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マンションリノベーション事例「テレワークを機に子育てにも適した落ち着いた環境と居心地のよさを求めて」

雑誌「relife+」に掲載された中古マンションリノベーション事例から、今回は神奈川県横浜市Kさんの事例をご紹介。 テレワークをきっかけに住み替えとリノベーションを決断。完成したK邸は、無垢フローリングを採用するなど、温もりがあふれ居心地のよい空間が広がります。リノベーションのおかげで好きなものに囲まれて、仕事のストレスも少ないという。(text_ chiyomi ikeda photograph_ ayako mizutani)

  • 工事費:1500万円(税・設計料込み)
  • 神奈川県横浜市 Kさんの家
  • 夫35歳 妻32歳 長男3歳(取材時)
  • 築年数:23年(2000年築)(取材時)
  • 専有面積:77.62㎡
  • 設計・施工:インテリックス空間設計

テレワークをきっかけに住み替えを決断

Kさん夫妻はともに都内の会社に勤務。品川区の1LDKの賃貸マンションに住んでいましたが、将来子ども部屋をつくりたいという希望もあったため、いずれは引っ越しを、と考えていました。そんな中ふたり同時に始まったテレワーク。ウェブ会議や情報管理面でも支障があり、通勤圏内で子育てにも適した地域で中古マンションを購入し、リノベーションすることに。

LDKは正方形に近く、一体感のあるつくり。ワークスペースや子ども部屋の床にはオーク、LDKと廊下には、より温かみを感じ素足で過ごしても心地よいと感じた無垢材のクルミを選んだ

ドアの大きなガラスからは、ダウンライトを中心にしたリビングの明かりが廊下まで届く。テレビ上部の間接照明は、インテリックス空間設計のモデルルームで見て気に入り、取り入れた

無垢材の床や家具のようなキッチンを採用

購入したのは、リビングを広く取ることができ、眺めのよいルーフバルコニーもある理想的な物件。運よく希望のエリアで手に入りました。間取りについては、まだ子どもが小さいため、リビングの一角に畳の小上がりをつくることを希望していた夫妻。「希望どおりの図面以外に、将来を考えて小上がりではなく、柔軟性のあるフリースペースにする案も出してくださったんです。私たちの将来まで考慮した提案に感動して」とインテリックス空間設計にリノベーションを依頼。ぜひ使いたかったという無垢フローリングを採用するなど、完成したK邸には温もりがあふれ、居心地のよい空間が広がります。LDKには、家具のようなたたずまいのスタイリッシュなキッチンを採用。

「この家に入れるにはサイズ調整がかなり難しかったようなのですが、担当設計士さんに調整いただき設置できました。とても感謝しています」(奥さま)。

存在感のあるペニンシュラキッチンは「グラフテクト」のもの。「『キッチンを家具として捉える』というキャッチフレーズを見て、見た目も重視して検討するのは面白いと思いました」(奥さま)。出入り口に近いため、ドアの納まりや通路の幅を工夫して設置した 
キッチンの正面、リビングに面したフリースペースは、長男の遊び場やピアノの練習スペースに。将来、もし必要になれば子ども部屋にすることも想定している 
子ども連れの友人が遊びに来たときには、フリースペースを引き戸で仕切っておむつ替えなどに利用することもあるそう

好きなものに囲まれて仕事も暮らしも充実

住み替えのきっかけとなったワークスペースは、エアコンの効率を考慮して寝室内に配置。ベッドスペースとの間には、立つと視界は遮らないけれど、座るとこもり感が得られる絶妙な高さの間仕切り壁があります。壁はウェブ会議の際、背景にもなって一石二鳥。その日の仕事内容によって夫婦のどちらがワークスペースを使うかを決めているそう。

「仕事の合間にルーフバルコニーに出て気分転換できるし、リノベのおかげで好きなものに囲まれているので、ストレスがないですね」(ご主人)。

仕事で忙しい日々を送る夫妻にとって、暮らしそのものが、エネルギーの源になっているのかもしれません。

寝室に肩ほどの高さの間仕切り壁を設けることで、1つの空間でありながら入り口から右側をベッドスペース、左側をワークスペースとして使い分けられるようにした 
入り口から間仕切り壁に沿うように奥を見ると、眺めのよいルーフバルコニーへと自然に視線が導かれる

ワークスペースのデスクは「将来、子どもの宿題を見るときにも使えるように」とL型に

ビニールプールなども出せる広いルーフバルコニーは、物件選びの決め手にもなった。外で遊ぶのが難しかったコロナ禍のときも大いに役立ったそう

右・洗面台は、以前住んでいた香港の家で気に入っていたデザインをイメージして選んだ。掃除がしやすいよう、壁をキッチンパネルで仕上げている/左・トイレ背面はシックなボタニカル柄のクロスで仕上げた

バッグなどを掛けられるようにフックを取り付けた左側の壁は、撥水性の高いクロスで仕上げた。濡れたものを掛けても安心!

廊下の天井の一部はダクトを通す関係で低くなったが、夫の希望で板張りにしたことで、エントランスとしてふさわしい空間となった

横浜市を選んだ理由は?

奥さまの実家が近く、都内にある夫妻の会社へのアクセスもいいこと、また子育てに適した環境が整っていて、マンションの近くに小学校があり、公園などの遊び場も充実していることが決め手に。同じ子育て世代が多く住むのも頼もしい点。近くに商業施設の多い街があって、そこへのアクセスのよさも魅力に感じたそう。

建物データ

<建物規模>地上6階建ての6階<設計期間>2020年9月~10月<工事期間>2020年11月~2021年2月<設計・施工>インテリックス空間設計

北側の2つの個室をつなげて寝室とし、間仕切り壁でベッドスペースとワークスペースに分けた。LDKは極力広く取れるよう入り口を玄関側に寄せ、和室だった部分をリビングに。また機能面では、インナーサッシで断熱性を高めた

※この記事はrelife+(リライフプラス) Vol.46に掲載されたものを転載しています。
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