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猫のお留守番は何日までOK?長時間お留守番させるときに注意すべきこと

猫はお留守番が得意?

猫は自由で気ままなイメージが強く、単独行動を好む動物です。また、猫は犬のようにお散歩をさせる必要などもなく、基本的に室内で過ごします。場所が変わることや環境の変化に弱く、また一日のうちで寝ている時間も多いことから、猫は長時間の留守番が得意なペットだとされています。仕事などで家を空ける時間が多い方にとって、猫は飼いやすいペットといえそうです。

今回はアンケートをおこない、愛猫に留守番させられる時間や留守時に気を付けていることなどを聞いてみました。
これから猫を飼おうと思っている方は、ぜひ参考にしてください。

猫のお留守番についてのアンケート

猫にお留守番させる場合、最大何時間まで?

猫を飼っている・または飼っていたことがある方に猫にお留守番させられる時間を聞いてみたところ、このような結果となりました。

3時間以上6時間未満が一番多く、次に6時間以上9時間未満と続きます。仕事に行く間や休日のお出かけの時間帯にお留守番をさせるケースが多いようです。

猫は何日くらいお留守番できる?

アンケート結果にも出ているように、実際には半日など長時間のお留守番をさせることに抵抗はあると思いますが、猫にお留守番させられるのは、だいたい2日までといわれています。そうはいっても、お部屋の環境や住んでいる地域、季節によって留守番できる時間は変わってきます。

たとえば暑い夏場や寒い冬場、住んでいる地域の気温環境などに合わせて、きちんと部屋の温度を管理してあげなくてはいけません。安心してお留守番できる環境が整っていない場合も、猫にとってはストレスになってしまう場合があります。
また、成猫であれば長時間のお留守番も可能になりますが、生後間もない場合はもちろん、離乳しておらず世話が必要な仔猫を長時間お留守番させることは避けましょう。

猫をお留守番させるときに気を付けたいポイント

猫にお留守番させる際には、以下のようなポイントに注意しましょう。

ケージを用意する

猫は好奇心が旺盛なため、誤飲や誤食、ケガなどに注意しなくてはなりません。また、狭いところを好みパーソナルスペースがあることで安心できることから、猫に留守番させる際には、ケージを用意してあげるとよいでしょう。猫は空間全体を使って上下に移動することが多いので、中で運動できるくらいの段差のある大きめのケージがおすすめです。

    みんなの声
  • 室内に放し飼いにしていたら人用のお菓子を食べていたことがあったのでケージの中に入れています。(30代/男性)
  • 各自のケージに入ってもらっています。留守中にコードを噛んでしまったり、ゴミを食べてしまったら一大事だからです。(30代/女性)
  • 十分な水とエサを入れたケージに入れて、猫にはそれで辛抱してもらう。(70代/男性)

水をたっぷり用意する

ケージに取り付けられる給水器。普段から使うようにしておくと安心です

猫に限らず、命あるものにとって水は生きていく上で必要不可欠なものです。猫にお留守番させるときには、水を切らさないよう工夫しましょう。
その際、1カ所だけに水飲み器を置くのではなく、複数の涼しい場所に分散させておくようにしましょう。もし猫が倒したりこぼしたりしたとき、予備の水があるようにしておくことが大切です。特に夏場は体外に出ていく水分量が増えるので、注意が必要になります。

さまざまな種類の猫用自動給水器が市販されているので、それらを活用するのも手です。留守番時にいきなり使うのではなく、猫用自動給水器が実際にどのように作動するのか、不具合を起こさず正常に給水してくれるのか、普段から使って動作を確認しておくようにしておきましょう。ケージに付けるノズルタイプの給水器の場合は、事前に飲み方をレクチャーすることも必要です。

    みんなの声
  • 水を新鮮なものにしておく。(40代/男性)
  • 水はこぼしたり、容器をひっくり返しても大丈夫な位置に設置し、予備で数カ所置いておきます。(50代/女性)
  • 窓の閉め忘れと、水の補充だけは気をつけています。(50代/女性)

