トイプードルの性格は?初心者にも飼いやすい?注意点や毛色による特徴を解説!

そこで今回は、トイプードルを飼う前の入門編として、基本的な性格や飼育方法などをご紹介。トイプードルは比較的飼いやすい犬種ともいわれていますが、注意しておきたいポイントもいくつかあるので、詳しい飼い方について解説していきます。
記事の目次
トイプードルはどんな犬種?

トイプードルは、元々は大型犬とされる、スタンダードプードルを小型化した犬種です。かつては水鳥を狩猟する水猟犬や探知犬として活躍してきた歴史もあり、運動能力も知能も非常に高いのが特徴。諸説ありますが、フランスを中心に、近代ヨーロッパで愛玩犬としても飼育されるようになり、同世代あたりから小型化したトイプードルが誕生したとされています。20世紀になるとアメリカや日本にもトイプードルが流入し、テディベアカットが広まった2000年ごろから、国内でもじわじわとブームになりはじめました。
ちなみに一般社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)が毎年発表する、年間の「犬種別犬籍登録頭数調査」では、2008年~2023年までトイプードルが連続トップを獲得。頭がよく、さらに小柄で飼いやすい体格もあり、長年にわたってトイプードルが愛され続けています。
またスタンダードプードルやトイプードルの他、中型とされるミディアムやミニチュアなどの種類も存在。さらに正式な公認犬種ではないものの、タイニーやティーカップと呼ばれる、トイプードルより小さい種類もいます。
- 体長:25cm~28cm前後
- 体重:約2kg~3kg
- 毛色:アプリコット、レッド、ブラック、ブラウン、ホワイト、クリーム、シルバー(グレー)など
- 平均寿命:15歳前後
- 推奨散歩時間:1日あたり30分程度
トイプードルの性格と特徴
ここからはよくいわれている性格の特徴をご紹介していきます。
知能が高く、賢い
プードル全般に共通する性質として、学習能力の高さがあります。物覚えがよく理解力にも長けているため、しつけもしやすいのが特徴。素直な性格なので、飼主の教えも比較的すんなり受け入れてくれます。一方で、頭のよさがワガママな面につながることも。甘やかしすぎてしまうと、自分の要求を通すために吠える・飼主の指示を無視するなど、場合によってはずる賢い部分を見せるケースもあります。
明るい、活発
狩猟犬だった歴史もあり、体を動かすのを好む活発な傾向にあります。トイプードルのような小型犬だと、大人しいイメージがあるかもしれませんが、走り回ったり遊んだりするのが大好きです。好奇心も旺盛で積極的な性格といわれており、ドッグランやお散歩などにも、比較的前向きに行ってくれる犬種とされています。
人懐っこい、甘えん坊
とてもフレンドリーで人間にも懐きやすく、仲よくなりやすい犬種でもあります。体が小さい分、最初のうちは警戒する様子を見せることもありますが、どちらかといえば人慣れするのも早いといわれています。愛情表現が豊かでスキンシップも大好きなので、一緒に過ごす時間をどんどん作ってあげることで、信頼関係にもつながりやすいでしょう。
社交的
人懐っこいので、自分や家族以外にもすぐに心を開きやすく、さらには他の犬にも気さくに接する性格といわれています。誰とでも仲よくできる社交性があり、飼主に限らず、上手に友好関係を築ける犬種でもあります。
トイプードルは毛色によって性格が違う?

動物は毛色の違いでも性格に多少の違いがあるとされています。ここでは毛色の違いによる性格の傾向をご紹介していきます。もちろん犬も人間と同じように、性格はみんなそれぞれ違うので、あくまで一つの傾向としてご覧ください。
アプリコット、レッド

黄土色っぽいのがアプリコット、赤茶色っぽいのがレッドとされており、日本ではスタンダードなカラーといわれています。トイプードルのなかでも、やんちゃな性格になりやすいのが特徴。元々トイプードルは活発な傾向にありますが、特にパワフルでハツラツとした子が多いといわれています。またトイプードルらしく、元気で人懐っこい一方で、飼主には少しワガママになりやすい一面もあります。
ブラック

トイプードルのなかでも、遺伝子が強く、さまざまな能力にも優れているのがブラックです。トイプードルは全般的に賢いですが、ブラックは特に頭がよく、穏やかな性格になりやすいといわれています。また運動が好きでアクティブな一面もありますが、他のカラーに比べて落ち着きがあり、若干人見知りな傾向があるのも特徴です。
ブラウン

