シングルマザーは家を買うべき?年収の目安や利用できるローン・補助金・支援制度を紹介
そこで本記事では、シングルマザーが家を買うメリットやデメリット、購入する際のポイントのほか、おすすめの住宅ローンや利用できる補助金制度などをご紹介します。
記事の目次
シングルマザーが家を買うメリット

シングルマザーでも安定した収入があり、きちんと資金計画を立てれば家を買えます。では、シングルマザーが家を買うとどのようなメリットがあるのでしょうか。7つのポイントを解説します。
安心・安全な住環境を確保できる
シングルマザーは家を買うことで定住できる場所を確保でき、安心感を得られます。また、希望するセキュリティや設備を導入できるため、安心・安全な住環境を整えられます。
子どもに資産を残せる
住宅ローンを完済すれば、購入した家は自分の資産になります。その家は、将来子どもに資産として残せるでしょう。家を引き継いだ子どもが住み続けられるのはもちろん、必要があれば売却して現金化することも可能です。
老後の住居費の不安を減らせる
賃貸に住んでいると、家賃を負担し続けなければならず、家賃が上がる可能性もあるでしょう。また転居したくても、高齢になれば賃貸契約が難しくなるともいわれます。その点、家を買えば住宅ローンの完済後は住居費の負担が減ります。老後の家を確保しつつ住居費も抑えられるため、生活の不安を減らせるでしょう。
設備やセキュリティの質が比較的高い
賃貸と比べ、購入した家の設備やセキュリティは比較的質が高く、設備も充実しています。また、床材や壁材のグレードが高い傾向にあるので、賃貸よりも機能性が優れ、快適に過ごせるでしょう。
ライフスタイルに合わせてリフォームできる
賃貸では壁材や間取りが決まっているので、入居後は自由にリフォームできません。その点、家を買えばライフスタイルや子どもの成長に合わせて自由にリフォームできます。
生活動線に合わせた間取りに変えたり、内装を自分好みに変えたりすることも可能です。ただし、分譲マンションでは管理規約によりリフォームが制限される場合があるため事前に確認しましょう。
将来的に売却すれば老後資金に充てられる
将来、有料老人ホームや高齢者向け住宅などに入居することになった時、家を売却すれば入居費用に充てられます。また、家を売却してコンパクトな家に住み替え、残った資金を老後資金にすることも可能です。
団体信用生命保険(団信)の保障がある
住宅ローンを組む際、団体信用生命保険に加入しますが、契約者が死亡または高度障害を負った場合、住宅ローンの返済が免除されます。そうなった時、残された子どもはローンを返済せずにそのまま住み続けられます。
シングルマザーが家を買うデメリット

シングルマザーが家を買うメリットは大きい一方、費用の工面やライフスタイルの変化に対応しにくくなるなどのデメリットもあります。ここではシングルマザーが家を買う4つのデメリットを見ていきます。
住宅購入費用がかかる
住宅購入時には頭金や諸費用を準備する必要があります。頭金なしでも住宅ローンを組めますが、返済の負担が大きくなるため、できれば物件価格の20%程度の頭金を用意しておきましょう。
また、新築物件では物件価格の3~7%程度、中古では6~10%程度の諸費用がかかります。このように住宅購入にはまとまった初期費用が必要になる点は留意してください。
修繕費や維持費(固定資産税等)がかかる
家の設備が故障したり、外装が破損したりすると、賃貸ではオーナーが修繕してくれますが、購入した家の修繕費は自己負担です。
また、家を買うと固定資産税や火災保険料などの維持費がかかります。家を買う時は、ローンの返済だけでなく、修繕費や維持費も資金計画に組み込んでおきましょう。
簡単には引越せなくなる
家を買うと、賃貸と比べて引越しの自由度が下がってしまうでしょう。住み替える際には売却するか賃貸に出す必要があり、手間と時間がかかります。そのため、転勤や転職、子どもの独立などライフスタイルの変化に対応しづらくなる点はデメリットです。
立地によっては地価が下落する可能性がある
購入する家の立地によっては地価や資産価値が下落する可能性があり、将来売却することになっても希望額で売れない場合があります。家を買う時は、周辺環境や交通の便、日当たりなど地価や資産価値が下落しにくい立地の家を買うのがよいでしょう。
シングルマザーが家を買う際のポイント

