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駅近マンションが売れない理由は?売却できない時の対策方法を解説

駅近マンションでも条件によっては売れない場合があります
駅近マンションは人気が高く、基本的には売却しやすいと言われています。しかし、実際には駅近であってもマンションが売れず、売却できないことに悩む人も少なくありません。原因がわからないまま売却活動を続け、時間だけが過ぎてしまわぬようにきちんと対策しましょう。

本記事では、駅近マンションが売れない理由と売却できない時の対策方法を解説します。記事を読むことで、本当に売れやすい駅近マンションの特徴と売却に必要な知識がわかるようになるでしょう。

駅近マンションが売却しやすいと言われる理由

駅近マンションが売却しやすいと言われる理由を紹介します
駅近マンションが売却しやすいと言われる理由を紹介します

一般的に駅近マンションは、利便性や需要の高さから売却に有利と言われています。まずは、駅近マンションが売却しやすいと言われる理由をそれぞれ詳しく見ていきましょう。

生活の利便性を重視してマンションを選ぶ人が多い

多くの人がマンションを選ぶ際に重視するポイントが、日々の暮らしやすさです。駅に近いほど移動がしやすく、通勤負担を軽減しやすくなります。また、駅の周辺には日常生活に必要な店舗やサービスが集中しているため、生活の利便性も高くなります。

実際に、国土交通省の「令和5年度マンション総合調査結果からみたマンションの居住と管理の現状」によると、マンション購入の際に重視された上位5つの項目は以下のとおりでした。

項目 重視した人の割合
駅からの距離など交通利便性 71.6%
間取り 61.4%
日常の買物環境 53.5%
周辺の公共公益施設の立地状況 39.3%
眺望 31.4%

これによると、駅からの距離など交通の利便性を重視した人は、全体の7割以上です。よって、マンションは駅からの距離が近いだけでも幅広い層から選ばれやすくなります。買い手の潜在的な母数が大きいことから、売却時に高い需要が期待できるでしょう。

投資目的で購入する層からの賃貸需要がある

駅近マンションは、投資目的で物件を探している人からも人気があります。駅に近いほど賃貸需要が安定しやすく、長期的に入居者を確保しやすいからです。駅近マンションを賃貸に出すと空室リスクが低く、家賃を安定して得ることが期待できるでしょう。

投資家は安定した収益を求める傾向が強いため、長期的に入居者を確保しやすい駅近マンションを選びます。そのため、駅近マンションを売却する際には、住まいとして購入する層だけでなく、不動産投資を目的に購入する層も売却先の候補になります。

周辺環境の開発で資産価値が上昇しやすい

駅近マンションは、周辺環境の開発が進むことで資産価値が上がりやすい点も大きな魅力です。駅周辺の再開発が進み、商業施設や公共施設が増えると、エリア全体の暮らしやすさが大きく向上します。人が集まることで地域の人気も高まり、マンションの需要にもつながるでしょう。

駅近は再開発の恩恵を受けやすく、周辺の魅力が大きく変わることで物件の価値も上昇しやすくなります。周辺環境の成長性は、不動産投資を目的とする投資家層だけでなく、将来的にマンションの売却も検討して住まいを探している人にも魅力的に感じられます。

多くの人は、マンションを買うなら価値が上がりやすい物件を購入したいと考えるため、購入希望者が現れやすいでしょう。

駅近マンションが売れない理由

駅近マンションが売れない理由を解説します
駅近マンションが売れない理由を解説します

駅近マンションは需要が高いことから、本来であれば売却しやすい物件です。しかし、駅近であれば必ず売れるとは限らず、いくつかの要因が重なると買い手が見つかりにくいことも。駅近マンションが売れない理由を以下に詳しくまとめました。

駅に近すぎて騒音や振動が気になる

駅近マンションは利便性に優れていますが、駅に近すぎることで騒音や振動が気になり、住み心地に影響が出る場合があります。電車の走行音だけでなく、車両の揺れが地面をつたって建物に伝わる場合があり、騒音と振動が生活の負担になることも。窓を閉めても完全に音を遮断できないことも多く、静かな住環境を求める人からは敬遠されます。

駅に近いことはメリットですが、近すぎる場合はデメリットになります。人によっては駅に近いメリットよりも、騒音・振動による生活の負担を意識して、購入を避けることもあるかもしれません。