甘えん坊なトイプードルのなかでは、比較的自立心が強いとされており、マイペースな性格といわれています。どこかつかみどころがない印象で、他のカラーに比べると変わり者にも見えますが、さほど気性の荒さはありません。明るく愛情深いトイプードルにしては、気分屋さんになりやすいのがブラウンとされています。
ホワイト、クリーム

素直で愛情表現もわかりやすいのがホワイトで、トイプードルのなかでも特に従順な性格とされています。上品で気が強い一面もありますが、基本的には誰にでもフレンドリーで、飼主にもベッタリ甘えるのが大好きです。なおクリームになると、少しマイペースな部分が強くなりやすく、前述のブラウンのような気分屋な一面を見せるケースもあります。
シルバー(グレー)

シルバー(グレー)の場合は、大人しくて控えめ、もしくは甘えん坊で温厚な性格のいずれかに分かれるといわれています。どちらにしても、確かな信頼関係ができれば非常に従順で、きちんと心を開いて飼主を尊重してくれる傾向にあります。
トイプードルは飼いやすい犬種?

前述にもあるように、カラーごとに若干の性格の違いはあるものの、基本的には賢くて飼主のことも慕ってくれやすい犬種です。毛が伸びるスピードは速いですが、抜け毛が少なく匂いも強くないため、初心者でも比較的飼いやすいといわれています。また記憶力が高くしつけもしやすいため、お世話にも困りにくく、一緒に過ごしやすいペットといえるでしょう。ちなみにはじめてでも飼いやすい犬種は、以下の記事でも詳しくご紹介しているので、ぜひあわせてチェックしてみてください。
トイプードルを飼うにあたって知っておくべきこと
ここからはトイプードルを飼うに際に知っておくべきことを解説していきます。愛犬の健康に関わることもあるので、そんなはずじゃなかった、とならないよう確認しておきましょう。
運動量は多め
そもそも狩猟犬としてのアクティブな一面があり、運動が大好きです。お散歩も1日に少なくとも15分~30分は時間を確保するのがベスト。また体が小さいので、室内遊びはしやすいため、体を動かしやすいおもちゃや知育玩具などを充実させてあげるのもよいでしょう。運動量が少ないとストレスにもなりかねないため、定期的に広いドッグランへ遊びに行くなど、思いっきり体が動かせる時間を作ってあげるのがおすすめ。芸を覚えるのも楽しめる犬種なので、運動がてら、スピンやゴロンなどを教えてあげるのもいいかもしれません。
予想以上に大きくなることがある
トイプードルは、犬種の根源としては大型犬(スタンダードプードル)なので、かつての先祖の特徴が出て体格が大きくなるケースも。できれば親犬のサイズを確認して、成犬になるとどれくらいのサイズになるのか見ておくと安心ですが、隔世遺伝で大型になる可能性もあります。また小型犬とはいえ、元気で活発な性格なので、サイズ感に関係なくある程度の飼育スペースはあったほうが無難。なるべく余裕を持って飼えるように、あらかじめ十分な場所を確保しておくのがおすすめです。
体温調節は苦手
ワンちゃんのなかには、皮膚を守るアンダーコート(下毛)が生えた二重被毛の犬種もいますが、トイプードルは毛量の少ないシングルコートです。被毛が単層構造のため、体温調整があまり得意ではなく、暑さ・寒さには弱い一面があります。温度管理が欠かせないので、しっかりと空調設備の整った部屋で飼育する必要があります。また暑い夏の散歩も、明け方や夕方などの涼しい時間にする・ひんやりするクールウェアを使うなど、体調を崩さないための対策をするようにしましょう。冬場は、暖房・厚手の服や寝る時の毛布などの準備も大切です。
長時間の留守番が苦手
トイプードルは甘えん坊な性格もあり、あまり長い時間を単独で過ごすのは得意でない傾向にあります。飼主と離れている時間が多いと、ストレスに感じてしまいやすい一面もありますが、何かあった時のためにもひとりになる練習をしておくことも大事。なおワンちゃんになるべく安全に留守番をしてもらうためのポイントは、以下の記事でも詳しくご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
手入れが大変
トイプードルは抜け毛が少ない反面、被毛が伸びやすい性質もあり、こまめなお手入れが欠かせません。放っておくと毛がどんどん長くなるうえに、くせ毛なので絡まりやすく、毛玉が溜まってしまうことも。毛玉になると皮膚も汚れやすくなってしまうので、毎日ブラッシングして清潔に保つことも大切です。また月に1回程度はトリミングをして、伸びた毛をカットできるのがベスト。トイプードルを飼う際には、こうしたケアやトリミング費用が必要になることも、きちんと頭に入れて準備しておきましょう。
トイプードルの飼い方

