20代で不動産投資を始めるメリットは?注意点とポイントをおさえて成功を目指そう!

本記事では、20代で不動産投資を始める際のメリットや注意点、準備すべきことを解説します。不動産投資をこれから始める20代の方は必見です。
記事の目次
不動産投資を20代で始めるメリットは?

20代で不動産投資を始めるにはどのようなメリットはあるのでしょうか。本章では、20代から不動産投資を始めるメリットを4つご紹介します。
ローンの返済が早いタイミングで終わりリターンが増える
20代で不動産投資を始めるメリットは、不動産投資ローンの返済が早いタイミングで終わり、その後のリターンが増える点です。例えば、22歳から不動産投資を始め、35年の不動産投資ローンを組んだ場合、完済年齢は57歳です。年齢的には、まだまだ現役で働いている世代です。給与収入を得ながら、家賃収入も得られている状態が長いほど、資産を大きく増やせる可能性が高まります。完済年齢は若いほどいいので、不動産投資ローンが早く完済できます。
不動産投資ローンを完済すると、その後は返済にかかる負担がなくなり、家賃収入はそのまま収益となります。これにより、家賃収入は自由に使えるため、老後の資金の確保や生活費に充てるなど選択肢が広がります。不動産投資ローン完済後の運用期間が長く取れるほど、家賃収入を多く受け取れます。総じて、不動産投資ローン完済が早く、家賃収入を長期間受け取れる点が、20代で不動産投資を始めるメリットです。
長期的な視点で資産形成できる
不動産投資の物件は高額ですが、年齢が若いと、30年を超える長期の不動産投資ローンを組んで投資物件を購入できるため、毎月の不動産投資ローンの返済金額を抑えられます。不動産投資ローンの支払いには、毎月の家賃収入を充てられるので、ローン返済の金額が低く設定されているほうが、家賃収入に対して利益が増える可能性があり、有利となります。
さらに、投資に使える時間が長くあるほど、長い期間家賃収入が得られるのでトータルの収益が増えます。そして将来、定年退職を迎える前に不動産投資ローンを完済でき、その後の生活のための資金準備が余裕をもって終えられるでしょう。20代の方が不動産投資を始めると、長期的な視点をもって資産形成に取り組むことが可能です。
団体信用生命保険(団信)に通りやすい
20代の方は、団体信用生命保険(以後、団信)に通りやすいという大きなメリットがあります。団信とは、契約者が死亡したり、高度障害になったりした場合、不動産投資ローンの残高を保険金で清算する制度です。万一の際、家族や共同所有者に負担を残すことがありません。団信の加入時には、加入者の年齢や健康状態などが審査されます。若い方は一般的に健康なので、保険会社から見るとリスクが低く、審査に通りやすい傾向にあります。
20代で不動産投資を始めると、団信に通りやすいメリットが活かせ、将来のリスクに備えながら安定した資産形成ができるでしょう。
不動産投資を20代で始める際の注意点

20代で不動産投資を始めるメリットはわかりましたが、早いほうがいいからといって、何も考えずに不動産投資を始めてしまうのは危険です。本章では、20代で不動産投資を始める際の注意点を解説します。
資金が少なく審査に通らない可能性がある
20代で不動産投資を始める場合、資金が少ないことから不動産投資ローンの審査に通らない可能性もあるため注意しましょう。不動産投資には多額の資金が必要となります。20代では、まだ貯蓄も少なく収入が不安定なケースも少なくありません。また、20代だと勤続年数が短く、信用履歴が不十分な点が、審査に影響を与える可能性もあります。さらに、まとまった自己資金を用意できない場合、金融機関や投資会社の審査基準を満たさず、借り入れが難しくなるケースがあります。
知識不足で不利になる可能性がある
20代で不動産投資を始める場合、知識不足が大きなリスクとなる可能性があります。不動産投資は複雑で、法律や税金、市場動向などの知識が必要です。しかし、20代の若い投資家は経験が浅く、不動産市場に関する知識が不十分な場合があります。
例えば、投資物件の価値や需要、将来の成長性を正確に評価するためには、市場のトレンドや地域の特性などの情報が必要になるでしょう。しかし、知識が不足していると、適切な判断ができず、投資先を誤ってしまうかもしれません。
また、法律や税金に関する知識が不十分な場合、不動産投資に関する法的なリスクを理解できない可能性があります。不動産取引にはさまざまな法的手続きや契約をともないますが、知識不足のまま進めると法的トラブルに巻き込まれるかもしれません。
さらに、不動産投資では、不動産にかかる税金や費用の計算も正確におこなわなければなりません。知識が不足していると、税金の節約やコストの最適化が難しくなるでしょう。
