に書かれている広告は、購入希望者に好印象を与えてくれます。

つまり、「広告がしっかり作り込まれている会社」ほど、売却のチャンスを広げられます。実際に他物件の広告内容を確認し、集客に力を入れている会社を選びましょう。

分譲マンションを売却する際の6つの流れ

分譲マンションを売る際のステップを解説します
分譲マンションを売る際のステップを解説します

分譲マンションを売却する際は、適切な手順を踏むことが成功の鍵です。ここでは、初めての方でも安心して進められるように、売却活動の基本的な流れを6つのステップに分けて詳しく解説します。スケジュール立案から引き渡しまでを把握しておくことで、トラブルのないスムーズな売却が可能になります。まずは簡単に流れを押さえておきましょう。

  • STEP 1全体スケジュールを立てる
  • STEP 2査定を依頼する
  • STEP 3媒介契約を締結する
  • STEP 4販売活動を開始する
  • STEP 5売買契約を締結する
  • STEP 6引き渡しをおこなう

それぞれ詳しく解説します。

ステップ1.全体スケジュールを立てる

マンション売却の最初のステップは、全体のスケジュールを立てることです。売却活動の期間は、一般的に売り出しから成約まで3カ月前後、売買契約から引き渡し完了まで約1カ月が目安となります。特に買い替えをともなう場合は、「売り先行」か「買い先行」かを決めて進めることが重要です。住宅ローンが残っている場合は「売り先行」がおすすめ。売却資金でローン残債を完済できるため、二重ローンを避けられる大きなメリットがあります。

一方で、ローンを完済している、もしくは資金的な余裕がある人は「買い先行」を選ぶとよいでしょう。先に新居を購入し、空き家の状態で売却することで、購入希望者によい印象を与えやすく、高値で売却しやすい傾向があります。いずれにしても、ローン残債・引越し予定・新居探しなどを考慮したスケジュールを立て、全体像を把握しておくことが大切です。

ステップ2.査定を依頼する

売却計画が決まったら、次は不動産会社へ査定を依頼しましょう。査定価格は、売り出し価格の基準となる重要なデータです。ただし、1社のみの査定額では、その価格が適正なのか判断できません。そのため、複数社に査定を依頼して比較することが必要です。最近では、売却に時間がかかる傾向が強まっており、より現実的な査定額をもとに売却計画を立てることが成功のポイントです。

ステップ3.媒介契約を締結する

査定を比較し、信頼できる不動産会社を選んだら、媒介契約を締結します。媒介契約とは、売却の仲介を正式に依頼するための契約で、以下の3種類があります。

専属専任媒介契約 1社のみに依頼。自己発見取引(自分で買主を見つけること)も禁止。
専任媒介契約 1社のみに依頼するが、自己発見取引は可能。
一般媒介契約 複数の不動産会社に同時依頼できる。

売主の状況に応じて契約形態を選びましょう。例えば、早期売却を重視するなら専属専任媒介契約、幅広い買主を探したいなら一般媒介契約が向いています。

また、契約時には「売り出し価格」も決定します。価格設定は高すぎると売れ残り、安すぎると損をするリスクがあるため、査定結果や市場相場を参考に慎重に決めましょう。媒介契約は、売却活動の起点となる重要なステップです。

ステップ4.販売活動を開始する

媒介契約後、いよいよ販売活動のスタートです。不動産情報サイト アットホームなどのポータルサイトへの掲載、チラシ配布、顧客リストへの紹介などを通して買主を探します。この期間中に重要なのが「内覧対応」。内覧は、購入希望者が実際に部屋を見て判断する機会であり、印象次第で成約率が大きく変わります。住みながら売却する場合は、掃除や整理整頓に力を入れましょう。特に水回りは清潔に保ち、ペットやタバコのにおいはしっかり除去してください。照明を明るくして空間を広く見せる工夫も効果的です。
また、ホームステージングを利用して家具や小物を配置すると、より魅力的な印象を与えられます。さらに、購入希望者には近隣の環境や生活利便性など、暮らしのリアルな情報を伝えることも好印象につながります。販売活動は特に土日に集中するため、予定を調整しておくとよいでしょう。

ステップ5.売買契約を締結する

購入希望者が見つかり、条件が合意すれば、売買契約を締結します。この際は、売買契約書を交わし、買主から手付金(売却価格の10〜20%程度)を受け取ります。契約後は、手付金を受け取った時点で契約が成立するため、キャンセルする場合には手付金の返還や没収などが発生する点に注意してください。