ここからは実際の飼い方について紹介していきます。
必要なもの、準備
まずはトイプードルをお迎えするために、ワンちゃんが安心して快適に過ごせる環境を整える必要があります。トイプードルの飼育用品として、事前に用意しておきたいアイテムをリストアップしていきます。
- サークル、またはケージ
- トイレトレー、ペットシート
- 給水器、食器
- ベッド
- キャリーケース
- ブラシ(スリッカー、またはコーム)
- 首輪やハーネス、リード
- ペットフード、おやつ
- おもちゃ
- ケア用品(歯みがきセット、爪切り、シャンプー・リンス、耳掃除用のクリーナーなど)
室内で放し飼いを検討していても、ワンちゃんのテリトリーを確保するためにもサークルやケージは必ず用意しましょう。大きさはトイレとベッドのスペースも考慮して、最低でも幅90cmは確保しておくのが好ましいです。
なおワンちゃんと一緒に生活するための部屋づくり方法は、以下の記事で詳しく解説しているので、こちらをチェックしてみてください。
しつけ
ワンちゃんにとっても、飼主にとっても心地よく暮らせる毎日にするためには、しっかりとしたしつけも重要です。特に最初のうちは新しい生活環境に慣れてもらったり、自分の居住スペースを覚えてもらったり、基本的なことから徐々にしつけをしていきましょう。また新たな生活に順応してもらいつつ、トイレトレーニングや自分の名前・指示の言葉などの学習をしたり、一緒に遊んだりして少しずつ信頼関係を築くことも大切です。詳しいしつけ方法は、以下の記事でご紹介しているので、あわせて参考にしてみてください。
日々のケア
ワンちゃんのお世話としては、日々の食事やお散歩などのイメージが強いかもしれませんが、それだけではありません。トイプードルに限らず、ワンちゃんをお迎えした時には、毎年の狂犬病・ワクチンの予防接種やノミ・ダニ・フィラリア対策の投薬が必要です。こうした定期的な検診に加えて、もちろん自宅での健康管理や衛生維持も不可欠。毎日の歯みがきやブラッシング、月1回のシャンプー・トリミング・爪切りなど、こまめなお手入れも忘れずにするようにしましょう。
フードやおやつの選び方
ワンちゃん全般にいえることですが、まず毎日のフードは、年齢に応じて変えていく必要があります。はじめの子犬期間(生後12カ月頃まで)は、ブリーダーやペットショップなどで食べ慣れているフードにするのがベスト。そこから成長に合わせて、少しずつ成犬向けのフードも混ぜながら、徐々に切り替えるようにしましょう。ちなみに成犬用のフードは、ドライタイプの総合栄養食がおすすめ。各犬種の体質に合わせて、栄養バランスを考えた専用のペットフードも出ているので、トイプードル用に市販されている種類を選ぶのが無難です。
なおトイプードル用のフードでは、良質なたんぱく質(鶏ささみ・馬肉・魚など)・オメガ3脂肪酸・消化成分(乳酸菌など)・無添加といったポイントを重視するとよいでしょう。またおやつも栄養源や健康管理に深く関わるものなので、お肉や魚を乾燥させたジャーキー・スティック・チップ、歯石ケアもできるガムなどを選ぶと健やかな体づくりにもつながります。
かかる費用
トイプードルを飼うのにかかるコストとして、少なくとも生体価格・初期費用・月々のケア費用の3点を押さえておく必要があります。では大まかな目安として、それぞれどの程度の金額になるのか、以下から簡単に整理してみましょう。
- 生体価格:30万円~70万円前後(ペットショップの場合)
- 初期費用(登録料・ワクチン接種・飼育グッズなど):約2万5,800円~13万4,000円
- 月々のケア費用:2万9,000円前後
生体価格は、提供元やお迎えする年齢など、さまざまな要素次第で大きく異なります。また初期費用に関しても、準備する飼育グッズによって変わってきます。ちなみに飼育グッズを除いた、犬の登録料やワクチン接種代などで考えると、9,300円~1万8,000円前後になるのが一般的。またお迎えしたあとも、もちろんフード代・消耗品費・トリミング代など、毎月さまざまなコストがかかります。こうした月々のケア費用も、必ず上記に当てはまるとは限りませんが、大体のイメージとして参考にしてみてください。さらに詳しい内訳は、以下の記事で解説しているので、ぜひチェックしてみましょう。
トイプードルがかかりやすい病気と必要なケア

