住みたいところの近くの不動産会社を訪問すべき?遠方の場合のポイントも解説

本記事では、住みたいところに近い不動産会社を利用すべきか、遠方の不動産会社を選ぶ時のポイント、来店不要の不動産会社を利用する場合についてなどを解説します。物件探しの時、どのように不動産会社を選べばよいのか知りたい人は、ぜひ参考にしてください。
記事の目次
住みたいところの近くの不動産会社を利用すべき?

物件を探す時には、住みたいところの近くの不動産会社に物件探しを依頼したほうがよいとイメージする方は少なくないでしょう。さまざまな項目を確認し、住みたいところの近くの不動産会社を利用すべきか見ていきましょう。
不動産会社は取り扱える物件のエリアが決まっている?
不動産会社は基本的には取り扱う物件のエリアが決まっています。
各不動産会社、もしくは不動産会社の支店ごとに担当しているエリアがあるのです。しかし、実際には、不動産情報を全国の不動産会社で共有しているため、担当エリア外の物件を取り扱うこともできます。したがって、住みたいところが自宅から遠いエリアにあるとしても、自宅の近くにある不動産会社に相談することが可能です。
不動産会社の支店ごとに違いはある?
不動産会社の本店や支店ごとで取り扱える物件や契約内容などに大きな違いはありません。全国に支店があるような大手の不動産会社であれば、他の支店と連携した対応も可能です。そのため、物件探しや契約は家の近くの支店、内見や家の周辺環境に関する相談などは引越し先の近くの支店でおこなうなど、状況に応じて対応してくれるでしょう。
住みたいエリアが定まっていない場合はどうすればいい?
住みたいエリアが定まっていない場合、次のような行動を起こしてみるとよいでしょう。
- 家の近くの不動産会社でおおまかな相談をしてみる
- チャット問い合せなどができる不動産会社に事前相談をしてみる
- 不動産ポータルサイトで、複数のエリアを比較・検討してみる
住みたいエリアを定めるのは意外と難しいものです。そのため、専門家に相談したり、自分の住みたい物件がどのエリアに多いのか検討したりしておくことが大切になります。実際に不動産会社を訪問する前に、さまざまな角度から調べてみて、住みたいエリアをおおまかに絞っておくとよいでしょう。
住みたいところの近くの不動産会社を利用するメリット