知識不足が不動産投資に与える影響は大きく、かえって投資のリスクを高めてしまう可能性があります。そのため、20代の方が不動産投資を始める場合は、しっかりとした知識や情報を身に付けておくことが重要です。
返済比率が高くなる傾向にある
20代で不動産投資を始めると、返済比率が高くなりがちになることも注意すべき点です。不動産投資は多額の資金を必要とし、一般的には不動産投資ローンを借り入れて、投資物件を購入します。しかし、20代の若い投資家はまだ収入が安定せず、返済比率が高くなりがちです。返済比率とは、収入に対する不動産投資ローンの返済額の割合を示すものです。一般的には20%~35%までが目安とされています。しかし、まだ収入が安定していない20代の場合、不動産投資ローンの返済額が収入の大部分を占めてしまうかもしれません。
返済比率が適切な水準を超えてしまうと、生活や将来の投資計画に影響を与える可能性があります。また、毎月の返済額が多額になると、生活の質や将来の計画に悪影響が生じるでしょう。その状態が長期間続くと、経済的なストレスや心理的負担が増加するかもしれません。20代で不動産投資を始める際には、返済比率に注意が必要です。
不動産投資を20代で始める前に準備しておきたいこと

20代の方が不動産投資を始める際には注意すべき点もありますが、さまざまなメリットもありました。ではそれらを踏まえて、本章では、20代で不動産投資を始める前に準備しておきたいことをまとめます。
投資の目的を明確にする
不動産投資を始める際には、投資の目的を明確にすることが重要です。不動産投資の目的は、資産形成や収益の増加、将来の安定した収入源の確保、または退職資金の積み立てなど、人によってさまざまでしょう。そして、個々の目的に応じて、適切な投資戦略や物件の選定は異なります。自身の目標や希望に合った投資活動を展開するには、投資の目的を明確にしておくことが必須です。
投資目的が明確だと、目標額や投資期間、リスク許容度などを明確に設定できるため、どのような物件・地域を選択すべきか、どのような融資条件を選ぶべきかを判断しやすくなります。また、無駄なリスクを取ることなく、目標達成に向けて着実に投資を進めることができるでしょう。さらに、投資目的に合ったリスク管理策もわかるので、投資活動を安定化させられます。投資を成功させるには戦略が重要ですが、計画を立てるためにも、投資の目的を明確にしておくことが重要です。
不動産投資の知識を身に付ける
まず重要なのは不動産投資の知識を身に付けることです。不動産投資は複雑なプロセスなので、成功するためには幅広い知識が必要です。不動産投資には、さまざまなリスクがともないます。同時に、不動産投資の成否には市場の動向や地域の特性、法律や税金など、多くの要素が影響を与えます。知識を身に付けておけば、失敗やリスクを最小限に抑えられるでしょう。
不動産投資の知識を身に付けるためには、さまざまな手段があります。まずは、書籍やオンラインセミナーなどを利用して、基本的な知識を身に付けましょう。不動産投資に関する情報は豊富に存在しているため、独学で基礎知識を獲得できます。また、専門家や経験豊富な投資家との交流も重要です。不動産会社やファイナンシャルプランナー、投資クラブなど、専門家や同じ志を持つ人々との対話や情報共有を通じて、実践的な知識やノウハウを得ることができます。また、実際に不動産投資をおこなう前には、見学や現地調査などをすることも有効です。
頭金を増やす
頭金を増やすことも大切です。頭金の割合が大きいほど、不動産投資ローンの負担を軽減し、投資のリスクを最小限に抑えられます。月々の不動産投資ローンの返済額が低く抑えられると、投資物件の収益を増やす余裕ができ、物件の選択肢も広がるでしょう。金融機関や投資会社は、頭金の割合が大きいと、いい条件で融資をおこなう傾向があります。そのため、より魅力的な物件を購入するためには、頭金を増やすことが重要です。
頭金を増やすには、副業や投資などを通じて収入を増やす方法があります。20代の方であれば、新しいことにチャレンジしたり、副業によって収入を増やせる伸びしろが大きいでしょう。無駄な出費を減らして節約したり、貯金を積極的におこなったりすることも重要です。さらに、将来の資産形成のために、不動産投資以外の投資商品や資産形成の手段を検討して、頭金を十分に用意しておきましょう。
社会的な信用力を上げておく
社会的な信用力を上げておくことも重要です。それは、融資を受けるための条件や金利を改善し、投資の成功につなげるためです。金融機関や投資会社は、信頼性の高い顧客に対して有利な条件で融資をおこなう傾向があります。そのため、社会的な信用力を上げておくことで、よりよい金利や融資条件を得ることができ、投資活動をスムーズに進められるでしょう。