フードを準備する

水だけでなく、フードも十分に用意しておくことが大切です。猫にお留守番させている間のフードは、普段から食べさせているものを大き目の器に多めの量を入れておくというのが一般的です。ただし猫によっては、一度にたくさん食べてしまうことがあります。
このような問題を解決するアイテムとして、タイマーを設定して時間がきたら自動で餌やりをしてくれる自動給餌器や、スマートフォンから遠隔操作できる給餌器なども市販されています。自動給餌器も自動給水器と同様に、事前に使って動作などを確認しておきましょう。

自動給水器や自動給餌器は、電池タイプや充電式のものであれば電池の消耗をチェックすること。また電源式の場合は万が一の停電に備えて、別の場所にも水やフードを用意しておくと安心です。

    みんなの声
  • キャットフードを猫用フードボウルに入れておく。(20代/女性)
  • カメラ付きの自動給餌器を使っている。(30代/女性)
  • タイマー付き給餌機を用意する。(50代/男性)
  • 出る前にウェットフードを与えて水分補給(プラスのドライフードと水は別に設置)。(50代/女性)

部屋を片付ける

猫にお留守番させるときは、お部屋をきちんと片付けて、危険をなくすことが大切です。例えば、ゴミ箱を倒して異物を誤飲する、生ゴミを誤食してしまう、また猫が取り出しやすい場所に食材を置いておくことでも誤飲・誤食を誘発してしまう危険があります。ゴミはこまめに処分し、食材は簡単に開けられない扉のある収納にしまっておきましょう。また、猫が登って倒す恐れのあるもの、重いものやガラスなど割れやすいものもあらかじめ片付けておくことでケガを防ぐことができます。

    みんなの声
  • かじったら困るビニール袋などを全て隠す。(50代/女性)
  • ガスコンロのロック。(50代/女性)
  • 大切な小物類は引き出しなどに入れておく。(60代/女性)

清潔なトイレを用意しておく

猫には常に身の周りを清潔に保つ習性があります。これはにおいによって狩りに支障が出ないようにするための本能的な行動ですが、室内で飼っている猫も同じで、基本的にきれい好きな性格です。そのため、留守にするときはトイレを掃除して、清潔な状態にしておきましょう。
トイレが汚れていると、本来は排せつする場所でないところで、粗相をしてしまう場合があります。また、猫のなかには排せつを我慢して、膀胱炎などの病気になるケースもあるので注意が必要です。長時間不在にする場合は、複数のトイレを置いておくとよいでしょう。

    みんなの声
  • 長い時間出かけるときは必ずトイレがきれいか確認してから出かける。(30代/女性)
  • 出かける前にしっかりご飯をあげて、トイレを綺麗にしていきます。(40代/男性)
  • トイレが汚れてストレスにならないよう数台用意する。(40代/女性)

部屋の温度調整をする

猫は寒がりで暑がりです。とくに寒さに弱いイメージがありますが、犬と同様に汗腺が少なくあまり発汗せず体温調節が苦手なため、暑さ対策も必要です。
猫が快適に過ごせる室温は、一般的に20~28度といわれています。エアコンを付けて、部屋の温度調整をし、留守番時に身体への負担がなく過ごせる室温を保つようにしましょう。外出先でもスマートフォンで操作ができたり、ペット向きの室温に合わせられる「ペットモード」付きのエアコンも販売されているので、自分とペットの暮らしにあったものを選ぶとよさそうですね。

気を付けたいのは電気コードです。暖房器具など電源式のものは、感電や誤飲につながりやすいので、猫がお留守番中に齧らないように注意が必要です。

    みんなの声
  • 夏はエアコンをつけて外出します。外出時間に合わせてタイマーにしています。(20代/女性)
  • クールマットを敷いています。(30代/女性)
  • 夏は必ずエアコンをつけて、冬はホットカーペットをつけておく。(40代/女性)
  • エアコンで部屋の温度を一定に保つ。(50代/男性)

ドアや窓の戸締りをする

猫にお留守番をしてもらって家を空ける際には、玄関や窓、ベランダに出る掃き出し窓などしっかり戸締りをしましょう。
猫は身体が柔らかいため、頭の大きさくらいの隙間でも出入りすることができます。開口部が比較的少ないマンションなどで締め忘れはしにくいと思いますが、一戸建てなどでは思わぬ抜け穴があることも考えられ、脱走してしまわないように十分な注意が必要です。