シングルマザーが家を買う時は、安心して生活できる住環境を選び、無理のない資金計画を立てることが大事です。そのために押さえておきたいポイントを6つご紹介します。
返済負担率を低く抑える
シングルマザーが家を買う時は返済負担率を低く抑えましょう。返済負担率とは、年収に占める返済額の割合のことで、住宅ローンの審査でも重要項目になります。無理なく返済していくためには、返済負担率を20~25%に設定するのが理想です。
頭金と諸費用を準備する
住宅ローンの借入金額を抑えれば、返済の負担を減らせます。そのためにも、事前に頭金と諸費用を準備しておきましょう。頭金は少なくとも物件価格の20%程度は準備することをおすすめします。
維持費を固定費化する
家を購入すると固定資産税、都市計画税、火災保険料、地震保険料などの維持費がかかります。
加えて、一戸建てでは家の修繕費、マンションでは管理費と修繕積立金の負担が必要です。家を買う時は必要な維持費を洗い出し、固定費化して資金計画に組み込んでおきましょう。
住環境を確認する
家を買い安心して生活していくためには、購入する前に住環境を確認することが重要です。ライフスタイルに合わせて必要な施設を想定し、近くにある場所を選びましょう。また、治安のよさも重要なポイントとなります。
さらに、ハザードマップで災害による危険はないか、避難場所はどこか確認しておくことも大事です。
ライフスタイルの変化を見据えた物件を選ぶ
家を買う時、「ライフスタイルの変化にも柔軟に対応できる物件を選びたい」と考える方は多くいらっしゃいます。子どもの独立や再婚など家族の変化や転勤の可能性なども考えて、場合によっては売却も視野に入れておくとよいでしょう。
金融機関・住宅ローンを比較検討する
住宅ローンを契約する金融機関を選ぶ際は、いくつかの金融機関を比較しましょう。金利やサービス内容だけでなく、担当者との相性、相談のしやすさも大切なポイントです。
また、住宅ローンの審査基準は金融機関により異なります。年収や勤続年数なども審査基準に含まれるため、審査に通りやすいところを選ぶとよいでしょう。
シングルマザーは住宅ローンを組める?審査の基準と年収の目安

シングルマザーでも住宅ローンを組めるのか気になるところですが、安定した収入があり金融機関の審査に通ればローンを組めます。シングルマザーか否かは審査に関係ありません。ここでは住宅ローンで重視する審査基準と年収の目安を解説します。
安定して返済し続けられるかが重視される
住宅ローンの審査基準で特に重視されるのが、安定した収入と返済能力です。住宅ローンは長期に渡り返済していかなければならないため、滞らず返済を続けられる返済能力の有無を重点的に審査します。その他、勤続年数や信用情報も審査で確認します。
年収から見る借入可能額と毎月返済額の目安
ここで年収別に見た借入可能額と毎月返済額の目安を下記の条件で試算してみました。家計への影響を少なくするため返済負担率は20%に設定しています。
□住宅ローンの条件
- 金利:年2.0%
- 返済期間:35年
- 元利均等返済
- 返済負担率:20%
- ボーナス返済なし
| 年収 | 借入可能額 | 毎月返済額 |
|---|---|---|
| 300万円 | 1,500万円 | 5万円 |
| 400万円 | 1,990万円 | 6.6万円 |
| 500万円 | 2,500万円 | 8.3万円 |
| 600万円 | 3,010万円 | 10万円 |
| 700万円 | 3,500万円 | 11.6万円 |
シングルマザーが家を買う時におすすめの住宅ローン

シングルマザーが家を買う時におすすめの住宅ローンをご紹介します。子育て世帯が優遇されるものや、借入可能額を増やせるもの、相談しやすい金融機関をピックアップしました。
フラット35(子育てプラス)
フラット35は住宅金融支援機構が提供する全期間固定金利の住宅ローンで、審査基準で最低年収を設定していない点が特徴です。年収に不安がある時は、フラット35を検討してみてもよいでしょう。
また、フラット35では子育て世帯の住宅購入を支援しており、商品の1つ「フラット35子育てプラス」を利用すれば、子どもの人数に応じて当初5年間の金利を引き下げてくれます。
銀行の親子リレーローン
子どもが就職している場合に利用できるのが、金融機関が提供する親子リレーローンです。これは、親と子の2世代で1本の住宅ローンを返済していくもので、子どもが18歳以上で親子ともに安定収入があれば利用できます。
親の年収だけでは希望する借入可能額に達しない時に、子どもの年収を合算することで借入可能額を増やせます。とはいえ、親が返済期間中に亡くなった場合、親の残債は子どもが返済することになるデメリットも考慮したうえで利用しましょう。
地方銀行・信金の住宅ローン
年収などに不安があるシングルマザーは対面で相談しやすい金融機関がおすすめです。地方銀行や信用金庫は地域に根差したサービスを展開しており、審査が柔軟で融通が利きます。
ローンを組むことに対し何か心配事があれば相談してみてもよいでしょう。
シングルマザーが家を買う時に使える補助金・支援制度

