引越しの初期費用が払えない!すぐできる対処法と費用を抑えるコツ

今回はすぐできる引越しの対処法と費用を抑えるコツを解説します。また初期費用の内訳や相場も紹介するため、ご自身が算出した初期費用と比較してみましょう。
記事の目次
引越しにかかる初期費用とは?

引越しにかかる費用には、どのようなものがあるのでしょうか。
新居を借りる場合は一般的に賃料の約5カ月分がかかるといわれています。その他にも、引越し会社の利用料や家具・家電を購入する費用も別途かかります。
この章では、引越しにかかる費用を詳しく紹介します。
新居を借りる際の初期費用
新居を借りる際に初期費用がかかります。内訳は借りる物件によっても多少異なりますが、一般的には以下の費用がかかります。
項目 | 内容 | 費用相場 |
---|---|---|
敷金 | 退去時の原状回復費用として預ける(残った場合は返還される) | 家賃1~2カ月分 |
礼金 | 貸主へお礼として支払うもの | 家賃1カ月分(礼金が不要な物件もある) |
仲介手数料 | 不動産会社へ支払う費用 | 家賃1カ月分(税別)(仲介手数料がかからない物件や0.5カ月分としている会社もある) |
前家賃 | 入居前に家賃を支払う(タイミングによって異なる) | 家賃1~2カ月分 |
保険料 | 火災保険(加入が義務付けられている) | 一人暮らしの場合15,000円程度(保険会社や入居人数、部屋数などによって異なる) |
鍵交換代 | 前の入居者が使用していた鍵を交換する費用 | 2万円前後(鍵のタイプによって異なる) |
引越し会社の利用料金
引越し会社を利用する場合は、その費用がかかります。荷物の量や引越し先までの距離、プラン、時期(繁忙期・閑散期)によっても異なります。
引越し費用を抑えるには、荷造りは引越し会社に依頼せず、自分でおこなう方法です。しかし、引越し作業中に些細なことで家具や家電を壊してしまったり、床や壁を傷つけてしまうこともあるため、搬出・搬入はプロに任せるのがおすすめです。引越し会社ごとにさまざまなプランを用意しているので相談してみましょう。
家具・家電の購入費用
現在使っている家具・家電を新居でも利用する場合は、購入費用はかかりません。しかし初めての一人暮らしや、新生活のための家具や家電を揃える場合は、新調するための費用がかかります。
今使っている家具・家電を買い換える場合、処分費用が発生します。通常一辺の長さが30cmを超える場合、粗大ゴミ回収の申し込みが必要です。
一定の料金がかかるため、詳細は自治体のホームページを確認しておきましょう。引越しまでに時間がない場合は、不用品回収会社を利用する方法もあります。
引越し初期費用の相場は?

引越し費用は、引越し先までの距離や荷物の量、時期によって異なります。引越し先までの距離に対する費用を人数別に表にしました。
また、新年度・新学期で引越しする人が多い繁忙期と、それ以外の閑散期で費用は異なります。2人以上の場合では、数万円単位で変わることがわかります。
【繁忙期】引越し会社へ依頼するときの費用相場
距離 | 単身 | 2人 | 4人 |
---|---|---|---|
~50km未満 | 48,000円 | 91,000円 | 148,000円 |
50~200km未満 | 55,000円 | 123,000円 | 192,000円 |
500km以上 | 76,000円 | 221,000円 | 316,000円 |
【閑散期】引越し会社へ依頼するときの費用相場
距離 | 単身 | 2人 | 4人 |
---|---|---|---|
~50km未満 | 39,000円 | 73,000円 | 122,000円 |
50~200km未満 | 48,000円 | 89,000円 | 137,000円 |
500km以上 | 69,000円 | 160,000円 | 241,000円 |
引越しの費用の相場や費用を抑える方法は、以下の記事で詳しく解説しています。
引越しの初期費用が払えない!すぐできる対処法は?