    みんなの声
  • 戸締まりの確認などをしっかりします。歳取ってからは減りましたが、脱走癖がある子なのでかなり気を使っています。(30代/男性)
  • 家の中で好きなように移動できるようにしておく。外に出ないように戸締りはしっかりする。(30代/女性)
  • 外に出ないように鍵はすべてチェックします。(40代/女性)
  • お風呂の湯を抜く。窓は必ずしめる。(40代/女性)

出入りできる部屋を限定しておく

ケージに入れなくても大丈夫な猫にお留守番をしてもらう場合は、部屋のなかを自由に移動できたり、窓の外を眺めたりして過ごせると、ストレスにつながりにくいのでおすすめです。キッチンなど猫に入らせたくない場所には柵(フェンス)などを付けて、自由に移動できる範囲を制限するといいでしょう。

    みんなの声
  • 家の中を見回りたがる猫なので全室開放。(20代/女性)
  • ゴミ箱など触って欲しくない物を集めて一つの部屋に入れて、それ以外を解放する。(40代/女性)
  • キッチンへ入らないようにドアを閉めガムテープも貼り侵入できないようにする。(50代/女性)

ペットカメラを設定しておく

ペットカメラは、部屋のなかで猫がどのようにして過ごしているかを、外出先など離れた場所にいる飼い主が見ることができます。スマートフォンにアプリをダウンロードし、設定しておくことで遠隔から猫の様子が観察できる仕組みです。

スマートフォンを操作してカメラのアングルを変えられるタイプや、360度の全方位を映し出すもの、給餌器と一体型になっているものや飼い主の声を送信できるものなどなど、さまざまな機能を持つ多くの種類のペットカメラが市販されています。猫にお留守番してもらうときには、ペットカメラをセットしておくといつでも部屋の中を確認することができるので、安心でしょう。

    みんなの声
  • 室内温度計とカメラの設置(30代/男性)
  • 見守りカメラ(時間でえさがでるやつ)で様子をみる。(30代/女性)
  • スマホでいつでも猫の様子を見られるようにしておく。(30代/女性)

猫にお留守番をお願いするためにすべきこと

この章では、猫だけでお留守番できるようにするために必要なことを解説します。

徐々に慣らす

猫にいきなりお留守番させるのは、飼い主にとっても不安でしょう。猫にとっても急に長時間の留守番させられることには不安があり、ストレスになりかねません。はじめは数分、そして1時間~数時間から徐々に飼い主がいなくなる時間を増やしてお留守番に慣れさせていくことが大切です。
猫の様子がすぐ観察できるよう、先ほどご紹介したペットカメラなどを設置しておくと、実際にお留守番ができているのかどうかがわかります。

お留守番に飽きない工夫をする

戸締りに気を付けつつ、外の様子が見られるスポットを作ってあげるとよいですね

猫は窓の外の道を歩く人たちや、お散歩中の犬など動きがあるものを眺めるのが大好きです。そのため、外の様子が見られるスポットを作ってあげると、飽きることなく過ごせます。また、猫は上下に移動する運動を好むので、キャットウォークやキャットタワーなど立体的に動けるアイテムを設けるとよいでしょう。そうすれば、よりストレスの少ない状態でお留守番してくれるはずです。

また、外出先から帰ってきたら、留守にしていた分まで多めにスキンシップを取ってあげましょう。いつもと違う少し特別なおやつなどをお土産にすると、飼い主が帰ってくることを心待ちにしながらお留守番してくれるようになります。

どうしても長期間家を空けなければいけない際は?

