テーマ:お隣さん

文鳥

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読者賞はノミネート掲載された優秀作品のなかから、もっとも読者から支持された作品に贈られます。

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 料理を試食し合って、いくつものタッパーに詰め終わる頃には、もう朝がきていた。
 私と夫と息子は、隣の家にサプライズを感づかれないように、玄関ではなく、息子の部屋の窓から、指のように並んで山下さんを見送った。
山下さんが隣の家のなかに消えたすぐあと、スーツケースを引いた奥さんが坂道を登って、家に向かうのが見えた。

文鳥

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