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【テレワーク】 マンションリノベーション事例「夫婦で使えるワークスペースを備えた風通しのいい広々ワンルーム」

【テレワーク】 マンションリノベーション事例「夫婦で使えるワークスペースを備えた風通しのいい広々ワンルーム」

雑誌「relife+」に掲載された中古マンションリノベーション事例から、今回は埼玉県さいたま市Kさんの事例をご紹介。夫婦2人分のワークスペースが確保できる広さを求めてさいたま市の物件を購入したKさん。風通しのよいワンルームの間取りをかなえるべく、以前から憧れていたリノベーションをおこなうことに。(text asako shiga photo koji yamada)

  • 工事費:970万円(税込み、設計料別)
  • 埼玉県さいたま市浦和区 Kさんの家
  • 夫46歳 妻41歳(取材時)
  • 築年数:37年(1986年築)(取材時)
  • 専有面積:63.30㎡
  • 設計・施工:nu(エヌ・ユー)リノベーション

都内の物件も検討したからこそ広さを確保できる郊外のよさを実感

郊外への住み替えを考える人が増えたコロナ禍以前に、都内から、奥さまの実家にほど近いさいたま市内の賃貸マンションに移り住んだKさん夫妻。その後、年齢面から本格的に住宅購入を考えるようになり、いったんは都内で物件を探したものの、最終的に選んだのは同じさいたま市内の物件でした。

「都内の物件を検討したのは僕の通勤の利便性のためでしたが、コロナを機にテレワークが始まり、その必要がなくなってしまって」

とご主人。
代わりに求めたのが、夫婦2人分のワークスペースが確保できる広さ。都内で探したときは予算内だと40㎡前後の物件が現実的でしたが、さいたま市内で63㎡の物件を購入することができました。

床はPタイルとフローリングで張り分け、DKとリビングにゾーニング。撤去できなかったパイプスペースは、「四角だとぶつかったら痛そう(笑)」(ご主人)と円柱に仕上げてもらった
床はPタイルとフローリングで張り分け、DKとリビングにゾーニング。撤去できなかったパイプスペースは、「四角だとぶつかったら痛そう(笑)」(ご主人)と円柱に仕上げてもらった
シンプルな空間をドライフラワーや個性的な雑貨が彩るKさん宅。いずれグリーンを並べたいと、窓辺はDKからPタイルを延長してインナーテラス風に。リビングとの間を緩やかに仕切れるよう、光を透過するポリカーボネートを用いた造作のパーティションも設置した
シンプルな空間をドライフラワーや個性的な雑貨が彩るKさん宅。いずれグリーンを並べたいと、窓辺はDKからPタイルを延長してインナーテラス風に。リビングとの間を緩やかに仕切れるよう、光を透過するポリカーボネートを用いた造作のパーティションも設置した

風通しのよいワンルームの間取りをかなえるリノベーション

Kさん夫妻が物件探しからサポートを受けたのはnuリノベーション。施工事例が自分たち好みで、工事内容がパッケージ化されていないところがいいと感じて依頼を決めたそう。以前からリノベに憧れがあり、「いつかするリノベのために、理想の写真を集めたスクラップブックをつくっていた」という奥さま。設計デザイナーとの打ち合わせは、スクラップブックを見てもらうことから始まりました。以前の住まいは風通しが悪かったことから、風通しのよいワンルームの間取りはぜひともかなえたかったといいます。

キッチンは当初、既存のシステムキッチンを利用する予定だったそう。ふたりの好みがつくり込まないシンプルなキッチンだったことから、予算内で実現できると分かり方針転換。引き出しなどは設けず、無印良品のシェルフを活用した
キッチンは当初、既存のシステムキッチンを利用する予定だったそう。ふたりの好みがつくり込まないシンプルなキッチンだったことから、予算内で実現できると分かり造作に方針転換。引き出しなどは設けず、無印良品のシェルフを活用した
存在感のあるオーブンレンジを隠したいという希望に合わせて、設計デザイナーが提案してくれた小さなカウンター。冷蔵庫にものを出し入れするときの一時置き場としても重宝している

存在感のあるオーブンレンジを隠したいという希望に合わせて、設計デザイナーが提案してくれた小さなカウンター。冷蔵庫にものを出し入れするときの一時置き場としても重宝している

