【実例】生垣とは?メリット・デメリットとおすすめの植物20種類を徹底解説
一方で、定期的なお手入れや費用など、事前に知っておきたいポイントもあります。本記事では生垣の基本的な特徴をはじめ、メリット、デメリット、おすすめの植物や作り方、費用相場まで詳しく解説します。生垣の設置を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
記事の目次
生垣とは?

生垣とは、樹木や低木を一定間隔で植え、住宅や敷地の境界を囲う垣根のことです。ブロック塀やフェンスの代わりとして設置されることも多く、目隠しや境界線としてだけでなく、住まいの景観を美しく演出する役割もあります。
使用される植物には、年間を通して葉を付ける常緑樹や、四季の移ろいを感じられる落葉樹などがあり、目的や好みに合わせて選ぶことが可能です。近年では、自然を取り入れた住まい作りや環境への配慮が注目されるなか、生垣を採用する住宅も増えています。
生垣のメリット

生垣には暮らしを快適にするさまざまなメリットがあります。ここでは、生垣を設置することで得られる代表的なメリットを紹介します。
目隠しできる
生垣は道路や隣家からの視線をやわらげ、プライバシーを確保するのに役立ちます。フェンスや塀のように完全に視界を遮るのではなく、植物ならではの自然な目隠し効果が期待できるため、圧迫感を抑えながら落ち着いた空間を作れます。
景観が向上する
植物の緑が加わることで、住まい全体がやさしく温かみのある印象になります。季節ごとに花や新緑、紅葉などを楽しめる植物を選べば、四季の移ろいを感じられる住環境を作ることも可能です。住宅の外観デザインとの相性もよく、街並みの景観向上にもつながるでしょう。
防音・防風になる
枝葉が密集した生垣は、風や音をやわらげる効果が期待できます。強風による砂ぼこりや落ち葉の侵入を軽減できるほか、道路からの騒音を緩和する役割も果たします。住宅地や交通量の多い道路沿いでは、快適な住環境作りに役立つでしょう。
防犯になる
適切に管理された生垣は、防犯対策としても便利です。敷地と道路の境界が明確になるほか、外部から侵入しにくい環境を作ることができます。また、道路から住宅が適度に見える状態を保つことで、不審者が身を隠しにくく、防犯対策としても機能します。さらに、生垣が適切に手入れされていれば、家の隅々まで気を配っている印象を与えられるため、狙われにくくなるでしょう。
地震に強く倒壊のリスクが低い
ブロック塀は地震時に倒壊するおそれがありますが、生垣は植物で構成されているため、そうしたリスクを抑えられます。万が一倒れた場合でも、大きな事故につながりにくい点はメリットの一つです。防災の観点からも、生垣への注目が高まっています。
生垣のデメリット

多くのメリットがある生垣ですが、設置する前に知っておきたいデメリットもあります。暮らし方や管理のしやすさも踏まえながら、自宅に適しているか検討しましょう。
費用がかかる
生垣を設置するには、苗木や支柱、土壌改良材などの資材費が必要です。また、樹木の種類や本数によっては初期費用が高くなることもあります。専門会社へ依頼する場合は施工費もかかるため、事前に見積もりを確認しておくと安心です。
お手入れが必要
植物は成長するため、定期的なせん定や水やり、施肥などのお手入れが欠かせません。管理を怠ると枝葉が伸びすぎて見た目が乱れるだけでなく、風通しが悪くなります。
害虫が発生する
植物にはアブラムシや毛虫、カイガラムシなどの害虫が発生する場合があります。被害を防ぐためには、定期的に葉や枝の状態を確認し、必要に応じて薬剤散布やせん定をおこなうことが大切です。害虫が付きにくい樹種を選ぶことも予防につながります。
カビが発生する
風通しが悪い状態が続くと、枝葉や土壌が湿気を帯び、カビや病気が発生する原因になります。適度にせん定をおこない、日当たりや風通しを確保することで対策できます。
近隣トラブルの原因になる
枝や葉が隣地へ伸びたり、落ち葉が近隣へ飛散したりすると、思わぬトラブルに発展するおそれがあります。植える位置や樹種を慎重に選び、定期的なお手入れをおこなうことで、近隣との良好な関係を維持しやすくなるでしょう。
生垣におすすめの植物
生垣に適した植物は数多くありますが、葉の付き方や成長の速さ、花や実の有無など、それぞれ特徴が異なります。ここでは、年間を通して葉を楽しめる常緑樹と、季節の変化を感じられる「落葉樹」に分けて、おすすめの植物を紹介します。
年間を通して葉を楽しめる常緑樹
常緑樹は一年を通して葉を付けるため、目隠しや防風、防犯などの効果を維持しやすいのが特徴です。葉が落ちにくいため管理しやすい樹種も多く、生垣として広く利用されています。
キンモクセイ