周辺の治安に不安がある

駅の近くにあるマンションでも、周辺の治安がよくなければ購入を見送られる可能性があります。駅前は人の出入りが多いため、深夜まで営業する店舗が多いエリアでは、夜間の騒ぎ声やトラブルが懸念されることも。特に安全性を重視したい女性や子育て世帯からは敬遠されやすくなります。

また、落書きやごみの放置が目立つエリアは印象が悪くなり、治安の悪さが広まると買い手が集まらなくなります。周辺にある物件の資産価値を下げる原因にもなるでしょう。周辺の治安を重視してマンションを選んでいる人も多いため、買い手の判断に影響を与えやすい要素です。

相場よりも高い価格で売り出している

駅に近い強みがあると、高く売れると考えて強気に売り出し価格を設定する場合があります。しかし、市場の相場よりも高い価格で売り出せば、駅近マンションであっても購入希望者は集まりにくいです。購入希望者は複数の物件を比較して判断するため、明らかに相場を逸脱していれば、問い合わせは大きく減少します。

適正価格を超えた売り出しは内覧も避けられるため、売却期間が長引く原因になるでしょう。人気の高い駅近マンションであっても、相場を把握し、適切な価格設定をおこなうことが重要です。

築年数が古い

築年数が古いマンションは、駅近であっても売れないことがあります。購入後のメンテナンス費用がかかりやすい点が買い手の不安になり、売れない原因になります。給排水管や電気設備など見えない部分の老朽化が進んでいる可能性があるため、購入に慎重になることが多いでしょう。

また、外観や共用部分が古く劣化していると、マンション全体の管理状態に問題があると判断されることも。駅近であっても、長く安心して住めるイメージを持てなければ、候補から外される原因になります。

日当たりと景観が悪い

駅近マンションでも、住環境に致命的な問題があると売却が難しくなります。競合するマンションが周囲に多いエリアでは、建物が密集して下階の日当たりが悪くなることも。日当たりは生活の快適さに直結するため、ほとんど日光の入らない環境は住みにくさを感じる原因になります。

また、マンションの購入では眺望を重視する人も多いため、窓を開けても壁以外は見えない景観の悪い環境は敬遠されやすくなります。住み心地に大きく影響し、妥協できない問題がある場合、駅近であっても購入の候補からは外されやすくなるでしょう。

競合物件が売りに出されている

駅近マンションの売却が進まない理由の一つには、同じマンションやエリアで競合物件が同時に売り出されているケースがあります。駅近は人気が集中しやすい立地ですが、物件数が多い地域では買い手が複数のマンションを比較しながら検討するため、条件のよい物件へ流れやすくなります。

結果的に自分の物件が埋もれてしまい、問い合わせが減る原因になることも。特に同じマンション内で複数の物件が売り出されていると、買い手の問い合わせが分散します。内覧数が減少するため、売却活動が停滞しやすくなります。

適切な不動産会社を選べていない

駅近マンションが売れにくい原因として、適切な不動産会社を選べていないことが挙げられます。不動産会社には得意なエリアや物件の種類があり、担当者の経験や販売力によって売却の進め方が大きく変わります。適切な販売活動ができない不動産会社に依頼すると、買い手が集まらないことも。

広告の出し方に問題があれば、駅近を含めた物件の強みを十分にアピールできていないことがあります。そのため、買い手が見つかる確率が減少し、結果的に売却活動が長引きます。駅近マンションの売却には、周辺エリアに詳しく、積極的な販売活動をおこなえる不動産会社を選ぶことが欠かせません。

駅近マンションが売れない時の対策方法

駅近マンションが売れない時の対策方法を解説します
駅近マンションが売れない時の対策方法を解説します

駅近マンションが売れない場合の対策方法を、以下にまとめました。それぞれ詳しく解説します。

売却価格を見直す

駅近マンションが売れない時は、売却価格の見直しを検討しましょう。価格設定が高いまま広告を出し続けても反響を得られず、売却期間だけが延びてしまいます。マンションは売れ残る期間が長くなるほど、売却では不利になる傾向があります。

類似する物件の相場を確認し、価格が高すぎる場合は早めに調整をしましょう。駅近マンションは需要があるため、適切な価格に見直せば、すぐに問い合わせが増えて買い手が見つかる場合もあります。