長期間家を空ける場合は、以下のような方法を試しましょう。

知人や親戚にお世話を頼む

猫は犬と違って、お散歩の必要がありません。そのため、友人や知人、親戚などにお世話を頼んでみるのもいいでしょう。家に来てもらってフードや水を補充してもらえれば、そこまで手間は掛かりません。家に来てもらう場合も預ける場合も、事前に一定時間を一緒に過ごして安心感を与えることが大事です。

ペットホテルに預ける

長期間家を空ける場合、ペットホテルの利用も一つの方法です。最近では広いスペースの個室を用意しているペットホテルも増えてきましたが、ペットホテルでは安全のために、ケージに入れて管理することが少なくありません。ケージに慣れていない猫にとっては、大きなストレスになる場合がありますので注意してください。

キャットシッターを利用する

家を留守にしているあいだ、資格を持ったキャットシッターに猫のお世話を依頼するのもいいでしょう。都市圏では広がってきていますが、キャットシッターのサービスがある地域は限られています。自分の住んでいる地域でキャットシッターのサービスを受けられるのかどうか、事前に調べておきましょう。

これから猫の飼育を検討している方へ

猫と生活ができるのか見直す

猫は単独行動を好み、長い時間でもお留守番してくれやすいペットだといわれています。しかし、それぞれの個体差があり、猫の性格によっては留守にしがちな方が飼うのは難しい場合もあるでしょう。よく家を空けがちだけれど猫を飼いたいと思っている方は、実際に飼ったときの状況をシミュレーションしてみてください。

猫が部屋で快適に過ごすために何が必要で実現できそうかを考えます。例えばキャットタワーから天井近くを歩くキャットウォークを連結して、飽きないような空間にする。あるいは、外をぼんやり眺めたり、日光浴したりして過せる窓際のコーナーを設けるなど、猫の習性を把握したうえで、どういう動きをして何をして過ごすのか想像しながら、環境づくりや工夫をしましょう。

猫が飼える物件かどうか確認する

猫が飼いたいと思ったら、現在住んでいる物件で猫が飼えるのか、賃貸借契約書や重要事項説明書、マンションの管理規約などを確認しましょう。ペットの飼育が不可の物件であれば、黙って飼うと契約違反による損害賠償請求や強制退去などに繋がる可能性が高いです。
なお、ペット不可物件でも、管理会社や物件のオーナー(貸主)に交渉することで許可を得られる可能性はあります。

現在住んでいる物件で猫が飼えない場合は、ペットを飼育できるペット可(相談可)物件やペット共生型マンションを探しましょう。ただし、ペットの飼育が可能な物件には契約する際の細則が多かったり、賃貸物件の場合には家賃や敷金、礼金などが高めに設定されていたりするケースもあります。条件を十分に確認し、納得のうえで契約手続きに進めることが大切です。

猫との暮らしを考えた間取りを選ぶ

猫は室内で飼育することが推奨されています。自由に外出させてしまうと伝染病に感染したり妊娠したり、交通事故に遭ったりする可能性があるので、完全室内飼いがおすすめです。
ただし、室内でずっと過ごしていると、ストレスがたまることがあるでしょう。そのため、たくさん動き回れる広さや間取りであること、キャットタワーなど上下運動しやすい高さがあること、日当たりが良くて外がよく見えることなど、猫が暮らしやすい室内環境を備えた間取りを選ぶのがポイントです。

まとめ

この記事では、猫に長時間お留守番させるときに注意するポイントを紹介してきました。猫にお留守番させる場合、成猫であれば2泊くらいまでなら大丈夫だといわれています。ただし、誤飲・誤食の恐れがあったり、トイレを我慢させてしまったり、水やフードが足りない、窓の細い隙間から脱走してしまったりと、思わぬ事故やトラブルが発生する可能性があります。猫にお留守番させる際には部屋やトイレをきちんと掃除し、整理整頓、戸締りをしっかりとしておきましょう。また、猫は寒さと暑さに弱いため、お留守番させる場合は温度管理への配慮も欠かせません。
ペットカメラを利用して猫の様子を確認したり、長期間留守にする場合は友人・知人や専門のサービスを利用したりすることも想定しておくとよいでしょう。

これから猫を飼おうと思っている方は、現在住んでいる部屋で飼えるのかどうか確認しましょう。ペット不可の物件では、隠れて飼うと見つかった際に大きなトラブルに発展しかねません。安心して猫を変える物件を探しましょう。
「不動産情報サイト アットホーム」では、ペット可(相談可)の物件だけでなく、猫が飼える物件をこだわり条件から絞り込んで検索することができるので、ぜひ利用してみてくださいね!

<アンケート概要>

調査方法:インターネットリサーチ
対象: 18歳~80歳の男女
調査期間:2022年7月

 

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