契約から引き渡しまでの期間は通常1カ月程度です。売主はその間に引越しや住宅ローンの清算準備を進め、買主は住宅ローンの本審査を完了させます。ローン残債がある場合は、引き渡し時に抵当権の抹消手続きを同時に実施します。

手続きには銀行担当者の立ち会いが必要なため、スケジュールを早めに調整しておきましょう。契約内容を丁寧に確認し、トラブル防止のためにも書面の控えは大切に保管しておいてください。

ステップ6.引き渡しをおこなう

最後のステップが物件の引き渡しです。売買契約に基づき、残金を受け取り、鍵や関係書類を買主に引き渡しましょう。同時に、抵当権の抹消や登記変更手続きなどもおこなわれます。多くの場合、買主が住宅ローンを利用する銀行で決済・引き渡しが実施されます。

引き渡し当日は、不動産会社や銀行担当者が立ち会い、入金確認後に鍵を渡すのが一般的な流れです。不動産会社からの指示に従い、必要書類(印鑑証明書、登記済証、本人確認書類など)を漏れなく準備しておきましょう。

また、売却で利益が出た場合には譲渡所得税などの税金が発生する可能性があります。確定申告が必要になるケースもあるため、早めに税理士や専門家へ相談しておくと安心です。

分譲マンションを売却する際に活用したい一括査定サイト

一括査定サイトのメリットを解説します
一括査定サイトのメリットを解説します

マンションを売る時、何から始めればいいのかわからない方は多いでしょう。不動産会社に相談するのも一つの方法ですが、複数の会社を自分で比較すると手間がかかります。そのような時に役立つサービスが、一括査定サイトです。一括査定サイトを使えば、一度の入力で複数の不動産会社に査定を依頼できるため、手間をかけずに相場を把握でき、より有利な条件での売却につなげやすくなります。

一括査定サイトを使うメリット

不動産一括査定サイトは、一度の入力で複数の不動産会社へ査定依頼を出せる便利なサービスで、近年では多くの売主が活用しています。複数の会社から提示された査定価格を比較することで、「今の市場でどのくらいの価格で売れるのか」「どの会社が信頼できる対応をしてくれるのか」を把握できるのが大きなポイント。1社だけの査定では見えにくい「相場のリアルな幅」がわかるため、適正な売却判断を下しやすくなります。

一括査定で見るべきポイント

一括査定を利用すると、価格面の比較はもちろん、不動産会社ごとの対応スピードや提案力の違いも見えてきます。例えば「質問への返答が丁寧」「地域の販売実績が豊富」「査定根拠が具体的」など、担当者の姿勢は売却の成功に大きく影響します。価格だけに惑わされず、こうした「人の信頼感」も比較することが重要です。

一括査定サイトが多すぎてどれを選べばよいか迷っている方は、不動産情報サイト アットホーム「不動産一括査定依頼サービス」を検討してみてください。全国の優良不動産会社が登録しており、物件情報の入力も数分で完了します。所在地を入力するだけで、まとめて査定を依頼できます。「今のマンションがいくらで売れるのか」「どの会社が一番高く評価してくれるのか」を知る第一歩として、無料の一括査定をぜひ活用してみましょう。

まとめ

分譲マンションを売る人が続出している背景には、市場価格の上昇や維持費の高騰、将来の資産価値への不安などが複雑に関係しています。今の市場では、条件次第で購入時より高値で売れるケースも少なくありません。もし「そろそろ売り時かもしれない」と感じているなら、まずは不動産一括査定サイトを活用して、複数の査定結果を比較してみることをおすすめします。

民辻 伸也

執筆者

民辻 伸也

宅地建物取引士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士

大学を卒業し、投資用不動産会社に4年勤務後、選択肢を広げて一人ひとりに合わせた資産形成をおこなうため、転職。プロバイダー企業と取引し、お客様が安心感を持って投資できる環境づくりに注力。不動産の仕入れや銀行対応もおこなっている。プライベートでも、自ら始めた不動産投資でマンション管理組合の理事長に立候補。お客様を徹底的にサポートできるよう、すべての経験をコンサルティングに活かしている。
株式会社クレア・ライフ・パートナーズ

ライフマネー研究所
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