信用力を上げるためには、信用情報の管理を徹底しましょう。クレジットカードを適切に利用したり、借り入れや返済を遅延せずにいると、信用力を高められます。さらに、安定した収入源を持ったり、正社員など安定した雇用形態を維持することも信用力を向上させるために重要です。定期的な収入源を持つと、返済能力や安定性が高まり、信用力を向上させられます。良好な信用力は融資条件の改善や投資の成功につながるため、積極的に信頼性を高める努力が重要です。
20代で始める不動産投資を成功させるためのポイント

20代の方が始める不動産投資は、投資にかける時間が長く取れるなどいくつかのメリットがありますが、長所を活かせなければせっかくのポテンシャルが無駄になってしまいます。では、不動産投資を成功させるにはどのような点に気を付ければよいのでしょうか。本章では、20代で始める不動産投資を成功させるためのポイントをお伝えします。
リスクを想定した十分な対策をする
20代の方が不動産投資を成功させるためには、あらかじめリスクを想定し、対策を講じておくことが不可欠です。不動産投資には市場の変化や空室リスク、修繕費の増加などいくつかのリスクが存在します。投資活動で起きる不測の事態やリスクを事前に把握し、それに備えることで、投資の安定性と成功を確保できるでしょう。
リスク管理は、リスクの種類や影響を正確に把握することが重要です。市場調査やリスク分析を通じて、投資物件や地域のリスク要因を把握し、リスク管理の基盤を築きましょう。また、想定されるリスクに対して、具体的な対策も検討しておきます。
例えば、適切な賃貸契約書を用意したり、修繕費用の増加に備えて定期的に積み立てをしておくなど。さらに、不動産投資の専門家やアドバイザーの協力も活用できるよう、つながりを作っておくと有効です。また、過去の事例を参考にし、リスク管理の成功例を学ぶ姿勢も必要になります。20代で不動産投資を始める際には、想定されるリスクに対する対策を強化しておくことが重要です。
信頼できる不動産会社を選ぶ
不動産投資の成功には、信用できる不動産会社を慎重に選ぶことも重要です。不動産会社は投資家の利益を最大化し、適切な物件の紹介や投資に関するアドバイスをおこなうことが期待されます。しかし、信頼性の低い不動産会社と安易に取引をおこなうと、投資物件の選定や価格交渉で不利になるかもしれません。そのため、信頼できる不動産会社を慎重に選ぶことが不可欠です。
信頼できる不動産会社を選ぶためには、実績と評判を確認しましょう。過去の取引実績や顧客の評価を調査すると、不動産会社の信頼性や実力を把握できます。また、国土交通省や都道府県の許認可や資格の有無も重要な指標です。信頼できる不動産会社は、適切な資格を持っており、法律や規制を遵守しています。さらに、専門性とサービスの質も重要な要素です。投資物件の選定や価格交渉において、専門知識や経験が豊富なスタッフがいる不動産会社を選べば、投資活動を効果的にサポートしてもらえます。また、顧客サポートやアフターサービスの充実度も重要です。信頼できる不動産会社は、顧客のニーズに迅速かつ丁寧に対応し、長期的な信頼関係を築けます。不動産投資を始める際には、慎重に信頼できる不動産会社を選ぶことが重要です。
不動産投資ローンを慎重に組む
不動産投資ローンを組む際は、将来の金利上昇や収益の変動などに備えて、慎重に組むことが重要です。不動産投資ローンは重要な資金調達手段ですが、慎重に組まなければ将来的なリスクを増大させる可能性があります。不動産投資は長期的な視野でおこなうことが一般的であり、不動産投資ローンの返済期間も長期間に及ぶため、慎重に検討しましょう。
不動産投資ローンを検討する際には、金利や返済条件を比較し、最適な条件のローンを選びましょう。複数の金融機関や不動産投資ローン商品を比較検討し、自身の収入や投資計画に合ったものを選ぶと、将来的な負担を軽減できます。また、不動産投資ローンの返済計画を事前に立てることも大切です。収益や家賃収入などのキャッシュフローを考慮し、返済能力を十分に見極めたうえで、不動産投資ローンの返済計画を立てると、将来的なリスクを最小限に抑えられます。さらに、不動産投資ローンの金利変動リスクに備え、返済能力に余裕を持たせる点も留意が必要です。慎重な不動産投資ローンの組み方を通じて、20代の方が不動産投資を成功させる一手としましょう。
20代で不動産投資するメリットや注意点に関するよくある質問
20代の方が不動産投資を始める際によくある疑問点をまとめました。
不動産投資を20代で始めるメリットは?