引越し費用が払えないとき、どうしたらよいのでしょうか。この章では、すぐ実践できる16の対処法を紹介します。
支払い方法を見直す
支払い方法を見直すことで、初期費用の支払いができるようにならないか検討してみましょう。
分割払い・後払いにする
新居を借りる際、不動産会社によっては、初期費用の分割払いや後払いに応じてもらえることがあります。なるべく早い段階で相談しておきましょう。
分割払いや後払いにする場合はカード払いのみとしているケースがあります。現金払いでも分割や後払いが可能なのか、事前に確認しておきましょう。
また、全額を後払いにできるとはかぎりません。家賃や保険料などは対象外になることもあります。条件や分割や後払いにできる費用においても、前もって確認しておきましょう。
カードローン・フリーローンを利用する
初期費用を、カードローンやフリーローンで支払う方法があります。カードローンは借入限度額までであれば、何度でもお金を借りられます。しかし金利が高く、2回目以降の借り入れには再度審査が必要です。
フリーローンはカードローンに比べて金利は低いものの、審査期間が長く、すぐに借りられないこともあります。
どちらにしてもローンを組む場合は金利がかかるため、返済の見通しを立てることが重要です。無理のない範囲で借り入れしましょう。
自治体の助成金を利用する
自治体によっては引越しにかかる費用に対して、助成制度を設けていることがあります。対象や条件は自治体によっても異なりますが、子育て世帯や新婚世帯、ひとり親世帯、高齢者などを対象にしたものがあります。
家賃も一部対象になることもあるため、自治体の窓口やホームページなどで確認してみましょう。
家族や友人・知人にお金を借りる
ただし年間で110万円を超える場合は贈与とみなされ、贈与税がかかる可能性があるため注意をしなければなりません。
引越し先の物件を見直す
まだ賃貸借契約をしていない場合は、引越し先の物件を見直してみましょう。家賃を抑えることで初期費用も安くなります。
家賃が低い物件を探す
初期費用は「家賃×〇カ月分」と計算されることが多いため、家賃を低くすると初期費用を安く抑えられる可能性があります。
探すエリアや部屋の広さ、築年数などの条件を譲歩することで、家賃が低い物件を見つけられます。少し条件を広げて探してみましょう。
敷金・礼金0円の物件を探す
賃貸物件のなかには、初期費用の一部である敷金や礼金がかからない物件があります。敷金・礼金0円の物件を条件にして、探し直してみましょう。
敷金とは退去時の原状回復費用を前もって預けておくものであり、退去時にその費用を請求されることがあります。
フリーレント物件を探す
フリーレント物件を探してみましょう。フリーレントとは、一定期間の賃料が免除される特典が付いた部屋のことです。1~3カ月程度家賃が免除されることもあり、前家賃の負担を減らせます。
しかしフリーレント期間だけの賃貸はできません。また短期間で解約した場合は、違約金が発生することもあります。契約内容をよく確認したうえで契約しましょう。
フリーレントは、以下の記事で詳しく解説しています。
不動産会社に初期費用の交渉をする
初期費用の支払いが難しい場合、不動産会社に交渉する方法があります。大家さんや不動産会社がなるべく空室期間を設けたくないと考えている場合、例えば仲介手数料の値下げや、礼金の免除をしてもらえるかもしれません。
必ずしも応じてもらえるとは限りませんが、初期費用の分割や後払いを相談する時に減額の交渉もしてみましょう。
入居日を調整する
新居の入居日を調整して、二重に家賃が発生する期間を短くする方法があります。通常は1カ月前に退去の申出をしなければならず、新居を早めに契約した場合、二重に家賃を支払わなくてはなりません。
新居を契約する時に、なるべく入居日を後ろ倒しにできないかの相談をおすすめします。
引越し会社・日程を見直す
引越し会社や引越しの日程を見直すことで、初期費用を抑える方法を紹介します。
複数の引越し会社から見積もりを取る
複数の引越し会社に相談し、相見積もりをしましょう。複数社に相談して、より費用がお手頃な引越し会社を見つけて依頼できます。
引越し会社の選び方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
引越し会社の繁忙期を避ける
引越し料金は、一般的に時期によって異なります。繁忙期を避けて依頼すると、引越し費用を抑えられる場合があります。
春先は引越しする人が多いため、利用料はハイシーズン料金が設定され、その分高くなる傾向があります。
引越し会社に値引き交渉をおこなう
引越し会社に値引き交渉をしてみましょう。場合によっては値引きに応じてもらえるかもしれません。
見積もりを依頼する順番も大切です。依頼したいと考えている引越し会社は最後に相談し、他者よりも安くなるか交渉してみましょう。明確に比較できる材料があることで、値引き交渉しやすくなります。
クレジットカードが使える引越し会社を選ぶ
引越し費用をクレジット払いできる引越し会社を選ぶことで、分割払いにでき、支払いのタイミングを後ろ倒しにできます。
普段利用しているクレジットカードが利用できるかどうか、事前に確認しておきましょう。
荷物の運搬を自分でおこなう
引越し会社を利用せず自分で荷造りや運搬をおこなうことで、引越し費用を節約できます。しかしトラックなどレンタカーを利用する場合は、その費用がかかります。実際にかかるコストと、労力を考えたうえで選択しましょう。
家具・家電の買い替えを見直す
新居用に家具や家電の購入を検討しているのであれば、一度見直してみましょう。まだ使えるものは利用し、必要な場合でもリサイクルショップやフリマアプリなどで購入すると、費用を抑えられます。
初期費用を払えるめどが立つまで引越しを延期する
引越しを延期できるのであれば、費用が工面できるまで先送りするのも1つの方法です。無理のない範囲で計画を立てましょう。
引越しの初期費用が払えない場合によくある質問