犬種によっては骨格や体質によりかかりやすい病気、なりやすい怪我があります。どんな傾向があるのか事前に知っておくことでケアや予防をしましょう。
外耳炎
トイプードルは、毛が伸びやすいうえに垂れ耳の犬種です。耳の中が蒸れたり汚れたりしやすいので、外耳炎を引き起こしやすい一面も。外耳炎は耳の中が炎症になる病気で、かゆがったり皮膚が荒れたりする症状が出ます。不自然に耳を気にする姿が見られる時には、動物病院を受診するのが無難です。
なお予防策としては、定期的に耳の様子をチェックして、汚れがあればやわらかいシートやコットンで拭き取るなどのケアが効果的。ただし過剰な耳掃除は、肌を傷つける原因になりかねないため、あくまでやさしく汚れを取るように注意しましょう。
流涙症(りゅうるいしょう)
トイプードルは、先天的に涙が目に溜まりやすい体質の子が多くいます。常に涙目になってしまう症状を流涙症といい、目の周りで炎症を起こしたり変色したりするケースも見られます。こうした涙やけは、生まれつきの症状なので予防するのは難しいですが、こまめにやさしく拭き取るなどのケアをしてあげるのがベストです。ただ場合によっては、結膜炎などの目の病気になっている可能性もあるため、あまりにひどい症状が出ている際には動物病院で診てもらうようにしましょう。
白内障
白内障は、瞳が濁って視界が悪くなる病気です。特にトイプードルは、遺伝的に白内障になりやすい性質もあります。目をショボショボとさせることが増えたり、瞳の色に異変があったりする時には白内障の可能性もあるので、動物病院を受診するのがおすすめ。また年に1回は病院での定期健診を受けるなど、日頃から健康チェックをしておくことも大切です。
脱臼や骨折
トイプードルは、活発に動き回る犬種ですが、決して足腰や関節は強くありません。かなり華奢な体格なので、ちょっとした衝撃で骨がずれて脱臼したり骨折したりしやすい犬種です。高い段差や階段の上り下りはさせないようにして、部屋の床にも滑りづらいジョイントマットやカーペットを敷くなど、足の負担をやわらげる対策をしておきましょう。また歩き方がおかしいなど、少しでも異変が見られる時には、動物病院で診てもらいましょう。
トイプードルを飼うための物件探しのポイント

トイプードルとの心地よい毎日を叶えるには、飼育環境の大前提となる、物件選びも重要。特に賃貸の場合、あくまで部屋を借りる立場となるので、入居者側の自由にはできない部分もあります。トイプードルを飼いたい時には、次のようなポイントにも注意して物件を探すようにしましょう。
ペット可(相談可)の物件を探す
基本的に、犬を含めた動物を飼いたい場合には、ペット可(相談可)の物件を選ぶ必要があります。仮に許可なくペットを飼育しているのが発覚してしまうと、ルール違反として、強制退去や損害賠償などの事態に発展するリスクも。必ずペット可の物件を探すのはもちろん、入居にあたっては物件の管理会社や大家さんに、あらかじめどのような動物を飼うのか相談しておきましょう。
ペット不可物件でペットを飼ってバレた際のリスクについては、以下の記事で詳しく解説しています。
飼育する部屋にエアコンが付いている
前述にもあるように、トイプードルは毛が少ない犬種で、暑さにも寒さにも強くありません。気温の変化によって体調を崩してしまう危険もあるので、一定の室温が維持できる、空調完備の部屋を選ぶようにしましょう。ちなみにトイプードルにとっての適温は、大体20度前後といわれているので、夏や冬にはエアコン・布団や洋服で調整するようにしましょう。
近隣に動物病院がある
トイプードルを含むワンちゃんは、予防接種など定期的に受診する機会もあるので、自宅の近くに動物病院があると便利です。もし何かのケガや病気の時にも、近所に動物病院があれば安心でしょう。物件を探す際には、付近に動物病院がある立地も重視して選ぶのがおすすめです。
まとめ
トイプードルは、一人暮らしの間取りなどでも飼いやすい小型犬で、お世話もしやすいことから高い人気を集めています。ワンちゃんのなかでも、特に懐きやすく愛情もしっかりと示してくれるので、きっと癒しの存在になってくれるはず。もちろん信頼関係は築くためには、飼主側も、きちんと真心を込めてお世話することが大切です。ぜひ今回ご紹介した飼い方の注意点やケア方法なども参考に、かわいいトイプードルとの楽しい毎日を叶えましょう。
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