不動産投資を20代から始めるメリットは、不動産投資ローンの返済が早いタイミングで終わり、その後のリターンが増える点です。不動産投資ローン完済後の運用期間が長く取れるほど、不動産の家賃収入は多く受け取れるため、大きな利益を期待できるでしょう。また、長期的な視点で資産形成できる点も、20代で不動産投資を始めるメリットです。できるだけ早く始めて、投資に使える時間が長く確保できるほど有利になります。投資に割ける時間が長く取れない方は、長いローンをゆっくり返済していく計画を立てられませんが、20代で不動産投資を始めると、長期的な視点をもって資産形成に取り組むことが可能。さらに、若い方は一般的に健康なので、保険会社からのリスク評価が低くなり、団信に通りやすい点もメリットです。
不動産投資を20代で始める際の注意点は?
20代で不動産投資を始める際、注意すべき点もあります。まず、資金力が低く、不動産投資ローンの審査に通らない可能性も。不動産投資には多額の資金が必要となるため、20代の方はまだ貯蓄が少なく、収入が不安定な点が金融機関からの評価でマイナスになる可能性があります。また、不動産投資に対する知識不足が大きなリスクとなる可能性も考慮しましょう。不動産投資は複雑で、法律や税金、市場動向などの知識が必要です。
しかし、20代の若い投資家は経験が浅く、不動産市場に関する知識が不十分な場合があります。不動産投資を始めるなら、しっかりとした知識や情報を身に付けておくことが重要です。
また、20代で不動産投資を始める際は、返済比率が高くなりがちな点も注意しましょう。収入が安定せず、まだ高い収入を得られていない場合、不動産投資ローンの返済額が収入の大部分を占めてしまうかもしれません。返済比率が適切な水準を超えてしまうと、生活や将来の投資計画を圧迫する恐れがあります。適切な返済比率になるよう注意が必要です。
不動産投資を20代で始める前に準備しておきたいことは?
不動産投資を始める時には、投資の目的を明確にすることが重要です。不動産投資は目的によって、投資戦略や物件の選定は大きく異なります。自身の目標や希望に合った投資活動を展開するには、投資の目的を明確にしておくことが必須でしょう。
次に重要なのは、不動産投資の知識を身に付けることです。不動産投資は複雑なプロセスなので、成功するためには幅広い知識が必要です。知識を身に付けておけば、失敗やリスクを最小限に抑えられます。書籍やオンラインセミナーなどを利用して、基本的な不動産投資の知識を身に付けましょう。専門家や経験豊富な投資家との交流も重要です。
また、頭金を増やすことも大切で、頭金の割合が大きいほど、不動産投資ローンの負担を軽減し、投資のリスクを最小限に抑えられます。金融機関や投資会社は、頭金の割合が大きいほうが、よい条件で融資をおこなう傾向があるため、より魅力的な物件を購入するためには、頭金を増やすことが重要です。
最後に、社会的な信用力を上げておくことも重要になります。それは、融資を受けるための条件や金利を改善し、投資の成功につなげるためです。金融機関や投資会社は、信頼性の高い顧客に対して有利な条件で融資をおこなう傾向があります。そのため、社会的な信用力を上げておくことで、よりよい金利や融資条件を得ることができ、投資活動をスムーズに進められるでしょう。
20代で始める不動産投資を成功させるためのポイントは?
まず、あらかじめリスクを想定し対策を講じておくことが不可欠です。不動産投資には市場の変化や空室リスク、修繕費の増加などのリスクが存在します。事前に把握できるリスクには確実に対策を講じておくことが必須です。
また、信頼できる不動産会社を慎重に選ぶことも重要。不動産会社は不動産投資の成否を左右する要因の一つです。信頼性の低い不動産会社と安易に取引をおこなうと、不動産投資の成功から遠のいてしまうかもしれません。
他にも、不動産投資ローンを組む時は慎重に検討しなければ、将来的なリスクを増大させる要因になります。不動産投資ローンの返済期間も長期間に及ぶため、自身の収入や返済計画に合った、余力が持てる範囲でローンを組みましょう。
まとめ
本記事では、20代の方が不動産投資を始める際のメリットや注意点、準備すべきポイントを解説しました。不動産投資は綿密な計画と豊富な知識が必要です。コツコツと努力できる人が成功する投資です。この記事を読んで知識を集め、不動産投資の成功に役立ててください。

執筆者
長谷川賢努
AFP(日本FP協会認定)、宅地建物取引士
大学を卒業後、不動産会社に7年勤務、管理職を務めたが、ひとつの業界にとどまることなく、視野を拡げるため、生命保険会社に業界を超え転職。しかしながら、もっと多様な角度から金融商品を提案できるよう、再度転職を決意。今までの経験を活かし、生命保険代理業をおこなう不動産会社の企画室という部署の立ち上げに参画し、商品、セミナー、業務内容の改善を担う。現在は、個人の資産形成コンサルティング業務などもおこなっている。
株式会社クレア・ライフ・パートナーズ