秋になると甘く上品な香りの花を咲かせる常緑樹です。目隠し効果が高く、香りも楽しめるため、生垣としても人気があります。
サザンカ

秋から冬にかけて花を咲かせる樹木です。寒さに強く、生育も比較的旺盛なため、庭木や生垣として幅広く利用されています。
クチナシ

初夏に白く美しい花と甘い香りを楽しめます。比較的コンパクトに育つため、小規模な庭にも取り入れやすい植物です。
ツバキ

冬から春にかけて華やかな花を咲かせる常緑樹です。和風・洋風どちらの住宅にもなじみやすく、品種も豊富です。
ジンチョウゲ

春先に香りのよい花を咲かせる低木です。成長が緩やかで高さを保ちやすく、こぢんまりとした生垣にも向いています。
アベリア

小さな花を長期間咲かせる丈夫な低木です。枝葉がよく茂るため、目隠しする目的にも適しています。
センリョウ

冬に鮮やかな赤い実を付ける縁起の良い植物です。高さは控えめで、庭のアクセントとしても人気があります。
ナンテン

赤い実と紅葉が美しく、「難を転ずる」という読みに通じるため、災いを遠ざけ福を呼ぶといわれています。縁起木として住宅にも多く植えられています。
レッドロビン

新芽が鮮やかな赤色になる人気の樹木です。葉色のコントラストが美しく、洋風住宅にもよく合います。
スギ

成長が早く、高さのある生垣を作りたい場合に適しています。ただし、大きく育つため、定期的なせん定が必要です。
シラカシ

葉が密に茂り、丈夫で育てやすい樹木です。目隠し効果が高く、公園や公共施設でもよく利用されています。
アラカシ

シラカシと同様に丈夫で病害虫にも強く、生垣として人気があります。成長が比較的早く、管理もしやすい樹種です。
イヌマキ

潮風にも強く、温暖な地域で多く利用されています。葉が密に茂るため、目隠しにも優れています。
イヌツゲ

細かな葉が美しく、刈り込みにも強い植物です。形を整えやすいため、美しい生垣を維持しやすいでしょう。
キャラボク

成長がゆるやかで樹形を整えやすい常緑樹です。和風庭園との相性が良く、落ち着いた雰囲気を演出できます。
シャリンバイ

春に白い花を咲かせ、秋には黒紫色の実を付けます。潮風や乾燥にも強く、丈夫で育てやすい植物です。
季節の変化を感じられる落葉樹
落葉樹は冬になると葉を落としますが、新緑や花、紅葉など四季の変化を楽しめるのが魅力です。季節感を取り入れたい方におすすめです。
ウツギ

