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【テレワーク】 マンションリノベーション事例「夫婦それぞれのワークスペースを確保。愛犬との暮らしもぐっと快適に!」

雑誌「relife+」に掲載された中古マンションリノベーション事例から、今回は神奈川県横浜市Iさんの事例をご紹介。今後も続くテレワークと、愛犬のための環境を考慮し、郊外でルーフバルコニーのある広い家を購入。人も犬も動きやすい空間へとリノベーションをおこなうことに。(text atsuko tanaka photo susumu matsui)

  • 工事費:1280万円(税・設計料込み)
  • 神奈川県横浜市 Iさんの家
  • 夫39歳 妻38歳(取材時)
  • 築年数:21年(2002年築)(取材時)
  • 専有面積:75.20㎡ 設計・施工:空間社

今後も続くテレワークを見越して広い家への住み替えを決意

Iさん夫妻の住まいは、横浜市にある緑豊かな環境のマンション。以前は目黒区内の賃貸マンションで暮らしていました。

「夫婦ともに勤務先が渋谷近辺なので便利でしたが、家は40㎡台と狭く、犬がいて、モノもいっぱい。コロナ禍でテレワークがメインとなり、もう限界でした(笑)」

と奥さまは振り返ります。
もっと広い持ち家を、と物件を探し始めた夫妻。

「妻の会社は、コロナが収まってもテレワーク。僕も家でできる仕事なので、郊外もいいかなと。犬のための環境としても、郊外のほうがのびのびと散歩しやすいですし」(ご主人)。

キッチン脇の通路を抜けると、広々としたリビングダイニングが目の前に広がる。「置き家具を少なくしたので、人も犬もスムーズに動けます」(奥さま)。浮造り仕上げの床は、表面にわずかな凹凸があり、犬が走っても滑りにくい
夫妻が「ぜひ欲しい!」と願ったルーフバルコニー。人工芝や家具などは前のオーナーからそのまま譲り受けたそう。「犬が気軽に外に出られたらいいだろうなという希望があり、物件探しを郊外に絞ってから、ようやく出合いました」(ご主人)

夫妻の愛犬テン。リノベ後は夫妻の友人がよく訪れるようになり、そのせいか以前よりも人に慣れたそう

愛犬も喜ぶ広々郊外ライフにシフト

物件探しの条件として、専有面積は70㎡以上を希望した夫妻。さらに犬がすぐ外に出て遊べるようにルーフバルコニーがあれば理想的、と1年かけて探し、出合ったのが今のマンション。

「目黒区や世田谷区あたりでは、ルーフバルコニーつきの物件は予算的にまず皆無」(ご主人)。

現在の住まいには犬が駆け回れるほど広いルーフバルコニーがあり、夫妻は大いにひかれたそう。

「テレワークを理由にしていますが、結果として犬のために家を買った、みたいな感じですね」

と夫妻は笑います。

キッチンから見たリビングダイニング。和室の撤去で間仕切りがなくなり、光がよく入るようになった。ソファのカバーは人工スエード素材。犬の引っかきにも負けず、美しさを保てるのが利点
キッチンからもルーフバルコニーに出られ、ガラスドア越しに穏やかな光も届く
右・廊下のくぼみに犬用ハウスを造作。「万が一の災害時を考え、独立したスペースに慣れるためにつくってもらいました」(ご主人)/左・キッチンの背面奥に収納力抜群のパントリーを配置。夫専用のコーヒーコーナーも 

人も犬も動きやすい空間にリノベーション

リノベーションは、ネットなどで探し、趣味がいちばん合うと感じた空間社に依頼。人も犬も動きやすく、見渡しやすい空間を要望し、和室の撤去やキッチンの大胆な移動で開放感たっぷりのワンルームLDKを実現。また、収納のために土間を拡大し、奥行きのあるWICも設けました。

既存の洋室の一部を土間に変更。「お散歩帰りに犬の足を拭き取るスペースとしても重宝しています」と夫妻。ここからもルーフバルコニーに出られる。LDと廊下を仕切るドアは、大きなガラス入り。「外から帰ると、テンが張りつくようにして出迎えてくれます」(奥さま)
右・土間とつながる夫のワークスペース/左・土間の奥から玄関方向。収納計画にはかなり力を入れ、かつて悩みのタネだったかさばるキャンプ用品も余裕で収められた
広々としたホール。玄関ドアの近くに置いたベンチは荷物の一時置きや愛犬のお世話をする際に便利

ほどよい距離を確保したワークスペース

もちろんそれぞれのワークスペースもしっかり確保。ご主人は土間の隣、奥さまは南側の寝室の一角と、ほどよい距離を確保して配置しています。

「リモート会議もあるので、お互い妨げにならないよう、前もって離してほしいとお願いしました」(夫妻)。

夫妻は会議などの予定を共有し、スムーズに仕事ができるように協力。

「仕事の気分転換は犬の散歩。通勤していたとき、散歩は夜しかできなかったけど、今は昼間もできます。近辺は坂道も多いのですが、むしろ運動不足解消になって助かっています」

と夫妻は話してくれました。

寝室のコーナーに奥さまのワークスペースを設置し、隣のLDKに目が届きやすいレイアウトに。「ふたりのスペースが離れているので、仕事中はお互いの存在が気になりません」と夫妻。犬は日中ベッドで寝ていることが多いそう
右・廊下からLDK。板張りの天井が空間を引き締めている/左・寝室とつながるWIC。天井までフル活用し、大容量の収納を実現 
右・トイレは既存を再利用し、仕上げを一新。ペーパーホルダーは無垢材の天板つきで、内装にマッチ/左・キッチンの移動などで既存よりゆったりとした洗面室。機能的な洗面台にシックなタイルを合わせて居心地を高めた。洗濯機の近くに設置したハンガーバーも大活躍

藤が丘を選んだ理由は?

夫妻の職場はともに港区内。

「買い物も都内が多いので、テレワークでも都内へのアクセスは重視しました」(奥さま)。

さらに理想としたのは、ルーフバルコニーのあるマンション。

「ルーフバルコニーを優先したら郊外になった、という感じ。藤が丘は、渋谷へのアクセスがいいし、犬の散歩に最適な大きな公園が近くにあるのも魅力です」(ご主人)

建物データ

<建物規模>地上5階建ての5階<設計期間>2021年7月~10月<工事期間>2021年10月~2022年1月<設計・施工>空間社

既存の和室を撤去し、動きやすく、ルーフバルコニーにもすぐ出られるLDKに変更。玄関近くの一室を土間に変え、土間につなげる形で夫の書斎を配置。土間、WICともにたっぷりの収納量を確保し、余裕を持って暮らせる住まいを実現

※この記事はrelife+(リライフプラス) Vol.46に掲載されたものを転載しています。
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