右/玄関の上がり框から続くPタイルが、廊下のように部屋の奥まで伸びる。玄関正面の壁には、全身鏡と建築化照明などに使われるLEDモジュール照明を設置 左/玄関近くの収納スペースには、オフシーズンの衣類やスーツケースなどを収納
右/玄関の上がり框から続くPタイルが、廊下のように部屋の奥まで伸びる。玄関正面の壁には、全身鏡と建築化照明などに使われるLEDモジュール照明を設置 左/玄関近くの収納スペースには、オフシーズンの衣類やスーツケースなどを収納

床材の違いなどで視覚的にゾーニング

完成した空間はスペースごとに「食べる」「くつろぐ」「仕事をする」といった用途が明確で、床材の違いなどで視覚的にもゾーニングされているのが特徴的です。ワンルームなので光と風をさえぎるものがなく、視線も伸びるので面積以上の広さが感じられる住まいになりました。
入居後は

「自分がいいなと思う空間で過ごすことの心地よさを実感しています」

と奥さま。一方ご主人も、

「ここに住むようになって、住まいは思っている以上に大事だと気づきました。コロナのタイミングで、住まいを充実させることができて本当によかったです」

床材の幅方向の接合部分を揃えた「すだれ張り」で、すっきり仕上げたリビング。すぐ横にカーテンで仕切れるワークスペースがある 
床材の幅方向の接合部分を揃えた「すだれ張り」で、すっきり仕上げたリビング。すぐ横にカーテンで仕切れるワークスペースがある 
ウェブ制作会社勤務のご主人とグラフィックデザイナーの奥さま。ともに週2日ほど自宅で仕事をするため、並んで使えるデスクを造作。ご主人がオンライン会議中はカーテンを閉め、奥さまはダイニングへ
ウェブ制作会社勤務のご主人とグラフィックデザイナーの奥さま。ともに週2日ほど自宅で仕事をするため、並んで使えるデスクを造作。ご主人がオンライン会議中はカーテンを閉め、奥さまはダイニングへ
右/「以前の住まいで、身支度のたびにコスメボックスと鏡を持ち出すのが不便だった」(奥さま)と、寝室の壁面にメイクコーナーを設置 左/ワークスペースと寝室をつなぐ通路の左右を収納スペースに。衣類はトップスとボトムで上下に分け、枕棚も設けて限られたスペースを無駄なく活用
右/「以前の住まいで、身支度のたびにコスメボックスと鏡を持ち出すのが不便だった」(奥さま)と、寝室の壁面にメイクコーナーを設置 左/ワークスペースと寝室をつなぐ通路の左右を収納スペースに。衣類はトップスとボトムで上下に分け、枕棚も設けて限られたスペースを無駄なく活用 
マンション特有の玄関の狭さを、個室をなくして設けた玄関土間で解消
マンション特有の玄関の狭さを、個室をなくして設けた玄関土間で解消
玄関土間とベッドスペースは、リビングとお揃いのパーティションで間仕切り
玄関土間とベッドスペースは、リビングとお揃いのパーティションで間仕切り
右/トイレのペーパーホルダーは、インテリアショップのランドスケーププロダクツが手掛けた「DWELL」シリーズのもの。木製の芯棒に合わせて、既存の吊り戸棚の扉も木製に交換 左/ミラーと一体のL字の収納棚は、韓国の人気ユーチューバー、オヌクさん宅を参考に造作した
右/トイレのペーパーホルダーは、インテリアショップのランドスケーププロダクツが手掛けた「DWELL」シリーズのもの。木製の芯棒に合わせて、既存の吊り戸棚の扉も木製に交換 左/ミラーと一体のL字の収納棚は、韓国の人気ユーチューバー、オヌクさん宅を参考に造作した

北浦和を選んだ理由は?

奥さまの実家へのアクセスがよく、比較的都内にも出やすい立地が決め手に。

「商店街があったり、公園が近くて静かだったりと、商業地と住宅地の両方の要素があってバランスがいいところが気に入っています」

とご主人。ふたりのお気に入りスポットは、「cinq(サンク)」というカフェと建築家・黒川紀章の設計による埼玉県立近代美術館。

建物データ

<建物規模>地上7階建ての3階<設計期間>2020年7月~9月<工事期間>2020年10月~12月<設計・施工>nu(エヌ・ユー)リノベーション

建物データ
3部屋あった個室をすべて撤去してワンルーム空間に。キッチンはせっかく造作するなら、と壁付けのフルオープンにした。ワークスペース近くのパイプスペース周りは、間仕切りを兼ねた収納スペースとして活用

※この記事はrelife+(リライフプラス) Vol.46に掲載されたものを転載しています。
※relife+は、オンライン書店にてご購入いただけます。amazonで【relife+】の購入を希望される方はコチラ

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