初夏に白い花を咲かせる落葉低木です。丈夫で育てやすく、自然な雰囲気の庭作りに向いています。
レンギョウ

春になると鮮やかな黄色い花を一斉に咲かせます。成長が早く、春らしい明るい景観を楽しめます。
ドウダンツツジ

春には白い花、秋には鮮やかな紅葉を楽しめる人気の樹木です。四季を感じられる生垣を作りたい場合に適しています。
エニシダ

春から初夏に黄色い花をたくさん咲かせる低木です。乾燥にも比較的強く、庭を華やかに彩ってくれます。
生垣を自分で作る方法

植物の種類や植え方のポイントを押さえれば、生垣は自分で作ることも可能です。ここでは、生垣作りに必要なものと基本的な手順を紹介します。
用意するもの
| □ | 垣根・支柱など | □ | メジャー |
|---|---|---|---|
| □ | ひもまたはビニタイ | □ | 苗 |
| □ | 土・たい肥・肥料 | □ | シャベル・じょうろ |
| □ | 軍手 | □ | 水 |
生垣作りに必要なものは、ホームセンターなどで購入できるものが多いため、事前に準備しておけばDIYでも取り組みやすいでしょう。苗木や土などは、生垣の規模に合わせて必要な量を用意してください。
生垣を作る手順
- STEP 1場所と品種を決める
- STEP 2垣根や支柱を設置する
- STEP 3土の準備をする
- STEP 4苗の仮置きをする
- STEP 5苗を植え付ける
- STEP 6水を撒く
場所・品種を決める
まずは、生垣を設置する場所と植物の品種を決めます。日当たりや風通し、土壌環境を確認し、その場所に適した植物を選ぶことが大切です。また、将来的な樹木の大きさも考慮しておきましょう。
垣根や支柱を設置する
植え付け位置を決めたら、支柱や垣根を設置します。支柱を立てることで苗木が倒れにくくなり、生育も安定しやすくなります。
土の準備をする
植え穴を掘り、土にたい肥や肥料を混ぜて土壌を整えます。水はけが悪い場合は腐葉土などを加え、根が育ちやすい環境を作りましょう。
苗を仮置きする
実際に植える前に苗木を並べ、間隔や高さを確認します。一般的には30~60cm程度の間隔で植えることが多いですが、植物の種類によって適切な間隔は異なります。
苗を植え付ける
苗木を植え穴へ入れ、根鉢が崩れないよう注意しながら土を戻します。植え付け後は軽く土を押さえ、支柱へ固定しましょう。
水を撒く
植え付けが終わったら、根元まで十分に水を与えます。その後も、しばらくは土が乾きすぎないよう様子を見ながら管理すると、根付きやすくなります。
生垣のお手入れ方法

生垣を保つためには、定期的なお手入れが欠かせません。植物の健康を維持しながら、美しい樹形を保つための基本的な管理方法を紹介します。
水やり
植え付け直後は根が十分に張っていないため、土が乾いたらたっぷりと水を与えます。根付いた後は降雨だけで十分な場合もありますが、暑い夏場や乾燥しやすい時期は様子を見ながら水やりをおこないましょう。
病害虫のチェック
葉の変色や虫食い、枝の異常などがないか定期的に確認することが重要です。害虫や病気を早期に発見できれば、被害を最小限に抑えられます。
せん定
生垣は成長すると枝葉が伸びるため、定期的にせん定をおこないましょう。枝を整えることで見た目が美しくなるだけでなく、風通しや日当たりも改善され、病害虫の発生予防にも役立ちます。
生垣を取り入れる場合の費用相場

生垣を設置する費用は、自分で施工するか専門会社へ依頼するかによって大きく異なります。ここでは、それぞれの費用相場を紹介します。
自分で作成・お手入れする場合
DIYで生垣を作る場合は、苗木や資材などの購入費用が中心となります。
| 苗木 | 1,000 ~ 5,000円 /本 |
|---|---|
| 支柱・固定資材 | 2,000 ~ 10,000円程度 |
| 土・たい肥・肥料 | 3,000 ~ 10,000円程度 |
| 園芸用品 | 3,000 ~ 10,000円程度 |
植物の種類や本数によって費用は変動しますが、自分で施工すれば初期費用を抑えやすい点がメリットです。
専門会社に依頼する場合
専門会社へ依頼すると施工品質が安定し、植栽後の管理についても相談しやすくなります。
| 生垣の設置 | 5,000 ~ 15,000円 /m |
|---|---|
| せん定 | 5,000 ~ 20,000円 /m |
| 害虫対策・消毒 | 2,000 ~ 15,000円 /回 |
※樹種や高さ、施工条件、地域などによって費用は異なります。
初期費用はDIYより高くなる傾向がありますが、施工経験が豊富な専門会社へ依頼することで、美しい仕上がりが期待できます。また、定期的なメンテナンスを依頼すれば、お手入れの負担を軽減できるでしょう。
【実例】生垣がおしゃれな注文住宅を紹介
生垣は住まい全体の景観を引き立てる役割も果たします。ここでは、生垣を取り入れた注文住宅の実例を紹介します。庭や住宅との調和にも注目しながら、理想の住まい作りの参考にしてください。
自然豊かな景観に生垣が馴染む庭