住みたいところの近くにある不動産会社に物件探しを依頼するメリットは多くあります。どのようなメリットがあるのかを理解し、メリットを活かしつつ新居探しをおこなっていきましょう。
地域の特徴や物件を熟知している
住みたいところの近くの不動産会社を利用するメリットの一つは、住みたい地域の特徴や物件の内容を熟知していることです。地域の情報に精通しており、お客様に対して細かなアドバイスをすることが可能です。
また、物件の近くに住んでいる大家さんの性格や、前の居住者の内容を知っていることもあります。住みたいところの近くの不動産会社は地元の情報を多く持っているため、さまざまな質問に回答してくれるので、住みたい地域に詳しくない人にとっては、心強いのがメリットでしょう。
地域の人から得た情報がある
不動産会社は、地域の人から得た情報を持っています。長く地域に根差して営業をしていると、ネット上での情報だけではわからない地元の情報が集まってくるものです。たとえば、美味しい飲食店や評判のいい病院の情報などが挙げられるでしょう。地元の情報は物件探しをしている人の役に立つことが多いため、住みたいところの近くの不動産会社を利用することにはメリットがあります。
独自で持っている物件がある
不動産会社は、まだ流通していない近隣の物件情報をもっているケースが少なくありません。多くの大家さんと知り合いになったり、ほかの不動産会社との横のつながりができたりすることで、さまざまな独自のルートが構築されます。
また、空室になったばかりでまだWebサイトに掲載していない物件情報を保有していることもあります。そのため、住みたいところの近くの不動産会社に物件探しを相談することで、Webサイトでは見つけられなかった物件に巡り合える可能性もあるでしょう。
内見がスムーズにできる
住みたいところの近くの不動産会社に物件探しを依頼すると、内見がスムーズにおこなえます。内見をする際には1度に何軒か訪問することもあるので、住みたい物件の近くの不動産会社から車で物件まで移動してまわれると効率的に内見できます。
また、住みたいところの近くの不動産会社であれば、店舗での相談時に気になる物件を新しく見つけた場合も、すぐ鍵を手配して内見しに行くことが可能。複数の物件を、実際に訪問し内見して検討したい人には大きなメリットでしょう。
引越し後も相談しやすい
住みたいところの近くの不動産会社で住まいを決めれば、引越し後にも何かあった時に不動産会社に相談しやすいでしょう。引越しでは、入居した後にもさまざまなトラブルが発生することがあります。不動産のトラブルは専門的な知識がないと解決できないことも多く、自分だけではどうしたらいいのかわからないこともあるものです。このような時に自宅の近くに相談できる不動産会社があれば、安心できるでしょう。
住みたいところの近くの不動産会社を利用するデメリット
住みたいところの近くの不動産会社を利用することには、多くのメリットがあります。しかし、一部デメリットもあるため、どのようなデメリットがあるのか理解しておきましょう。
現地を訪問するための時間やお金がかかる
遠方からわざわざ住みたいところの近くの不動産会社に通って物件探しをするのは、時間やお金がかかるというデメリットがあります。
物件の情報は全国の不動産会社が共有しており、希望のエリアの物件を紹介してくれるでしょう。そのため、時間やお金を掛けてまで、住みたいところの近くの不動産会社に行く必要がないケースもあります。
進学や転勤などで、飛行機や新幹線などで行かなければならないほど遠くの地域に引越す場合は、わざわざ遠方の不動産会社に物件探しを依頼すべきなのか検討したうえで、今住んでいる家の近くの不動産会社に、まずは相談してみるのも一つの方法です。
オンライン契約に対応していない不動産会社もある
現地の不動産会社で物件を決めた場合、オンライン契約に対応していない会社だと、契約のために不動産会社に足を運ばなければならず、大きな負担がかかってしまいます。
オンラインで手続きできる不動産会社であれば、オンラインミーティングで重要事項の説明を受けたり、Web上で契約所のやりとりができるなど、遠方でも現地に足を運ぶ必要がありません。
遠方の不動産会社を選ぶ時には、オンライン契約できるかなど、不動産会社を訪問する負担を軽くできる対応をしてくれるのか確認しておきましょう。
遠方の不動産会社を選ぶ際のポイント

遠方の不動産会社を選ぶ時には、自分の負担を軽くできるかを確認する必要があります。確認する項目はいくつかあるため、内容を理解してから遠方の不動産会社に依頼しましょう。
オンラインサービスに対応しているかを確認する
上記でも説明したように、遠方の不動産会社に依頼する時には、オンラインサービスに対応しているか確認しましょう。まずは物件探しをするにあたり、何回不動産会社を訪問しなければならないのか確かめてください。オンライン内見やオンラインでの入居申し込みなどで、訪問回数を減らすことが可能です。
なお、不動産会社は契約の際に、宅地建物取引士が宅地建物取引士証を提示したうえで重要事項を説明し、最終確認をしなければならないことが法律で定められています。以前はこの重要事項説明を必ず対面でおこなわなければなりませんでしたが、2022年5月から「IT重説」というオンライン上で重要事項説明を受けられる制度が認められるようになり、IT重説ができる環境が整っていれば、契約のために不動産会社を訪問する手間もなくなりました。
「IT重説」については、以下の記事でも詳しく解説していますので、是非参考にしてみてください。
担当者との相性を確認する
遠方の不動産会社に依頼する時には、担当者との相性を確認しておきましょう。問い合わせする際に、メールや電話で担当者とやり取りする機会があります。やり取りしている中で、物件探しを任せてもよさそうか判断しておくことが大切です。
担当者の対応を確認していないと、トラブルに発展することも考えられます。せっかく現地まで足を運んだのに、また別の不動産会社を探しなおさなければならなくなるかもしれません。物件探しをする時には、物件だけでなく担当者も確認しておきましょう。
担当エリアを確認する
住みたい場所について、複数の駅や近隣の地域で迷っている場合は、依頼する不動産会社の担当エリアを事前に確認しておきましょう。候補に担当エリア外の物件があった場合、その物件だけ周辺情報などをあまり教えてもらえない可能性があります。地元の情報は物件を決めるかに影響する場合もあるため、できる限り聞いておいたほうがよいでしょう。
担当エリアについては不動産会社のホームページで確認するか、直接担当者に確認します。担当エリアの中でも、重点的に営業している得意なエリアがあるかも確認しておくとよりよいでしょう。
不動産情報サービス アットホームでも不動産会社の得意エリアを確認できます。参考にしてくださいね。
不動産会社に行く前に準備すべきこと

