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リノベーションマンションとお金の話[2]短期間のローンと長期間のローン あなたはどちら向き?

住まい選びと切っても切り離せないのが「お金」の話。そこで、RE MAISON編集部が「住まいのお金」のプロ、FPの風呂内亜矢さんをアドバイザーに迎え、「リノベーションマンションとお金」について深掘りしていきます! ※本記事は「RE MAISON at home renovation(2021年5月31日終了)」に2017年3月15日に掲載されたものです。

短期間のローンと長期間のローン あなたはどちら向き?

同じ金額でローン期間の長短をシミュレーション比較すると、このような違いがあります。

■返済シミュレーション例
【借入金額:3,000万円、金利:0.700%、頭金:なし、返済期間:短期間25年/長期間35年の場合】

  返済年数 毎月の返済額 年間の返済額 返済総額
短期間のローン 25年 109,034円 1,308,408円 32,710,250円
長期間のローン 35年 80,556円 966,672円 33,833,618円

一見、毎月の負担が少ない長期間のローンの方が良さそうに見えますが、風呂内さんによれば一概にそうとも言えず、「人によっては短期間のローンの方がオススメ」だとか。

どんな人が短期間のローンにオススメなのでしょうか? それに対して、長期間のローンがオススメの人とは?

短期間のローンがオススメの人

ズバリ、短期間のローンがオススメの人とは
●貯金が苦手な人
●お金をついつい使ってしまう人
●計画的にやりくりすることが苦手な人
だそう。その理由とは……。

風呂内さん「短期間のローンは確かに月々の返済負担が重くなるというデメリットがあるのですが、『返済額を支出の軸にして、家計を考える』と捉えるのです。『月に負担できる最大の返済金額を設定して放っておいても60歳で完済させる』というストイックな考え方ですが、そのぶん返済期間を短く設定できる、というわけです。繰上返済をしないと仮定すると、返済期間が短い方が、総返済額も少なくなります。

ただし余力の少ない返済になるため、誰しもオススメというわけではありません。公務員など安定した職業の人なら、この方法もアリでしょう。また教育費など将来の支出が少なく、長期間のローンが組みにくい中高年の人も、この考え方に適しています。」

長期間のローンがオススメの人

それに対して長期間のローンがオススメの人とは、
●計画的に家計をやりくりできる人
●しっかり貯蓄できる人
と、短期間のローンとは反対の人です。

風呂内さん「長期間のローンは月々の返済額を低く抑えて、資金に余裕を持たせることができるので、教育費などいろいろな出費に備えることが必要な若年層にオススメです。また、転職を考えているなど、将来収入に変動が起きそうな人も、長期間のローンを組んでおくと安心ですね。」

今回のまとめ

自分のライフプランを元に住宅ローンを考える。高額かつ長年関わることだけに、じっくり考えて後悔のない選択をしたいですよね。ローン期間について短期間と長期間、あなたはどちら向きでしょうか?

住宅ローンを考えるにあたって、期間と並んでポイントになるのが「金利」。ここ数年は低金利が続いていることから「住まいの買い時」とも言われています。次回は「低金利とローンの長期間・短期間の組み合わせ」について深掘りします!

●アドバイザー:風呂内亜矢
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)、
CFPR認定者、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー。近著に「その節約はキケンです」(祥伝社)、「デキる女は『抜け目』ない」(あさ出版)など。
http://www.furouchi.com/

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