リビングから続くウッドデッキの先には、開放感のある庭と生垣が広がっています。生垣が敷地の境界を自然に区切りながらも、周囲の豊かな景観に溶け込み、圧迫感のない心地よい空間を演出している実例です。
また、住宅は雄大な開聞岳を望めるように窓の配置や大きさが工夫されており、室内からも美しい景色を楽しめる設計です。生垣が自然と調和することで、庭と住まいが一体となった、開放感あふれる住空間を実現しています。
都会で自然に囲まれた暮らしを実現する生垣

都市部にありながら、生垣を取り入れることで自然を身近に感じられる住まいです。道路との境界を植物でやさしく仕切ることで、圧迫感を抑えながらプライバシーにも配慮した外構となっています。
白い漆喰調の外壁と木のバルコニーが調和した外観に、生垣の緑が彩りを添え、温かみのある印象を醸し出しています。自然素材を取り入れた住まい作りと生垣が調和し、景観にも配慮された実例です。
生垣に関するよくある質問

生垣を取り入れる際には、さまざまな疑問を持つ方も多いでしょう。ここでは、生垣に関するよくある質問を取り上げ、1つずつ回答しています。
生垣と垣根の違いとは?
垣根とは、住宅や敷地の境界を囲うもの全般を指す言葉です。一方、生垣は垣根の一種であり、樹木や低木などの植物を植えて作られたものを指します。ブロック塀やフェンスも垣根に含まれますが、生垣は自然の景観を楽しめる点が大きな特徴です。
生垣の魅力とは?
生垣の魅力は、目隠しや防風、防音、防犯などの機能性と、四季の変化を楽しめる景観性を兼ね備えているところです。植物ならではのやわらかな印象が住まい全体の雰囲気を引き立て、街並みにも自然に溶け込みます。
生垣を取り入れる時の注意点とは?
生垣は、定期的なせん定や水やりなどのお手入れが必要です。また、枝葉が隣地へ伸びたり、落ち葉が周囲へ飛散したりしないよう、日頃から適切な管理も欠かせません。植える場所や樹種を事前に検討し、成長後の大きさも考慮して計画しましょう。
生垣におすすめの植物は?
一年中葉を付ける常緑樹であれば、シラカシやレッドロビン、イヌツゲなどが人気です。一方、四季の変化を楽しみたい場合は、ドウダンツツジやレンギョウなどの落葉樹もおすすめです。目隠しや景観作りなど、目的に合わせて植物を選びましょう。
まとめ
生垣は目隠しや防風、防音、防犯など、暮らしを快適にするさまざまな役割を担うだけでなく、住まいの景観を美しく演出できるのが魅力です。使用する植物によって印象や管理方法が異なるため、目的やライフスタイルに合わせて選ぶことが大切です。
一方で、定期的なお手入れや初期費用が必要になるため、メリットとデメリットの両方を理解したうえで取り入れることが重要です。DIYで設置する方法もありますが、不安がある場合は専門会社へ相談するのもよいでしょう。本記事を参考に、ご自身の住まいや庭に合った生垣を取り入れ、四季の彩りを楽しめる快適な住環境作りに役立ててください。
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