ここではシングルマザーが家を買う時に利用できる補助金などの支援制度をご紹介します。
母子父子寡婦福祉資金貸付金制度(住宅資金)
母子父子寡婦福祉資金貸付金制度とは、20歳未満の子どもなどを扶養しているひとり親に対し、生活資金などの貸付をおこなう制度です。住宅資金の貸付もおこなっており、限度額150万円まで利用可能です。
また、保証人なしの場合は年利1.0%ですが、保証人を立てれば無利子で借りられます。頭金や諸費用など家を買う初期費用に活用できるでしょう。
出典:内閣府男女共同参画局「母子父子寡婦福祉資金貸付金制度」
各自治体の「住宅取得支援制度」や「利子補給制度」
自治体のなかには、住宅を取得する市民に対し住宅補助金を支給する制度や、住宅ローンの利子の一部を補助する利子補給制度を実施するところがあります。
実施される制度の詳細は自治体のホームページで公表されています。自分の住む自治体で実施される制度を確認してみましょう。
みらいエコ住宅2026事業
「みらいエコ住宅2026事業」とは、2026年に国が実施する住宅関連の補助金制度のことです。2026年度は、ZEH水準住宅や長期優良住宅を新築する子育て世帯または若者夫婦世帯、GX志向型住宅を新築するすべての世帯を対象に新築費用の一部を補助します。
補助対象の住宅は限定されますが、対象住宅を新築する時は費用の負担が軽減されるので利用するとよいでしょう。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)
住宅ローン控除は、住宅ローンを利用した場合、年末のローン残高の0.7%が最大13年間、所得税や住民税から控除される制度です。長期優良住宅やZEH水準省エネ住宅、省エネ基準適合住宅を新築・購入した場合、また中古住宅を取得した場合に控除を受けられます。
2026年からは5年間延長され、床面積要件が50平方メートルから40平方メートルに緩和されました。対象の住宅を購入した時は、忘れずに住宅ローン控除の手続きをしましょう。
補助金・支援制度を利用する際の注意点

国や自治体が提供する支援制度は、シングルマザーが家を買う時の経済的負担を軽減してくれますが、利用する際に注意しなければいけない点が3つあります。どのような注意点があるのか見ていきましょう。
補助金制度の予算上限に注意する
国や自治体の補助金制度には予算があります。また、申請期間も決められていますが、補助金の利用者が多く予算の上限に達すると、申請期間の途中でも受付が終了します。利用したい補助金制度があれば、早めに申請するようにしましょう。
契約・着工タイミングの制限がある
補助金制度では多くの場合、申請が可能な契約日や着工日のタイミングが決められています。例えば4月1日以降に着工と条件が決められている場合、3月31日以前に着工した家は申請できません。補助金制度を利用する時は、契約や着工のタイミングを確認しておきましょう。
住宅ローン控除の性能証明書が必要になる
ZEH水準省エネ住宅や省エネ基準適合住宅を取得して住宅ローン控除を利用する場合、確定申告の時に「住宅省エネルギー性能証明書」の提出が必要になります。これは新築だけでなく中古住宅でも必要になるので準備しておきましょう。
まとめ
最後にシングルマザーが家を買うメリット・デメリットと、利用できる補助金・支援制度を確認しておきましょう。
シングルマザーが家を買うメリットは?
シングルマザーは家を買うことで、老後まで安心・安全な住環境を確保できます。また、住宅ローンを完済すれば家は資産となり、将来子どもにも家を残せます。その他、ライフスタイルに合わせて自由にリフォームができるため、自分の理想の住まいを実現できるでしょう。
シングルマザーが家を買うデメリットは?
家を買う時は高額な初期費用がかかり、購入後も毎年固定資産税の支払いが発生し、修繕費用などの準備が必要になります。購入したのがマンションであれば、毎月管理費や修繕積立金を支払っていかなければなりません。家を買うことで発生する経済的負担があることは留意しておきましょう。
シングルマザーが家を買う時に使える補助金・支援制度は?
シングルマザーが家を買う際、経済的負担を軽減するために、母子父子寡婦福祉資金貸付を利用するのもよいでしょう。また、国は「みらいエコ住宅2026」を展開しますし、自治体も新年度に住宅関連の補助金制度を提供する場合があるので、自治体のホームページなどでチェックしてみてください。その他、買った家が住宅ローン控除の対象になるか確認しましょう。
住宅ローンの契約に家族構成は関係なく、継続的で安定した収入があればシングルマザーでも家を買えます。家を買えば資産となり、住まいに関する不安を減らせますが、高額な初期費用と確かな資金計画が必要です。ローンの返済期間中は子どもの教育費と重なる場合もあるので、頭金を準備し家計状況を確認したうえで、無理のない返済額を設定して住宅ローンを組むことをおすすめします。