売却のタイミングを考える

駅近に限らず、マンションは売却のタイミングによって売れやすさが変わります。マンションが売れやすい時期は新年度の前にあたる2月〜3月であり、この時期に合わせて売り出すことで、購入希望者の増加が期待できるでしょう。反対に、1月と8月はマンションが購入されにくい時期であるため、駅近マンションでも売れにくいことがあります。

また、同じマンションや近隣エリアで競合物件が多い時期もマンションは売りにくくなります。競合物件が少ない時期に、売却活動を始めることも効果的です。具体的な販売戦略は、信頼できる不動産会社と相談して決めるようにしましょう。

ハウスクリーニングを実施する

マンションの売却では、内覧時の印象をよくするために清掃をおこなうことが重要です。自分で片付け・掃除ができる部分は誰かに頼る必要はありません。しかし、水回りの汚れは自身で落とすことが難しいうえ、内覧希望者がチェックするポイントのひとつでもあるため、ハウスクリーニングを実施しましょう。

水回りを中心とする清掃の状況は、買い手がマンションの管理状態を判断する材料になります。ハウスクリーニングを実施して清潔に保たれていると、内覧の印象を高めやすくなるでしょう。結果的に内覧の希望から購入の申し込みにつなげやすくなります。

内覧の対応を見直す

駅近マンションが売れない時は、内覧の対応を見直すことで成約につながる可能性があります。内覧まで進んでいても購入希望者が現れない場合は、駅近マンションの魅力が内覧希望者に伝わっていないかもしれません。不動産会社と内覧に対する対応を相談するようにしましょう。

内覧対応は不動産会社に任せられます。しかし、実際に住んでいる人の意見を伝えるために、売主自身も内覧に参加しましょう。その際には、質問に対して回答が不十分であると悪印象を与えてしまうため、物件の特徴や周辺環境など、想定される質問に回答できるように準備します。

不動産会社を再検討する

駅近マンションが売れない時は、不動産会社を見直すことで状況が改善する場合があります。特に注意したいポイントは、高い査定額を出す不動産会社が必ずしも優良な会社とは限らないことです。なかには媒介契約の件数を増やすために、相場とはかけ離れた査定額を提示する不動産会社も。

マンションの売却活動に適した不動産会社を見つけるには、複数の不動産会社を比較して選ぶことが重要です。信頼できる不動産会社と媒介契約を結ぶことで、物件の魅力を正しく伝えられる販売活動ができるようになります。不動産会社は各社の得意分野、担当者の説明を聞いて納得と信頼ができることを重視して選ぶようにしましょう。

不動産買取を利用する

駅近マンションであってもマイナスな要因がある場合は、対策してもすぐには売れないことがあります。早く手放すことを重視してマンションを売りたい場合は、不動産買取の利用も選択肢の一つです。不動産買取は不動産会社が直接物件を買い取る仕組みであり、仲介で第三者の買い手を探す必要がありません。

不動産買取なら1カ月以内に売却が完了するケースが多いため、売却までの期間を大幅に短縮できます。ただし、仲介で売却するよりも売却価格が大きく下がることから、これ以上売れ残ることは避けたい場合に利用する手段になるでしょう。

売れやすい駅近マンションの特徴

売れやすい駅近マンションの特徴を紹介します
売れやすい駅近マンションの特徴を紹介します

駅に近いことだけが強みであるマンションは、必ずしも売れるとは限りません。駅近マンションのなかでも売れやすい物件には共通する特徴があります。それぞれの特徴を以下にまとめました。

駅自体の人気が高い

駅そのものの人気が高いエリアは、駅近マンションが売れやすくなります。駅の人気は周辺の地価にも影響し、立地のブランド力として評価されることがあるからです。駅の人気が高ければ、周辺エリア全体の価値が安定し、物件の売れ行きにもいい影響を与えます。

交通の利便性がいい

交通の利便性がいい駅の周辺にあるマンションは、購入希望者から特に選ばれやすくなります。複数の路線が利用できる駅や、主要な駅まで短時間で移動できる駅は、多くの人が住みたいと感じやすい環境です。特に都心への移動がスムーズであると評価されます。

周辺の生活利便施設が充実している

周辺に生活利便施設が豊富な駅近マンションは、資産価値が安定しやすくなります。日々使うスーパーマーケットやコンビニエンスストアが近いだけでなく、医療機関や公共施設が揃っていると生活の利便性が大きく向上するでしょう。子育て世帯にとっては、保育園や公園が近いことも評価されます。