最後に、引越しの初期費用が払えない場合に、よくある質問をQ&A形式で紹介します。
引越しにかかる初期費用の種類は?
引越しにかかる費用には、敷金や礼金、仲介手数料など新居を借りるのに必要な費用と、引越し会社に運搬を依頼する費用、新居用に購入する家具や家電の購入費用などがあります。
引越しの初期費用の相場は?
新居を借りる場合、初期費用は家賃の5カ月分程度かかるといわれています。内訳は敷金や礼金、仲介手数料、前家賃などです。したがって敷金や礼金がゼロの物件であれば、その分初期費用を抑えられます。
加えて引越し代や家具家電を購入する費用がかかります。一般的な引越し会社への支払いは、冒頭で紹介した表を参考にしてください。移動距離や人数によって利用料は変わりますが、繫忙期になれば高くなる傾向にあります。
引越しの初期費用はいつまでに支払う?
賃貸物件の初期費用は、原則契約日当日までに支払います。現金の場合は、指定口座に当日までに振込み、クレジット払いの場合は当日決済します。
引越し会社への支払いは、作業当日に支払うのが基本です。クレジット払いできる場合は、分割払いなどが可能です。
引越しの初期費用が払えない場合はどうすればいい?
引越しの初期費用が払えない場合は、まず借りる物件を見直してみましょう。家賃が低い物件、もしくはフリーレントや敷金・礼金ゼロの物件を選ぶことで、初期費用を抑えられます。
また不動産会社に分割払いや後払いにできないか相談し、値下げも交渉してみましょう。それでも難しい場合はクレジットカードが使える物件や引越し会社を選ぶことで、支払いを先延ばせます。
カードローンやフリーローンを利用する場合は、無理のない範囲での借入をおすすめします。
まとめ
引越しには、いろいろとお金がかかります。直前になって支払いができないなど、不測の事態にならないように、計画的に引越し準備を進めることが重要です。
工夫次第で初期費用は抑えることができます。今回紹介した対処法を参考にして、引越しを実現させましょう。
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