スムーズに物件探しを進めるために、不動産会社を訪ねる時には、準備をしてから訪問しましょう。
引越しのスケジュールを確認しておく
不動産会社に行く前に、引越しのスケジュールを確認しておきましょう。物件探しをおこなう時には、引越しのスケジュールから逆算して手続きを進めていきます。引越しのスケジュールが決まっていないとおおよそのスケジュールしかわからず、物件探しが間延びしてしまいます。逆に、引越しを急いでいる場合は、入居したい日をはじめに不動産会社に伝え、希望の日に間に合うように手続きを進められるかを確認するとよいでしょう。
予算を決めておく
不動産会社に行く前には、予算も決めておきましょう。物件を選ぶ時には、家賃や駅からの距離、住宅設備などの希望条件から、物件を絞っていきます。特に家賃の予算によっては物件の選択の幅は大きく変わるので、希望の家賃の予算は決めておくとよいでしょう。
また、敷金・礼金などの初期費用の予算もおおまかに決めておくことがおすすめ。初期費用を抑えたい場合は、敷金・礼金なし物件を紹介してもらえる可能性もあります。予算に合った物件の中で、特に自分の希望に合っているものを選択していきましょう。
予算が決まっていないと多くの物件に目移りしてしまい、自分に合っていない予算の新居を選択してしまう恐れも。生活を切り詰めて過ごすのは精神的な負担となるため、おおよその予算を決めておくことをおすすめします。
来店予約をする
おおよその引越し日や予算を決めたら、来店予約して訪問します。必ずしも来店予約が必要というわけではありませんが、事前に予約しておけば、店頭で待たされることも少なくできます。
また、来店予約をする際に、事前に希望条件を伝えたり、契約後の流れなどのわからないことを確認したりしておくと、来店時の案内がスムーズに進みます。内見したい物件が定まっている場合は、予約時にその旨を伝え、その物件が内見可能な日に合わせて来店予約をするとよいでしょう。
さらに、事前に担当者とやりとりをしていれば、担当者との相性もわかります。Webで来店予約をするだけでなく、メールや電話で事前に相談をしたうえで、来店予約をし、不動産会社を訪問しましょう。
契約に必要な書類を持っていく
遠方の物件を内見する時には、本人確認書類や源泉徴収票など契約に必要な書類を持参しましょう。現地の不動産会社がオンライン契約できない場合、必要書類を持参していないと、また不動産会社まで足を運ばなければなりません。何度も遠方に足を運ぶのは大変であるため、事前に問い合わせして契約に必要な書類を確認し、来店・内見・契約を1回の訪問で終わらせられるようにしておくとよいでしょう。
来店不要の不動産会社を利用する場合

住みたいところの近くまでなかなか行けない場合は、来店不要の不動産会社の利用を検討しましょう。来店不要の不動産会社とは、VR内見やオンライン手続きができる不動産会社です。近年は来店不要な不動産会社の需要が高まってきており、取扱会社も増えてきています。
来店不要の不動産会社を利用するメリット
来店不要の不動産会社のメリットは、次のとおりです。
- 遠方でも気軽に相談や内見ができる
- 移動に時間やお金をかける必要がない
- 出掛ける準備をしなくてもよい など
来店をせずに手続きができることには多くのメリットがあり、探している物件が遠いほどメリットが大きくなります。たとえば、北海道や九州から上京する予定だと、東京に行くだけでも数万円の航空券代や宿泊費がかかってしまいます。手続きのたびにお金も時間もかかるため、契約手続きだけでもオンライン対応の不動産会社を利用するメリットがあります。
来店不要の不動産会社を利用する流れ
来店不要の不動産会社を利用する時の流れは、次のとおりです。
-
STEP 1電話やメールで物件の問い合わせをして
物件探しの希望条件を伝える - STEP 2メールで物件の紹介を受ける
- STEP 3オンラインで内見する
-
STEP 4オンラインで入居申込をして
入居審査がおこなわれる - STEP 5不動産会社の指定口座に初期費用を振り込む
- STEP 6オンラインで契約の手続きを進める
-
STEP 7入居当日までに不動産会社
もしくは現地で鍵を受け取る
来店不要の不動産会社を利用すると、鍵の受け取り以外は現地に行く必要はありません。内見だけはしたいという人は、自分で物件を訪問し、不動産会社にリモートで鍵を開けてもらい、自分だけで内見できる「セルフ内見」というサービスをおこなっている不動産会社もあります。この場合も、住みたい物件に訪問する必要はありますが、不動産会社を訪問する必要はありません。
来店不要の不動産会社を利用する際の注意点
来店不要の不動産会社を利用する際には、次の事項に注意しましょう。
- オンラインの映像や音声が不安定できちんと伝わらないこともある
- 映像にこちらのプライバシーが映り込んでしまわないようにする
- 物件の音や振動、周辺環境がわからない
不動産会社を訪問しないことには多くのメリットがあるものの、現地の雰囲気が映像ではしっかりと把握できないなどのデメリットもあります。物件を決めてしまうと多額の費用がかかるため後悔しないよう、自分が重要だと考えている事項については、不動産会社に質問するなどしてしっかり確認するようにしましょう。
住みたいところの近くの不動産会社を利用しない方法