駅周辺エリアに将来性がある

駅周辺に将来性があるエリアは、売れやすい駅近マンションの条件として重要です。再開発が進んでいる地域や、商業施設・公共施設の整備計画がある地域は、今後の利便性向上が期待できるため、資産価値の上昇も期待できるでしょう。エリアの発展が見込まれる立地のマンションは、買い手がつきやすく、売却がスムーズに進みやすくなります。

広さと間取りに需要がある

広さと間取りに需要がある駅近マンションは、買い手を見つけやすいでしょう。公益財団法人 東日本不動産流通機構の「年報マーケットウォッチ2024年・年度」から、首都圏における中古マンションの間取り別成約件数から需要のある広さと間取りを見ていきましょう。

種類 件数
ワンルーム 1,579
1DK・1LDK 6,989
2DK・2LDK 11,008
3DK・3LDK 17,796
4DK・4LDK 2,311
5DK・5LDK 53

3DK・3LDKのマンションの需要が高く、反対に4DK・4LDK以上の広さは需要が限られています。間取りは、駅からの距離など交通利便性の次に買い手から重視されているため、需要の高い間取りの駅近マンションは買い手がつきやすいでしょう。

駅近マンションの相場を調べる方法

駅近マンションの相場を調べる方法を紹介します
駅近マンションの相場を調べる方法を紹介します

マンションに限らず、不動産の売却では相場を調べることが重要です。需要の高い駅近マンションでも、相場に沿った価格でなければ売れません。最後に、駅近マンションの相場を調べる方法を以下にまとめました。

不動産情報ライブラリ

国土交通省が運営する「不動産情報ライブラリ」では、過去に実際おこなわれた不動産取引の価格が公開されており、誰でも無料で利用可能です。国がまとめた情報をもとに、過去のマンションの取引価格を確認できるため、客観的なデータから相場を把握できます。情報の信頼性が高く、相場を知るための出発点として利用しやすいでしょう。

レインズマーケットインフォメーション

レインズマーケットインフォメーション」は、不動産会社が利用するデータベースである「REINS」の情報を一般向けに公開したサービスです。実際に成約したマンションの成約事例が掲載されています。間取り・築年数・専有面積などの条件を指定して情報を絞り込むことが可能です。詳細に情報を絞り込めば、マンションの正確な相場を導き出すことができるでしょう。

不動産ポータルサイト

不動産ポータルサイトでは、現在の時点で売りに出されているマンションの売り出し価格を把握できます。駅名を指定して検索すれば、売りたいマンションの競合になる可能性がある物件の情報もわかります。現在の相場の状況を知れば、売却戦略を立てるヒントになるでしょう。

不動産会社の査定

駅近マンションの相場を正確に把握したい場合、不動産会社に査定を依頼しましょう。査定は無料で依頼できますが、各不動産会社によって価格の出し方が異なります。そのため、簡単に依頼できる机上査定で複数社に依頼し、査定額を比較すれば、正確な相場がわかるようになるでしょう。

さらに、不動産会社の担当者が実際に物件を確認して査定する訪問査定では、物件の状態も加味して、実勢価格に近い査定額を知ることができます。マンションの売却を具体的に検討する段階では、不動産会社に依頼して査定を実施しましょう。

まとめ

駅近マンションは一般的に需要が高く、売却しやすいと考えられています。しかし、駅に近いという強みだけでは必ず売れるわけではなく、売れない要因が重なると売却活動が長引くケースもあります。

駅近マンションが売れない場合は、必ず原因を把握したうえで対策をおこないましょう。信頼できる不動産会社と、駅に近い強みを活かした売却戦略を相談して構築すれば、売れない状況を改善できる可能性があるでしょう。

長谷川 賢努

執筆者

長谷川 賢努

AFP(日本FP協会認定)、宅地建物取引士

大学を卒業後、不動産会社に7年勤務、管理職を務めたが、ひとつの業界にとどまることなく、視野を拡げるため、生命保険会社に業界を超え転職。しかしながら、もっと多様な角度から金融商品を提案できるよう、再度転職を決意。今までの経験を活かし、生命保険代理業をおこなう不動産会社の企画室という部署の立ち上げに参画し、商品、セミナー、業務内容の改善を担う。現在は、個人の資産形成コンサルティング業務などもおこなっている。
株式会社クレア・ライフ・パートナーズ

ライフマネー研究所
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