住みたいところの近くの不動産会社を利用せずに、物件探しをする方法もあります。ここからは、どのような方法があるのかご紹介していきます。
一人で内見できる不動産会社を利用する
不動産会社を訪問せず、自分一人で内見できる方法もあります。一人で内見することは「セルフ内見」と呼ばれ、不動産会社の担当者が内見に同行しない方法です。一人で気兼ねなく室内を見たり写真を撮影したりできるので、不動産会社の担当者がいると、気を遣ってしっかりと物件を見られない人におすすめです。ただし、気になったことをすぐに担当者に質問できないことや、セルフ内見ができる物件は限られてしまうことには注意しなければなりません。
オンライン内見を利用する
先述したとおり、「オンライン内見」を利用すれば、不動産会社を訪問せずに物件を内見できます。オンライン内見は不動産会社の担当者が内見する物件まで行き、スマホやタブレットで物件を見られるようにしてくれるサービスです。スマホやタブレットがあれば自宅で見る必要もなく、カフェでも職場でも物件の内見ができます。また、オンライン内見ではさまざまな角度から物件内部を確認でき、質問があれば担当者にすぐ聞くことが可能です。
オンライン内見に関しては以下の記事でも詳しく解説していますので、参考にしてみてくださいね。
不動産会社への訪問に関するよくある質問
不動産会社に訪問するうえで、よく疑問に抱かれがちな点をQ&A形式でまとめました。
予約なしで店舗を訪問しても大丈夫?
予約なしで店舗を訪問しても大丈夫ですが、混んでいる場合や営業担当が対応できない場合には再度訪問しなければならないケースもあります。時間がなかなか取れず、待たされたくない人は、事前に予約してから店舗を訪問するようにしましょう。
遠方の不動産会社を利用する際の注意点は?
遠方の不動産会社を利用する際の注意点は、次のとおりです。
- オンラインに対応している不動産会社か確認する
- 担当者との相性を確認する
- 不動産会社の担当エリアを確認する
できるだけ現地を訪問する時間やお金の負担を軽減させるように、事前にさまざまなことを確認し、二度手間にならないように注意して物件探しをするとよいでしょう。
詳しくは「遠方の不動産会社を選ぶ際のポイント」をご参照ください。
遠方の不動産会社をどうやって探せばいい?
遠方の不動産会社は、不動産のポータルサイトを利用して探すことが可能です。不動産ポータルサイトにはさまざまな不動産会社が登録されており、条件を絞って検索できます。
不動産情報サイト アットホームには、全国6万店以上の不動産会社が加盟しているのでおすすめです。ぜひ一度利用してみてくださいね。
まとめ
物件を探す時には、通常、希望エリアに近い不動産会社に連絡して内見をします。しかし、住みたいところが自宅から遠い場合、どの不動産会社に物件探しを依頼すればよいのかわからないというケースもあるでしょう。そのような時は、オンラインに対応している不動産会社に物件探しを依頼するのがおすすめです。オンラインであれば、内見や契約をするために現地に行く必要もなく交通費もかかりません。オンラインに対応した不動産会社を利用する時には注意点もあるものの、注意点を理解し依頼すればスムーズに遠方の物件探しも進むことでしょう。